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文大統領、「ハノイパニック」も国家安保室長を留任…対米ライン維持する理由は?

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

昨年9月11日午後、青瓦台でビーガン北朝鮮担当特別代表と歓談する文在寅大統領。(写真=青瓦台提供)

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が早ければ7日にも内閣改造をする。ところが今回の内閣改造で早くから「無風地帯」に分類されたところがある。対米外交ラインだ。

青瓦台(チョンワデ、大統領府)関係者は6日、中央日報との電話で「康京和(カン・ギョンファ)外交長官をはじめ、鄭義溶(チョン・ウィヨン)青瓦台国家安保室長、趙潤済(チョ・ユンジェ)駐米大使の3人は今回の内閣改造の対象に含まれなかった」と明らかにした。

しかし当初、青瓦台の内外では2回目の米朝首脳会談の決裂を全く把握できなかった対米ラインの刷新が必要だという指摘も出ていたという。


鄭義溶室長の役割に変化があるという見方はすでに出ていた。青瓦台関係者は2回目の米朝首脳会談が決裂する前、「鄭義溶室長はマクマスター前大統領補佐官と緊密に接触してきたが、昨年4月にタカ派に分類されるボルトン補佐官の登場後、疎通が減った」とし「幸い、ボルトン補佐官が事実上2線に退き、鄭義溶室長の役割も直接疎通より韓半島(朝鮮半島)状況の総括に変更された側面がある」と伝えた。しかし青瓦台の期待とは違ってボルトン補佐官はベトナム会談場所に登場し、会談決裂の中心にいた。

鄭義溶室長が対米外交で役割が縮小された状況は昨年から露出していた。文在寅大統領は昨年9月に訪韓したビーガン北朝鮮担当特別代表と青瓦台で会談した。しかし鄭義溶室長でなく大統領が次官補級のビーガン特別代表に会ったこと自体で鄭室長の領域が縮小したという解釈が出てきた。昨年10月に再び訪韓したビーガン特別代表は鄭義溶室長でなく、当時の任鍾ソク(イム・ジョンソク)秘書室長との会談を要請したりもした。今回の2回目の米朝首脳会談を控えて推進された鄭義溶室長とボルトン補佐官との釜山(プサン)会談も釈然としない理由で取りやめになった。

鄭義溶室長が一歩退き、対米疎通の実質的な窓口は康京和(カン・ギョンファ)長官が担当してきたという。ビーガン代表も康長官のカウンターパートのポンペオ国務長官ラインに分類される。しかし康長官も今回の会談の決裂の雰囲気を事前に把握できなかった。

このために野党は外交ラインの交代を主張している。野党・自由韓国党の羅卿ウォン(ナ・ギョンウォン)院内代表はこの日「責任を負うラインに必ず責任を問わなければいけない」とし「核心は徐薫(ソ・フン)国家情報院長と鄭義溶安保室長」と主張した。

ところが鄭義溶室長を今回交代させられない内部事情は徐薫院長の去就と関係があるという。青瓦台関係者は「鄭義溶室長の後任には事実上、徐薫国家情報院長が有力視されている」とし「ところがまだ完了していない国家情報院改革問題をはじめ、現在必要な南北、韓米間の水面下接触の必要性などで徐薫院長が安保室長を引き受けて水面上に出にくい状況」と説明した。続いて「鄭義溶室長の交代のためには新任国家情報院長の人選まで念頭に置かなければいけない」と話した。

この関係者は「文大統領が対米ラインをすべて留任させたのは、米朝非核化談判がまだ終わっていないことを勘案した側面もある」と伝えた。米朝交渉の未来が極度に不透明になった状況で、従来の対米チャンネルを一度に変えるのは負担が大きいということだ。

一方、文大統領はこの日、国家安保室安保戦略秘書官に外交部の魯圭悳(ノ・ギュドク)報道官を、新設された平和企画秘書官にチェ・ジョンゴン平和軍備統制秘書官をそれぞれ任命した。特にチェ秘書官は主に非核化と軍事分野を担当した安保室第1次長(金有根)傘下から第2次長(金鉉宗)傘下に水平移動した。青瓦台関係者は「韓米の疎通を強化するため平和企画官室を新設し、第2次長の業務を強化した」と説明した。

青瓦台では今回の組織改編について金鉉宗(キム・ヒョンジョン)第2次長を中心に新しい対米ラインを組もうとする長期的布石という解釈が出ている。新設された平和企画秘書官室は対北朝鮮制裁緩和を米国と議論する任務を遂行するという。



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