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<Mr.ミリタリー>日本、ドイツとは摩擦少ないが、韓国だけ…韓米防衛費分担金問題(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓米同盟は偉大な同盟に生まれ変わるのだろうか。それとも亀裂が生じて瓦解するのか。昨年妥結すべき防衛費分担金交渉が年を越して原点に戻り、同盟が岐路に立っている。トランプ米大統領は分担金問題で在韓米軍の撤収にまで言及した。韓国政府は分担金引き上げにためらい、進歩団体は引き上げを撤回しろと主張している。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は1日の「新年の辞」で、連合訓練と米戦略資産展開の完全な中止を要求した。韓米連合防衛体制をこれ以上維持するなということだ。しかし北朝鮮はすでに核保有国だ。韓国独自で北朝鮮の核を防げるのか。

防衛費分担金をめぐって韓国-米国、進歩-保守はなぜこれほど激しく対立するのか。かつて韓米関係が強固だった当時は大きな問題でなかった。お互い感情が良くない時期もあったが、現在ほど深刻ではなかった。しかし北朝鮮の核の脅威が想像以上に強まって新しい安保構造ができ、韓国の進歩政権と米国の保守政権が対決する時は同盟に根本的な亀裂が生じることもある。さらに「米国優先」を叫ぶトランプ大統領が韓国の「安保ただ乗り」を指摘している。費用を負担しない同盟は同盟でないということだ。トランプ大統領は分担金交渉をめぐり「ぞっとする軍事協定」「我々はカモ(sucker)でない」という露骨な表現もしている。

トランプ大統領は在韓米軍の駐留を支援する防衛費分担金を2倍に引き上げるよう要求した。米政権は1.5倍を要求したが、先月ソウルで開催された会議で1.3倍の1兆3000億ウォン(12億ドル)まで譲歩した。韓米の立場の違いは1000億ウォン(約100億円)台に狭まったという。しかし米国が突然5年単位でしてきた交渉を1年に変えようと提案したことで、また原点に戻った。米国が提案したように毎年交渉すれば、在韓米軍の安定的な駐留が難しくなる。両国間の感情の溝はさらに深まり、同盟が破綻することも考えられる。交渉チームは次の会議の日程も決めることができなかった。峨山政策研究院の崔剛(チェ・ガン)副院長によると、米議会などは韓国の立場に理解を示している。しかしこうした雰囲気がトランプ大統領の考えまで変えることはできないという判断だ。


防衛費分担金は韓国が1991年から出している。それまでは米国がすべて負担した。しかし韓国経済が発展すると、両国は「防衛費分担特別協定(SMA=Special Measures Agreement)」を締結した。在韓米軍地位協定(SOFA)5条(施設と区域、経費と維持)に関する特別協定(SMA)だ。これを根拠に在韓米軍の直接駐留費用の一部を分担金という形で韓国側が支払っている。この分担金は韓半島(朝鮮半島)防御のための在韓米軍の連合防衛活動を直接支援する。そのほかにも韓国は在韓米軍が駐留した私有地賃借料、KATUSA(在韓米軍に配属された韓国軍)と警察の支援、基地周辺の整備、土地賃貸料および税金減免などを直接・間接的に支援している。しかし在韓米軍の給与や装備交換および維持費は米国の予算で運営する。こうした状況は日本やドイツも似ている。

民主研究院のイ・ヨンミン研究委員によると、韓国が出す分担金は人件費(40%)、軍事建設費(40%)、軍需支援費(20%)の3つの分野で構成されている。人件費は在韓米軍の韓国人雇用員に対する賃金だ。軍事建設費は連合防衛に必要な在韓米軍の幕舎や環境施設などで、軍需支援費は米軍弾薬貯蔵、航空機整備、輸送支援などのための用役と物資支援だ。韓国にある米軍の弾薬は韓半島有事の際に使用する。この弾薬は戦時に韓国軍も借りて使う。昨年最後に在韓米軍に支給された分担金は9602億ウォン。このうち韓国人雇用員に対する人件費と軍事建設費の設計・監理費(12%)は現金(韓国ウォン)で、残りは現物で支給した。この資金で執行されるすべての工事は韓国企業が施工する。このため分担金の90%ほどがまた国内経済に還元されるというのが国防部側の説明だ。

SMA交渉は今まで9回行われた。当初は両国の国防部が直接していた。1991年の初年度は1073億ウォンだった。第3次(1996-98)期間にIMF通貨危機が発生すると、ドルが不足したため一部を韓国ウォンで支払った。わずか500万ドルをめぐって対立した年もあり、韓半島防衛を議論する韓米定例安保協議(SCM)が決裂しかけたこともあった。これを受け、2006年からは費用問題がかかる防衛費分担金交渉は外交部がすることになった。韓米国防部間では複雑な問題を気にせず防衛に専念しようということだった。龍山(ヨンサン)基地と米第2師団移転のための平沢(ピョンテク)基地工事が始まると、在韓米軍は分担金を新しい基地の建設費に転用した。このため在韓米軍が非難を受けたりもした。2014-18年に適用された9回目の分担金交渉は9200億ウォンを基準に毎年の物価上昇率を適用して引き上げるものの4%は超えないようにした。



<Mr.ミリタリー>日本、ドイツとは摩擦少ないが、韓国だけ…韓米防衛費分担金問題(2)


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