「現政権に期待をしたが、これほどだめだとは…」。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で労働部長官を務めた金大煥 (キム・デファン)仁荷(インハ)大名誉教授と李相洙(イ・サンス)弁護士の嘆きだ。
両氏は13日、ソウル明洞(ミョンドン)銀行会館で開催された「NEAR財団第3回談論時事フォーラム」でこのように語った。
金氏はこの日、テーマ発表をし、「現在の雇用・経済危機はお粗末な進歩と概念のない政策の合作」と診断した。そして「短期の成果に執着して実績を出そうと圧力を加えるのは極めて遺憾」とし「開発独裁当時にしていた行為」と批判した。
◆「雇用が増えないのは政策のため」
金氏は「雇用惨事は人口の傾向のためというが、雇用が増えないのはすべて政策のためだ」と述べた。そして最低賃金引き上げを例に挙げた。金氏は「以前は最低賃金の決定を柔軟にしていた。経済状況によって引き上げたり据え置いたりもした。ところが現政権は国政課題として2年間に29%も引き上げた。現雇用状況は最低賃金の急激な引き上げ以外の要因では説明できない」と指摘した。
特に政府に対し「最低賃金を政治的価格として見ている」とし「賃金は市場親和的にならざるを得ない点を無視している。結果的に市場価格体制を崩している」と批判した。金氏は「最低賃金を突然引き上げておいて、副作用が深刻になると、補助金や自営業者カード手数料引き下げ案を出した」とし「これは(市場に対する)過度な政府の介入であり、価格体系を混乱させ、これが雇用への衝撃をさらに深刻にする」と分析した。
非正規職ゼロ政策についても金前長官は「非正規職を正規職に転換する政府の指針は公開採用」とし「ところが実際は労働組合の要求のまま正規職化している」と話した。続いて「これだから良い職場を探していた青年は失望してしまう。『公正』の価値を踏みにじる行為だ」と批判した。
金氏は1年半ほどの現政権の政策を振り返り、「行政で構造的思考が欠如している。経済は循環だ。市場が持つ躍動性を無視している」と述べた。そして「積弊清算と行政を関連づけるのは非常に初歩的な政策行為」とし、政策の本来の機能の回復を促した。
金氏は最後に盧武鉉元大統領の発言を引用した。盧元大統領が弾劾訴追された後、多くの人と食事をしながら述べた言葉だ。「私が変わった? 正直、変わりました。毎日国政をしていると、私が変わらなければならなかった」。青瓦台(チョンワデ、大統領府)の変化を促したのだ。
◆「現政権、弁解ばかりで責任は取らない」
李相洙元長官も批判に加勢した。李氏は「現政権は責任を取らない。弁解ばかりする。最低賃金問題など、いくつかの政策がすべてそうだ」と話し始めた。
李氏は議員活動をした当時、盧武鉉元大統領、李海チャン(イ・ヘチャン)現共に民主党代表とともに代表的な国会内の労働通だった。
李氏は4つの点を指摘した。▼政府は片方に傾いた。経済成長は非常に重要だ▼市場は変化するが、政府が管理できていない▼政策をあまりにも安易に速く処理する。雇用労働問題は十分な議論と談論が必要だ。にもかかわらず大きなイシューをいきなり投げかけて推進する▼全国民主労働組合総連盟(民主労総)が社会的な対話に入ってこなければ損害を受けるようにする必要がある。外で処理できると考えるため入ってこない。
これに関しペ・ギュシク韓国労働研究院長は「労働市場の二重構造(大・中小企業、正規職・非正規職の格差)が深刻だ」とし「この格差を減らすには最低賃金を上げなければいけない」と主張した。「大企業中心の生産物販売市場の独占構造を崩さなければいけない」とも話した。
クム・ジェホ韓国技術教育大テクノ人材開発専門大学院教授はペ院長と立場が違った。クム教授は「現政権が推進する雇用ロードマップ10大課題の大半が朴槿恵(パク・クネ)政権で推進したものだ」と述べた。あたかも新しいことのように包装したということだ。ロードマップで前政府と異なる点は李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵政権では民間部門で雇用を生み出そうとしたが、現政権は政府中心に雇用を作ろうとしているという点だ。このような政策の違いのためか、「李明博、朴槿恵政権では雇用弾力性が増えたが、現政権では急激に落ちている」と話した。クム教授は「政策が短期的で対症的なのが最も大きな問題」と指摘した。「短い期間に成果を見せるという執着から雇用危機が始まった」ということだ。
クム教授は「長期的で根本的な改革が足りない」とし、労働改革を強調した。クム教授は「短期的な政策ばかりが出ればフランスのようになってしまう」とし「ハルツ改革とワセナール合意で世界経済で浮上したドイツやオランダの道に挑戦しなければいけない」と強調した。
◆雇用部積弊清算委「企業の労働搾取を抑制すべき」
イ・ビョンフン中央大社会学教授はこのような分析に反発した。イ教授は現政権に入って雇用部の積弊清算委員長を務めた。イ教授は「李明博、朴槿恵保守政権の10年間、企業寄りの労働『改悪』政策を展開した」とし「このため労働危機が深刻になった」と主張した。また「労働体制の民主的改造に力を注がなければいけない」とし「政府は企業の労働搾取的な労務慣行や過度な雇用柔軟化を効果的に抑制する必要がある」と述べた。
これに対し討論者の朴炳元(パク・ビョンウォン)元韓国経営者総協会会長は「保守政権は企業を重視したが、企業に下等支援をしたことはない」とし「むしろ人を採用することに恐怖を与えている」と批判した。
チョ・ジュンモ成均館大経済学教授は「現政権の政策には3つがない」と診断した。▼グローバルがない(グローバル水準とかけ離れた1970-80年代式労働法・制度)▼未来がない(過去と現在に執着する)▼効率性がない(生産性向上の代わりに補助金に依存)。
クォン・スンウォン淑明女子大経営学教授は「製造業の体力低下が大きな問題」とし「現政権には期待しにくいかもしれないが、経済成長を促進して良いビジネス環境を作るべきだ」と述べた。また「労働運動も世代交代など変化に合わせて革新が必要だ」と強調した。
両氏は13日、ソウル明洞(ミョンドン)銀行会館で開催された「NEAR財団第3回談論時事フォーラム」でこのように語った。
金氏はこの日、テーマ発表をし、「現在の雇用・経済危機はお粗末な進歩と概念のない政策の合作」と診断した。そして「短期の成果に執着して実績を出そうと圧力を加えるのは極めて遺憾」とし「開発独裁当時にしていた行為」と批判した。
◆「雇用が増えないのは政策のため」
金氏は「雇用惨事は人口の傾向のためというが、雇用が増えないのはすべて政策のためだ」と述べた。そして最低賃金引き上げを例に挙げた。金氏は「以前は最低賃金の決定を柔軟にしていた。経済状況によって引き上げたり据え置いたりもした。ところが現政権は国政課題として2年間に29%も引き上げた。現雇用状況は最低賃金の急激な引き上げ以外の要因では説明できない」と指摘した。
特に政府に対し「最低賃金を政治的価格として見ている」とし「賃金は市場親和的にならざるを得ない点を無視している。結果的に市場価格体制を崩している」と批判した。金氏は「最低賃金を突然引き上げておいて、副作用が深刻になると、補助金や自営業者カード手数料引き下げ案を出した」とし「これは(市場に対する)過度な政府の介入であり、価格体系を混乱させ、これが雇用への衝撃をさらに深刻にする」と分析した。
非正規職ゼロ政策についても金前長官は「非正規職を正規職に転換する政府の指針は公開採用」とし「ところが実際は労働組合の要求のまま正規職化している」と話した。続いて「これだから良い職場を探していた青年は失望してしまう。『公正』の価値を踏みにじる行為だ」と批判した。
金氏は1年半ほどの現政権の政策を振り返り、「行政で構造的思考が欠如している。経済は循環だ。市場が持つ躍動性を無視している」と述べた。そして「積弊清算と行政を関連づけるのは非常に初歩的な政策行為」とし、政策の本来の機能の回復を促した。
金氏は最後に盧武鉉元大統領の発言を引用した。盧元大統領が弾劾訴追された後、多くの人と食事をしながら述べた言葉だ。「私が変わった? 正直、変わりました。毎日国政をしていると、私が変わらなければならなかった」。青瓦台(チョンワデ、大統領府)の変化を促したのだ。
◆「現政権、弁解ばかりで責任は取らない」
李相洙元長官も批判に加勢した。李氏は「現政権は責任を取らない。弁解ばかりする。最低賃金問題など、いくつかの政策がすべてそうだ」と話し始めた。
李氏は議員活動をした当時、盧武鉉元大統領、李海チャン(イ・ヘチャン)現共に民主党代表とともに代表的な国会内の労働通だった。
李氏は4つの点を指摘した。▼政府は片方に傾いた。経済成長は非常に重要だ▼市場は変化するが、政府が管理できていない▼政策をあまりにも安易に速く処理する。雇用労働問題は十分な議論と談論が必要だ。にもかかわらず大きなイシューをいきなり投げかけて推進する▼全国民主労働組合総連盟(民主労総)が社会的な対話に入ってこなければ損害を受けるようにする必要がある。外で処理できると考えるため入ってこない。
これに関しペ・ギュシク韓国労働研究院長は「労働市場の二重構造(大・中小企業、正規職・非正規職の格差)が深刻だ」とし「この格差を減らすには最低賃金を上げなければいけない」と主張した。「大企業中心の生産物販売市場の独占構造を崩さなければいけない」とも話した。
クム・ジェホ韓国技術教育大テクノ人材開発専門大学院教授はペ院長と立場が違った。クム教授は「現政権が推進する雇用ロードマップ10大課題の大半が朴槿恵(パク・クネ)政権で推進したものだ」と述べた。あたかも新しいことのように包装したということだ。ロードマップで前政府と異なる点は李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵政権では民間部門で雇用を生み出そうとしたが、現政権は政府中心に雇用を作ろうとしているという点だ。このような政策の違いのためか、「李明博、朴槿恵政権では雇用弾力性が増えたが、現政権では急激に落ちている」と話した。クム教授は「政策が短期的で対症的なのが最も大きな問題」と指摘した。「短い期間に成果を見せるという執着から雇用危機が始まった」ということだ。
クム教授は「長期的で根本的な改革が足りない」とし、労働改革を強調した。クム教授は「短期的な政策ばかりが出ればフランスのようになってしまう」とし「ハルツ改革とワセナール合意で世界経済で浮上したドイツやオランダの道に挑戦しなければいけない」と強調した。
◆雇用部積弊清算委「企業の労働搾取を抑制すべき」
イ・ビョンフン中央大社会学教授はこのような分析に反発した。イ教授は現政権に入って雇用部の積弊清算委員長を務めた。イ教授は「李明博、朴槿恵保守政権の10年間、企業寄りの労働『改悪』政策を展開した」とし「このため労働危機が深刻になった」と主張した。また「労働体制の民主的改造に力を注がなければいけない」とし「政府は企業の労働搾取的な労務慣行や過度な雇用柔軟化を効果的に抑制する必要がある」と述べた。
これに対し討論者の朴炳元(パク・ビョンウォン)元韓国経営者総協会会長は「保守政権は企業を重視したが、企業に下等支援をしたことはない」とし「むしろ人を採用することに恐怖を与えている」と批判した。
チョ・ジュンモ成均館大経済学教授は「現政権の政策には3つがない」と診断した。▼グローバルがない(グローバル水準とかけ離れた1970-80年代式労働法・制度)▼未来がない(過去と現在に執着する)▼効率性がない(生産性向上の代わりに補助金に依存)。
クォン・スンウォン淑明女子大経営学教授は「製造業の体力低下が大きな問題」とし「現政権には期待しにくいかもしれないが、経済成長を促進して良いビジネス環境を作るべきだ」と述べた。また「労働運動も世代交代など変化に合わせて革新が必要だ」と強調した。
この記事を読んで…