昨年の賃金団体交渉に入るためにルノーサムスン労使が12日午後2時に再度向かい合う。ルノーサムスンの命運がかかった交渉だ。ルノーサムスンが釜山(プサン)工場で生産する日産自動車の準中型スポーツ多目的車(SUV)「ローグ」の受託生産契約が9月で終わるためだ。
ローグの生産台数10万7245台はルノーサムスン釜山工場の総生産台数22万7577台のほぼ半分の47.1%を占める。後続生産配分を受けられなければ釜山工場の半分が稼動を停止することになるという意味だ。ルノーグループのロス・モザス副会長(製造・供給ネットワーク管理部門総括)は1日、釜山工場の労働者にビデオメッセージを送りスト自制を要請した。ルノーサムスンは「ローグ後続生産がすべてなくなると仮定する場合、理論的に釜山工場は約900人の人材縮小が必要な状況」と深刻性を伝えた。鋭く対立する双方の立場をファクトチェックした。
(1)生産職の年俸、正確にいくら?
ルノーサムスン労組は「釜山工場で8年間勤めても基本給は133万ウォンにすぎない」と主張する。これに対し会社側は「平均年俸は8000万ウォンに達する」と反論する。双方の主張はいずれも事実を基盤とする。
2017年基準で釜山工場の生産職労働者のうち最高年俸は1億1100万ウォン、最低年俸は6600万ウォンだ。このうち労組が言及した「8年目の労働者」は実際に基本給が月133万ウォンだ。だが基本給に連動する固定手当てと成果給などを考慮すると、8年前に高卒新入社員として入社した30代初めの生産職労働者は2年前に6600万ウォンを受け取った。すなわち、ルノーサムスン釜山工場に勤務する1743人の労働者のうち最も少ない給料の人は月平均で税引き前基準550万ウォンほどをもらっていた。
これに対し会社側は給与・福利厚生費など賃金性支出総額を釜山工場の労働者数で割って平均年俸を計算した。このように計算すると2017年の平均年俸は7800万ウォンだ。まだ昨年の賃金団体交渉が進行中のため正確な数値ではないが、平均賃金上昇率の推定4%を考慮すると昨年の生産職労働者の最低年俸は8112万ウォン前後と推定されるというのが会社側の計算法だ。これは賃金団体交渉後の年俸遡及額を考慮した金額だ。
(2)賃金引き上げ幅1400万ウォンvs300万ウォン
賃金団体交渉で会社側が「2017年の年俸比平均1400万ウォン引き上げ案を提示した」とするが、労組は「300万ウォンだけ多く払うというもの」と解釈する。会社側は激励金300万ウォンと補償金100万ウォンを定額で支払うが、生産性激励金(PI、基本給の350%)と超過利益分配金(PS、税引き前利益の3%)も引き上げ額と考える。基本月給が200万ウォンの労働者の場合、PIは700万ウォンで、別個にPSは300万ウォン前後を提示した。
だが労組はこのうち激励金300万ウォンだけが「事実上の引き上げ分」と分類する。「PSとPIは賃金交渉とは別個であり、基本給を引き上げれば結局手当てが上昇し補償金(100万ウォン)水準で賃金が引き上げられる」という論理だ。したがって労組は基本給を月10万667ウォン、自己開発費を月2万113ウォン、激励金として300万ウォン+基本給の250%を要求している。これに対しルノーサムスンは「2017年の賃金団体交渉ですでに韓国の自動車業界で最大水準となる月6万2400ウォンの基本給を引き上げており基本給追加引き上げの余力はない」との立場だ。
(3)賃金、相対的に高いvs低い
労組は絶対賃金水準が2017年基準で現代自動車の賃金9200万ウォンの85%にすぎない上に、釜山工場は生産性が非常に高く賃金引き上げ余力があると対抗する。実際にルノーサムスン釜山工場は時間当たり自動車生産台数が2017年基準66台だ。労働者が1分もかからずに自動車1.1台を作るという意味だ。2012年の47台と比べ効率性を40%引き上げた。
これに対し会社側は「比較対象が間違いだ。釜山工場は日本の九州工場と比較できる」と話す。同じ車種であるローグを生産する唯一の工場であるためだ。釜山工場の標準時間比の生産投入時間1.99は九州工場の1.90より5%ほど低い。会社側は労組の要求通りに固定給を引き上げればこの指標が2.00を超過し後続車種配分を受けられなくなると懸念する。
ローグの生産台数10万7245台はルノーサムスン釜山工場の総生産台数22万7577台のほぼ半分の47.1%を占める。後続生産配分を受けられなければ釜山工場の半分が稼動を停止することになるという意味だ。ルノーグループのロス・モザス副会長(製造・供給ネットワーク管理部門総括)は1日、釜山工場の労働者にビデオメッセージを送りスト自制を要請した。ルノーサムスンは「ローグ後続生産がすべてなくなると仮定する場合、理論的に釜山工場は約900人の人材縮小が必要な状況」と深刻性を伝えた。鋭く対立する双方の立場をファクトチェックした。
(1)生産職の年俸、正確にいくら?
ルノーサムスン労組は「釜山工場で8年間勤めても基本給は133万ウォンにすぎない」と主張する。これに対し会社側は「平均年俸は8000万ウォンに達する」と反論する。双方の主張はいずれも事実を基盤とする。
2017年基準で釜山工場の生産職労働者のうち最高年俸は1億1100万ウォン、最低年俸は6600万ウォンだ。このうち労組が言及した「8年目の労働者」は実際に基本給が月133万ウォンだ。だが基本給に連動する固定手当てと成果給などを考慮すると、8年前に高卒新入社員として入社した30代初めの生産職労働者は2年前に6600万ウォンを受け取った。すなわち、ルノーサムスン釜山工場に勤務する1743人の労働者のうち最も少ない給料の人は月平均で税引き前基準550万ウォンほどをもらっていた。
これに対し会社側は給与・福利厚生費など賃金性支出総額を釜山工場の労働者数で割って平均年俸を計算した。このように計算すると2017年の平均年俸は7800万ウォンだ。まだ昨年の賃金団体交渉が進行中のため正確な数値ではないが、平均賃金上昇率の推定4%を考慮すると昨年の生産職労働者の最低年俸は8112万ウォン前後と推定されるというのが会社側の計算法だ。これは賃金団体交渉後の年俸遡及額を考慮した金額だ。
(2)賃金引き上げ幅1400万ウォンvs300万ウォン
賃金団体交渉で会社側が「2017年の年俸比平均1400万ウォン引き上げ案を提示した」とするが、労組は「300万ウォンだけ多く払うというもの」と解釈する。会社側は激励金300万ウォンと補償金100万ウォンを定額で支払うが、生産性激励金(PI、基本給の350%)と超過利益分配金(PS、税引き前利益の3%)も引き上げ額と考える。基本月給が200万ウォンの労働者の場合、PIは700万ウォンで、別個にPSは300万ウォン前後を提示した。
だが労組はこのうち激励金300万ウォンだけが「事実上の引き上げ分」と分類する。「PSとPIは賃金交渉とは別個であり、基本給を引き上げれば結局手当てが上昇し補償金(100万ウォン)水準で賃金が引き上げられる」という論理だ。したがって労組は基本給を月10万667ウォン、自己開発費を月2万113ウォン、激励金として300万ウォン+基本給の250%を要求している。これに対しルノーサムスンは「2017年の賃金団体交渉ですでに韓国の自動車業界で最大水準となる月6万2400ウォンの基本給を引き上げており基本給追加引き上げの余力はない」との立場だ。
(3)賃金、相対的に高いvs低い
労組は絶対賃金水準が2017年基準で現代自動車の賃金9200万ウォンの85%にすぎない上に、釜山工場は生産性が非常に高く賃金引き上げ余力があると対抗する。実際にルノーサムスン釜山工場は時間当たり自動車生産台数が2017年基準66台だ。労働者が1分もかからずに自動車1.1台を作るという意味だ。2012年の47台と比べ効率性を40%引き上げた。
これに対し会社側は「比較対象が間違いだ。釜山工場は日本の九州工場と比較できる」と話す。同じ車種であるローグを生産する唯一の工場であるためだ。釜山工場の標準時間比の生産投入時間1.99は九州工場の1.90より5%ほど低い。会社側は労組の要求通りに固定給を引き上げればこの指標が2.00を超過し後続車種配分を受けられなくなると懸念する。
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