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【コラム】権力と傲慢(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
文在寅大統領と青瓦台の586参謀グループは、道徳と正義の名前で生きている権力を弾劾して執権して圧倒的な支持を確保することに成功した。彼らは金大中(キム・デジュン)・盧武鉉(ノ・ムヒョン)の民主化・進歩政権の慎重さが既得権勢力に反撃の口実を与えたと信じている。そのため執権初期に一瀉千里で積弊を清算しようとする。このような熱望の渦巻きの中で、警護処職員の市民暴行、キム・ジョンチョン前儀典秘書官の飲酒運転事件が起きた。青瓦台有力者を詐称した詐欺事件が後を絶たないことも偶然でない。

政権の傲慢は危険水位を上下している。文大統領は国会人事聴聞会で拒否された候補を何事もなかったかのように長官に任命する。大統領は就任初期の昨年7月、李恵薫(イ・へフン)正しい政党代表が「天下り人事、報恩人事、非適格者人事はしないでほしい」と注文すると「そのようなことはないようにする」と応じた。しかし、約束は守られないでいる。

青瓦台民情首席室は監査院・国家情報院・検察・警察・国税庁を通じて全方向的な積弊清算を主導している。2人の前職大統領が監獄に入り、前職大法院長も司法壟断の被告人として法廷に立つ可能性がある。企業家もいつ自分の番が回ってくるか分からず、戦々恐々としている。


正義と平等はいつも正しい。問題はこのような抽象的価値が圧倒しながら韓国社会を率いてきた挑戦と革新の現実的・具体的気勢が弱まっているという点だ。このような状態で共同体は一歩も前に出て行くことはできない。執権勢力がしばらく呼吸を整えて熟考しなければならない時点だ。

この国は保守と嶺南(ヨンナム)が既得権を行使するのが主流だった。多数派の彼らは有利な政治地形下でたやすく執権して円滑に権力を行使した。しかし、進歩勢力は中道を引き込み、地域連合を成し遂げることができなければ執権そのものが不可能だ。それで生存のためにも改革性だけでなく寛容まで備えなければならない。そうしてこそ保守・野党・嶺南・企業家と一緒に前に進み、国政運営が円滑になる。死活がかかった非核・平和と経済の未来を準備することができる。

ルソーとともにフランス大革命の思想的土台を固めたボルテールは「理性は寛容へと人を向わせ不和を解消させる」と言った。この政府は本当に改革を望んでいるのか。それなら特別監察官の逸脱で象徴される権力の傲慢を痛悔し、寛容の意識を回復しなければならない。そうしてこそ共にする真の改革が可能だ。

李夏慶(イ・ハギョン)/主筆



【コラム】権力と傲慢(1)


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