半導体景気急落に韓国経済は厳しさを増している。大統領も企業経営者らとの会合で懸念を表明した。今年に入り半導体輸出が昨年より30%以上落ちる見通しで懸念するのも無理はない。しかし半導体景気はもともと振れ幅が大きいのでそれほど心配することではない。檀君以来歴代級の業績を上げた昨年はむしろ異常加熱だった。サムスン電子とSKハイニックスを合わせて総売上高が130兆ウォンに達したが、今年は70%水準にとどまる見通しだ。本当に心配すべきことは別にある。シリコンバレーに布陣した恐れを知らない企業たち、恐れを知らない青年たち、そして彼らを大事に育てるワシントン政府。世界を制覇しようとする意欲と熱気にあふれた帝国だ。名付けて「シリコンバレー帝国」。融合文明の革命基地であり帝国統治力を増強する加速エンジンだ。周辺部過客の足取りは重かった。
ハイウェイ101号線の左右に立ち並ぶ500社ほどの名門企業の閲兵式は文字通り壮観だ。世界の耳目は新文明の特殊旅団であるアマゾン、グーグル、マイクロソフト、アップル、テスラに集まる。インターネット商取引からクラウドビジネスに変身したアマゾンは売上高200兆ウォンを達成し、iPhoneの名家アップルは250兆ウォンをはるかに超えた。コンピュータシステムの強者シスコが繁栄中で、インテルとファーウェイが近くにいる。退社時間になればインド人、中国人、韓国人が白人らと混ざって道路にあふれる。日本企業もたまに見えるが製造業者であり、欧州企業は存在感がない。
グーグルの挑戦はいつも話題だ。「プロジェクトX」、未知の文明を実現するという野心に満ちた企画だが原則がある。少なくとも人口10億人の共通難題、人類の進歩に寄与し、奇抜なアイデアでも収益を排除したりはしないということの3つだ。自動運転車ウェイモはこうして誕生した。人間の失敗をAIが装備された自動システムで防ぐ! 世界の奥地に熱気球インターネット網を浮かべるという「プロジェクト・ルーン」もそうだ。インターネット装備を熱気球に乗せて有用な情報を送信するという趣旨だ。南米の山岳地帯、アフリカ、東南アジアの島しょ地域にすぐ適用できる奇抜なアイデアだった。このインターネット装備を作動させるのはサムスンの半導体チップだ。
グラフィックゲームの強者であるエヌビディアは医療産業とスマートシティへ行軍中だ。エヌビディアが開発した先端グラフィック技術は霞んだ動画を高画質に変える。白黒エックス線平面画面を精巧な立体映像に変換すれば医療初心者でも疾病の場所をすぐに把握できる。大都市の忙しい風景をビッグデータでコード化し、20キロメートル上空から砂漠の真ん中のベドウィン族の顔の表情を読み出すこと、いずれもディープラーニングAI画像技術で可能になった。エヌビディアが開発したグラフィックモジュールにはSKハイニックスのチップが内蔵される。韓国製品を活用して文明の壁を突き抜けているのだ。
韓国はいったい何をしただろうか? 韓国が創造経済、革新経済を叫ぶ間に彼らは制度と環境を先に作り出した。韓国が青年たちを就業戦線に追いやったとすれば彼らはアイデアを要求し、実行方法を探し、途轍もない報賞を支払った。ロボットと飼い犬が一緒に動き回る自由奔放な作業場を彼らはキャンパスと呼ぶ。修士・博士より学士が主力だ。最大の関心事はやはりAIとビッグデータ。スタートアップとベンチャーが数千件だ。ニッチなアイデアをみつけて実現すれば人生逆転、大当たりだ。AI融合文明に向けた大当たりの夢を米国政府が守る。電子産業は国防安保と直結するという名分で米国政府は最近中国の福建省晋華集成電路に通商拡大法232条を発動した。技術盗用容疑だった。
シリコン帝国には企業、科学人材、政府の三角同盟が作動する。冒険的企業、情熱的青年人材、企業保護のためには国家間紛争もいとわない政府、この3つが帝国の力であり帝国の領土を広げる強大な火力だ。この地域の企業上位30社の総売上高が韓国の国民総生産1800兆ウォンを凌駕する強大な帝国を構築した力もそれだ。サムスン、SK、現代自動車、LG、ロッテ、韓国が誇る主力企業は別の見方をすれば帝国の強大な軍事力に軍馬と兵器を納品する製造廠だ。
半導体強国、最高の軍馬を育てる甲馬場の地位だけでも守るには何をすべきか明確だが、現実は絶望的だ。足取りが重くなるしかない。資金も力もない科学技術大学総長と理工大学長に構造調整は酒席の愚痴にすぎず、理工系教授は弟子の研究費確保に力を使い果たし、企業は階級章秩序に息が詰まる。そこに言葉だけ第4次産業革命を叫ぶ政府、それでも小さな村落のような板橋(パンギョ)バレーでもあるので幸いと言わねばならないのだろうか。
ソン・ホグン/中央日報コラムニスト、ポステック人文社会学部長
ハイウェイ101号線の左右に立ち並ぶ500社ほどの名門企業の閲兵式は文字通り壮観だ。世界の耳目は新文明の特殊旅団であるアマゾン、グーグル、マイクロソフト、アップル、テスラに集まる。インターネット商取引からクラウドビジネスに変身したアマゾンは売上高200兆ウォンを達成し、iPhoneの名家アップルは250兆ウォンをはるかに超えた。コンピュータシステムの強者シスコが繁栄中で、インテルとファーウェイが近くにいる。退社時間になればインド人、中国人、韓国人が白人らと混ざって道路にあふれる。日本企業もたまに見えるが製造業者であり、欧州企業は存在感がない。
グーグルの挑戦はいつも話題だ。「プロジェクトX」、未知の文明を実現するという野心に満ちた企画だが原則がある。少なくとも人口10億人の共通難題、人類の進歩に寄与し、奇抜なアイデアでも収益を排除したりはしないということの3つだ。自動運転車ウェイモはこうして誕生した。人間の失敗をAIが装備された自動システムで防ぐ! 世界の奥地に熱気球インターネット網を浮かべるという「プロジェクト・ルーン」もそうだ。インターネット装備を熱気球に乗せて有用な情報を送信するという趣旨だ。南米の山岳地帯、アフリカ、東南アジアの島しょ地域にすぐ適用できる奇抜なアイデアだった。このインターネット装備を作動させるのはサムスンの半導体チップだ。
グラフィックゲームの強者であるエヌビディアは医療産業とスマートシティへ行軍中だ。エヌビディアが開発した先端グラフィック技術は霞んだ動画を高画質に変える。白黒エックス線平面画面を精巧な立体映像に変換すれば医療初心者でも疾病の場所をすぐに把握できる。大都市の忙しい風景をビッグデータでコード化し、20キロメートル上空から砂漠の真ん中のベドウィン族の顔の表情を読み出すこと、いずれもディープラーニングAI画像技術で可能になった。エヌビディアが開発したグラフィックモジュールにはSKハイニックスのチップが内蔵される。韓国製品を活用して文明の壁を突き抜けているのだ。
韓国はいったい何をしただろうか? 韓国が創造経済、革新経済を叫ぶ間に彼らは制度と環境を先に作り出した。韓国が青年たちを就業戦線に追いやったとすれば彼らはアイデアを要求し、実行方法を探し、途轍もない報賞を支払った。ロボットと飼い犬が一緒に動き回る自由奔放な作業場を彼らはキャンパスと呼ぶ。修士・博士より学士が主力だ。最大の関心事はやはりAIとビッグデータ。スタートアップとベンチャーが数千件だ。ニッチなアイデアをみつけて実現すれば人生逆転、大当たりだ。AI融合文明に向けた大当たりの夢を米国政府が守る。電子産業は国防安保と直結するという名分で米国政府は最近中国の福建省晋華集成電路に通商拡大法232条を発動した。技術盗用容疑だった。
シリコン帝国には企業、科学人材、政府の三角同盟が作動する。冒険的企業、情熱的青年人材、企業保護のためには国家間紛争もいとわない政府、この3つが帝国の力であり帝国の領土を広げる強大な火力だ。この地域の企業上位30社の総売上高が韓国の国民総生産1800兆ウォンを凌駕する強大な帝国を構築した力もそれだ。サムスン、SK、現代自動車、LG、ロッテ、韓国が誇る主力企業は別の見方をすれば帝国の強大な軍事力に軍馬と兵器を納品する製造廠だ。
半導体強国、最高の軍馬を育てる甲馬場の地位だけでも守るには何をすべきか明確だが、現実は絶望的だ。足取りが重くなるしかない。資金も力もない科学技術大学総長と理工大学長に構造調整は酒席の愚痴にすぎず、理工系教授は弟子の研究費確保に力を使い果たし、企業は階級章秩序に息が詰まる。そこに言葉だけ第4次産業革命を叫ぶ政府、それでも小さな村落のような板橋(パンギョ)バレーでもあるので幸いと言わねばならないのだろうか。
ソン・ホグン/中央日報コラムニスト、ポステック人文社会学部長
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