大気管理政策において、きちんと練られた履行計画と評価は政策の始まりであり終わりだ。これが一番の基本であり重要な政策過程だが、われわれはこの部分を一番おろそかにしている。そうこうしているうちに、一部政界からは画期的な粒子状物質対策を見つけるという意欲が先んじたあげく、専門家の懸念にも都心に大型集塵機を設置しようと言ってみたり、人工雨を降らせて粒子状物質を一時的に減らそうという非経済的かつ非科学的な対策を提案をしたりもする。
政策の補完は常に現政策の問題点を把握することからスタートしなければならない。国内の大気管理がまともに行われない部分は何だろうか。中央政府は中小事業場の大気管理を地方自治体に任せたというが、実際のところ地方自治体は中小事業場の大気管理ができる部署も人材もない。このようにみると、汚染物質の排出実態どころか事業場の数さえまともに把握できずにいるのが現状と言えよう。
今も道路で真っ黒なばい煙を吹き出しながら行き来する車を簡単に見つけることができる。しかしこれを摘発しなければならない自動車定期検査の不合格率はほぼゼロに近い。定期検査がその役割を果たすことができていないため、走行車両の汚染物質排出管理に誰も気を使おうとしない。排出源の随時取り締まりを強化したというが、郊外に出てみるとあちこちで野焼きや煙突から出る真っ黒なばい煙が立ち上るところをいとも簡単に目にすることができる。
事実、大気管理は画期的な対策がなくてうまくできないのではなく、すでに出された対策が現場できちんと履行されていないためだ。その理由は大気汚染物質排出の現場で低減対策がどれほど履行されているのか点検が徹底されていないためだ。公務員が短い業務担当期間に非効率的な政策指標を達成するためにあくせくしている間、持続的な管理が必要な基本的な管理政策の履行と評価はないがしろにされたままだ。
中央政府と地方政府の役割分担と責任所在を明確にして問題となっている部分を解決しなければならない。不十分な定期検査でばい煙車の走行状況を改善しなければならない。管理しやすい排出源だけを管理せずに、管理の死角は何か突き止めなければならない。デパート式に集めた低減対策の費用対効果を点検して予算の優先順位を評価し、政策の効率性を今後も高めていかなければならない。新しく画期的な粒子状物質対策は何だろうか。もしあるとすれば、それは現場で大気汚染物質の排出をしっかり減らす、基本に忠実な排出低減履行計画と履行評価の確立が画期的な粒子状物質対策になるだろう。粒子状物質を減らすには基本に戻ろう。現場に答えがある。
チャン・ヨンギ/水原大学環境エネルギー工学科教授
◆外部者執筆のコラムは中央日報の編集方針と異なる場合があります。
【時論】最悪の粒子状物質事態…いまある対策でもまともに骗行せよ=韓国(1)
政策の補完は常に現政策の問題点を把握することからスタートしなければならない。国内の大気管理がまともに行われない部分は何だろうか。中央政府は中小事業場の大気管理を地方自治体に任せたというが、実際のところ地方自治体は中小事業場の大気管理ができる部署も人材もない。このようにみると、汚染物質の排出実態どころか事業場の数さえまともに把握できずにいるのが現状と言えよう。
今も道路で真っ黒なばい煙を吹き出しながら行き来する車を簡単に見つけることができる。しかしこれを摘発しなければならない自動車定期検査の不合格率はほぼゼロに近い。定期検査がその役割を果たすことができていないため、走行車両の汚染物質排出管理に誰も気を使おうとしない。排出源の随時取り締まりを強化したというが、郊外に出てみるとあちこちで野焼きや煙突から出る真っ黒なばい煙が立ち上るところをいとも簡単に目にすることができる。
事実、大気管理は画期的な対策がなくてうまくできないのではなく、すでに出された対策が現場できちんと履行されていないためだ。その理由は大気汚染物質排出の現場で低減対策がどれほど履行されているのか点検が徹底されていないためだ。公務員が短い業務担当期間に非効率的な政策指標を達成するためにあくせくしている間、持続的な管理が必要な基本的な管理政策の履行と評価はないがしろにされたままだ。
中央政府と地方政府の役割分担と責任所在を明確にして問題となっている部分を解決しなければならない。不十分な定期検査でばい煙車の走行状況を改善しなければならない。管理しやすい排出源だけを管理せずに、管理の死角は何か突き止めなければならない。デパート式に集めた低減対策の費用対効果を点検して予算の優先順位を評価し、政策の効率性を今後も高めていかなければならない。新しく画期的な粒子状物質対策は何だろうか。もしあるとすれば、それは現場で大気汚染物質の排出をしっかり減らす、基本に忠実な排出低減履行計画と履行評価の確立が画期的な粒子状物質対策になるだろう。粒子状物質を減らすには基本に戻ろう。現場に答えがある。
チャン・ヨンギ/水原大学環境エネルギー工学科教授
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