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【コラム】韓国政府は女子冬季五輪の英雄の「#MeToo」に応答せよ(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
しかし、目下は韓国体育システムの根本的改革を語ってイシューを分散させるよりは先に「第2のチョ・ジェボム」事件が起きないように性暴行防止に焦点を置いて可逆性のない改善策を作らなければならない。原因が倫理問題ならば倫理性確保に力を注がなければならず、閉鎖的訓練システムが問題ならば訓練システムを開放的に変えなければならない。処罰が弱いためならば政府発表のとおり処罰を強化すれば良い。それで責任を負うべき者に責任を負わせることが急務の政府の役割だ。

学閥が重視される韓国社会で特技生制度が本来の趣旨とは異なり指導者が選手や保護者を自身に服従させる制度として悪用されているということが幾度か明らかになった。暴力にあっても大学入学に必要な成績を得るために指導者に服従して口を閉じていたのかも知れない。仮にいくつかの事件のように体育団体や競技団体に告発したとしても、無関心と温情主義で調査と処罰を隠す形態が広がった。これを見て頼るところがなかった幼い選手たちはやむを得ず絶望と痛みの凝りを心に埋め、苦しんだ。ひたすら1位のために血の涙を流して訓練したということを考えると胸が詰まる。

スポーツは国威宣揚の手段ではない。もうこの奇怪で想像に絶した訓練環境を直さなければならない。スポーツ先進国では体育団体規定やコーチ綱領を作り、指導者は異性の選手と密室面談を絶対禁止している。韓国もこのような制度的装置を作って指導者の選任時に綱領に署名させ、違反すれば即刻追放すべきだ。そして2次被害防止のために暴力事件を認知した選手や指導者、競技団体役職員は必ず認知した場合届け出することを義務化すべきだ。届け出ない場合加害者に準ずる処罰をすることができなければならない。皆が被害当事者になり得るのだから皆が立ち上がってお互いを保護しようという趣旨だ。沈錫希選手の勇気ある暴露を記憶しなければならない。そしてその暴露が性暴行のない大韓民国体育現場として完成されることを願う。


ソン・ムンジョン/韓国スポーツ政策科学院首席研究委員

◆外部者執筆のコラムは中央日報の編集方針と異なる場合があります。



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