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【社説】八方塞がりの韓日関係、手を引く韓国外交

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓日関係が八方塞がりに陥ってしまっている。慰安婦問題や強制徴用賠償判決などに関連した両国の葛藤はますます深刻化している。これに重なるようにして、日本海上自衛隊哨戒機に対するわれわれ海軍艦艇のレーダー派発射で誤解まで招いた。出口は見えていない。排水口が詰まって食器を洗った水があふれているのに、詰まりを解消する意志もアイデアもなさそうだ。この状態から手を引いた外交部をはじめ、政府の態度がそうだ。

昨日、外交部の康京和(カン・ギョンファ)長官が慰安婦被害者の故金福童(キム・ボクドン)さんの焼香所を弔問した。康長官は「おばあさんは壮絶に戦ったが残念だ」と述べた。前日同じく焼香所を訪れた文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「問題が解決されないまま(金おばあさんを)見送ることになり心が痛い」と述べた。ともに慰安婦問題がまだ解決されていないという認識の表現だ。だが、現状況に代入してみると、日本に対してさらに厳しく対立していくという言葉にも聞こえる。最も大きな問題は、歴史葛藤を解消して未来に進もうといういかなる戦略もアクションプランも見られないということだ。

女性家族部は今月21日、和解・癒やし財団の設立許可を取り消した。この財団は日本軍慰安婦問題を癒やすために2016年7月に設立された。政府は近くこの財団の解体手続きに入る。これに伴い、70年余り前の歴史問題を癒やすための韓日のあらゆる努力は原点に戻った。韓国政府は財団設立のために日本が提供した10億円(現レートで約102億ウォン)の中から使って残った残額60億ウォンの処理案も出さないでいる。文大統領が昨年9月、米国ニューヨークで安倍晋三首相と会って同財団の解散意志を通知して4カ月が過ぎたというのに、外交部は後続措置に言及しないでいる。金杉憲治外務省アジア大洋州局長は「財団解散は日韓合意に照らして到底受け入れられない」と話す。


日帝強制徴用関連の大法院(最高裁)判決と日本の反発に対する政府の対策も何か分からない。日本側が外交的協議を要請してきたが、政府は応じないでいる。日本は過去、両国政府がすでに清算した事案を韓国政府が破棄していると主張する。米ワシントンなど国際社会でも、韓国が外交的合意を一方的に破っているという認識が強い。「再協議も、仲裁委員会・国際司法裁判所にも行かないというが、いったい韓国の代案は何か」という疑問が広がって国際世論戦でも押されている。

韓日海軍のレーダー葛藤も同様だ。遭難した北朝鮮漁船を救助する過程で偶然に発生した事件なのに、感情だけ高ぶらせて解決方法を見つけられずにいる。鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防長官が海軍作戦司令部を訪問して「日本の威嚇飛行に強硬対応せよ」と述べた場面は軍の立場では当然かもしれない。だが「外交の失踪」という点では苦々しい懸念を残した。このままいけば1カ月後の三一節は韓日間の破局の頂点になりうる。

両国の歴史問題の責任は根本的に日本にある。しかし、韓日はこれを癒やして歴史を発展させるべき義務がある。今後、北朝鮮核・ミサイルの脅威に両国が共同で対処しなければならないばかりでなく、経済交流もより一層拡大しなければならない。柔軟かつ大局的な外交戦略を期待したい。



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