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2年目の支持率、文在寅政権が最も高いのに…野党はなぜ「レームダック」を叫ぶ?

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
野党圏が最近執権1年6カ月が過ぎた文在寅(ムン・ジェイン)政権の「レームダック(任期末の権力弱体化現象)」を強く指摘している。朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長の労組集会出席、李在明(イ・ジェミョン)京畿道(キョンギド)知事の警察捜査発表直後からだ。

レームダックを最初に提起したのは「正しい未来党」だ。孫鶴圭(ソン・ハッキュ)代表は20日の議員総会で、「大統領と与野党が弾力労働制に合意したが、これに反対する集会にどうしてソウル市長が行くのか。大統領の権威が揺らぐレームダックに入ったのではないかと思う」と話した。同日金寛永(キム・グァンヨン)院内代表もラジオインタビューで「すでに現実的にレームダックが始まっている。文大統領の支持率は50%を超え堅固に見えるが水の泡のように一気にはじけるかも知れない」と主張した。

24日に李在明知事が文大統領の息子の就職特恵疑惑まで取り上げるとレームダックの主張はさらに広がった。25日に「正しい未来党」の河泰慶(ハ・テギョン)最高委員は「息子の問題は大統領の逆鱗に触れるもので、与党としてはあえて切り出すことはできない問題」と指摘した。続いて26日には民主平和党の朴智元(パク・チウォン)議員も「いま民主党内で起きていることを見れば、こうした現象(レームダック)は始まっている」と話した。自由韓国党の洪準杓(ホン・ジュンピョ)前代表も「内紛で文政権も朴槿恵(パク・クネ)政権のように崩壊しかねないというシグナル」と述べた。


こうした野党圏からのレームダックの主張に、専門家らは「現状況をレームダックと拡大解釈するのは難しい」とする。

まず1987年の大統領直接選挙制改憲以降に執権2年でレームダックを迎えた大統領はいないという点が挙げられる。その上に文在寅政権は過去の政権の同じ時期と比較すると支持率も高い。26日に発表されたリアルメーターの世論調査で文大統領の支持率は52%だった。任期1年6カ月が過ぎた時点で金大中(キム・デジュン)元大統領は46%、金泳三(キム・ヨンサム)元大統領は44%、朴槿恵(パク・クネ)前大統領は44%、李明博(イ・ミョンバク)元大統領は36%、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領は36%と、過去の政権の大統領支持率はすべて50%以下だった。

レームダックを引き起こす必須要素もまだない。これまでの政権では任期後半期の▽親戚・側近の不正(金泳三、金大中)▽選挙敗北(盧泰愚、盧武鉉、朴槿恵)が大統領の権力弱体化を加速した。これに対し文在寅政権は親戚・側近の不正は確定しておらず、6月の統一地方選挙でも圧勝した。明智(ミョンジ)大学のキム・ヒョンジュン政治学教授は「李明博政権当時の狂牛病集会、朴槿恵政権当時のセウォル号事故のように任期初めに支持率が下がりむしろ反騰が起きる場合もある。政権後半期でもなく次期大統領選挙の構図も作られていないのにレームダックをうんぬんするのはやや無理のある解釈だ」と話した。

それでも野党圏が一斉にレームダックを叫ぶのはなぜだろうか。政界では反射利益を狙った野党圏の「フレーム戦争」とする見方が優勢だ。レームダックなど与党内部の権力闘争を持続して印象付けさせれば支持層離脱をあおることができるという主張だ。野党圏関係者は「文大統領の高い支持率が急速に落ちているということを強調するためにレームダックフレームを稼動したもの」と説明した。

竜仁(ヨンイン)大学教養学部のチェ・チャンリョル教授は「レームダックと見るのは難しいことを知りながらも与党の権力闘争を印象付けて野党が得られる利益があるため。支持層結集に加え野党としての存在感を際立たせるパフォーマンス効果も同時に狙うことができる」と話した。



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