韓国研究陣が45歳未満で発生する早期発病胃がんの原因を明らかにした。(写真=中央フォト)
若くして発生する早期発病胃がんはびまん性が多く、診断が難しく広範囲に広がっているのが特徴だ。胃がんが肝臓に転移した70代患者のコンピュータ断層撮影の様子。(写真提供=ソウル大学校病院)
研究陣はまず「全世界で年間72万3000人余りが胃がんで死亡する」とし「がん種類別の死亡者数を調べると、肺がん・肝臓がんに次いで3番目」とその深刻性を強調した。特に韓国の場合、胃がん患者のうち15%が45歳以下の患者で、世界的にも最も高い比率に該当することが分かった。ファン教授は「韓国やメキシコなど辛い食べ物をよく食べる国で、一般的な胃がん患者が多く現れるのは事実」としながら「このため早期発病胃がんの比率も高いとみられる」と説明した。
このように若くしてかかる早期発病胃がんは広範囲に広がる「びまん性(Diffuse type)」が多く、治療も難しいという。研究を進めたイ教授は「びまん性胃がんはがん組織が塊りではなく胃の粘膜の下に広がっていて兆候がなく、内視鏡での診断が難しい」とし「これまでその原因も究明されてこなかった」と研究の背景を説明した。
研究陣は5年間80人の早期発病胃がん患者からがん組織と周辺の正常組織を取り出し、次世代シーケンシング(NGS)で誘電体分析を実施した。その結果、約7000個余りの体細胞変移遺伝子のうち早期発病胃がんと相関関係がある3つの変移遺伝子を特定した。CDH1、ARID1A、RHOAがそれだ。研究陣は「この遺伝子が早期発病胃がんに関連した増殖シグナル伝達経路に重要な影響を及ぼす」と明らかにした。
また、がん増殖に直接的な影響を及ぼすタンパク質体の研究を併行し、同じ胃がん患者でも治療の反応によって4つの類型に細分化できることを明らかにした。4つの胃がん類型がそれぞれ別の細胞シグナル伝達経路を有していることを確認し、より精密な胃がん原因を特定することができるようになったのだ。研究陣は「今後、胃がんの原因について精密に診断し、これによってさらに治療方法を改善・開発していけるだろう」と明らかにした。
一方、この研究は科学技術情報通信部のポストゲノム多部署誘電体事業の一環として行われた。
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