雇用惨事の被害が低所得層に集中し、最悪の「分配ショック」に直面した。貧富の差を表す指標の5分位倍率が11年ぶりの最高水準となった。低所得層の雇用が減少して収入が減る半面、高所得層の財布はさらに分厚くなっている。
これは脆弱階層の所得を増やして二極化を解消するという文在寅(ムン・ジェイン)政権の意図とは正反対の方向だ。政策の趣旨とは異なる流れが浮き彫りになっているだけに、政府の政策基調の修正は必須だという診断が出ている。
統計庁が22日に発表した「2018年7-9月期の家計動向調査(所得部門)結果」によると、今年7-9月期の均等化処分可能所得5分位倍率は5.52だった。所得上位20%と下位20%の世帯の平均所得には5.5倍以上の差があるということだ。これは7-9月期基準では2007年(5.52)以来最も大きい数値。
所得下位40%(1・2分位)世帯の所得がともに減少した。1分位(所得下位20%)世帯の月平均所得は7-9月期が131万8000ウォン(約13万1800円)と、1年前に比べ7%減少した。前年同期比基準で3期連続の減少だ。2分位(所得下位20-40%)世帯所得も284万3000ウォンと、前年比0.5%減少した。
一方、所得が多い4分位(所得上位20-40%)、5分位(上位20%)世帯の7-9月期の月平均所得はそれぞれ569万1000ウォン、973万6000ウォンで、1年前に比べて5.8%増、8.8%増となった。5分位世帯の所得は2016年1-3月期から11期連続で増加した。7-9月期の1世帯あたりの月平均所得は474万8000ウォンと、1年前に比べ4.6%増えた。
当初、7-9月期の分配指標はやや改善するという見方があった。政府が低所得層に支給する金額が9月から増えたからだ。満65歳以上の高齢者に毎月支払われる基礎年金が従来の20万ウォンから25万ウォンに増えた。また、満6歳未満の児童には10万ウォンの児童手当が支給される。しかし効果は大きくなかった。パク・サンヨン統計庁福祉統計課長は「7-9月期の最後の月の9月から基礎年金引き上げが始まった点などの理由で、年金拡大による効果は目立たなかった」と説明した。
所得の増減を左右したのは結局、雇用だった。脆弱階層の雇用は減少したが、高所得層の雇用は増加し、「勤労所得」で差が広がった。7-9月期の1世帯あたりの就業者数は1分位が0.69人、2分位が1.21人と、前年比でそれぞれ16.8%減、8.2%減となった。一方、4分位と5分位の1世帯あたりの就業者数はそれぞれ1.8人、2.07人と、1年前に比べて1.3%増、3.4%増。
また、1分位の勤労所得は22.6%減少した半面、5分位の勤労所得は11.3%増加した。1分位の勤労所得減少規模は関連統計が作成された2003年以降、最も大きい。事業所得の場合、1分位(-13.4%)、2分位(-1.5%)のほか、所得上位40-60%の3分位(-11.9%)も減少した。零細自営業者の厳しい状況が反映された数値だ。
税金・年金・健康保険料など国民が義務的に支払う金額(非消費支出)も過去初めて月平均100万ウォンを超えた。7-9月期の1世帯あたりの月平均非消費支出は106万5000ウォンと、前年同期比23.3%も増加した。平均家計所得(474万8000ウォン)の22.4%で、増加幅は2003年に関連統計調査が始まって以降、最も大きい。統計庁は勤労所得税および財産税の負担増加と健康保険料率引き上げを原因に挙げた。
表鶴吉(ピョ・ハクギル)ソウル大経済学部名誉教授は「こうした非消費支出の増加は結局、可処分所得を減らし、消費の冷え込みにつながる」とし「所得増加→消費増加→内需活性化という当初の所得主導成長の好循環構造に穴が生じるということだ」と診断した。続いて「脆弱階層が多い臨時・日雇い雇用の減少が分配指標にも投影されている」と話した。
政府から受ける各種補助金・福祉手当・年金(移転所得)なども22.8%も増えた。2003年の関連統計作成以降、最も高い増加率だ。特に所得下位20%(1分位)は以前の所得(60万4700ウォン)が勤労所得(47万8900ウォン)に比べ12万5800ウォン多かった。生活を政府などの支援に依存する傾向が強まっているということだ。
尹暢賢(ユン・チャンヒョン)ソウル市立大経営学部教授は「結局、低所得層の所得を税金で支援したが、低所得層の全体の所得は減少した」とし「所得主導成長が実際には『税金主導成長』となり、効果が出ていないことを表している」と指摘した。
青瓦台(チョンワデ、大統領府)の金宜謙(キム・ウィギョム)報道官はこの日の定例記者会見で、悪化した分配指標について「重く受け止めている」とし「できる限り早期に成果を出せるよう最善を尽くす」と述べた。
「重く受け止めている」という認識が政策の転換につながるべきというのが、専門家の診断だ。統計庁長を務めたユ・ギョンジュン韓国科学技術大教授は「最低賃金の急激な引き上げ、勤労時間の短縮のような政策の逆効果が低所得層に集中している」とし「分配を改善するには雇用の数を増やす政策が求められる。その場合、民間の雇用と投資を増やすことに政策の焦点を合わるべき」と述べた。
これは脆弱階層の所得を増やして二極化を解消するという文在寅(ムン・ジェイン)政権の意図とは正反対の方向だ。政策の趣旨とは異なる流れが浮き彫りになっているだけに、政府の政策基調の修正は必須だという診断が出ている。
統計庁が22日に発表した「2018年7-9月期の家計動向調査(所得部門)結果」によると、今年7-9月期の均等化処分可能所得5分位倍率は5.52だった。所得上位20%と下位20%の世帯の平均所得には5.5倍以上の差があるということだ。これは7-9月期基準では2007年(5.52)以来最も大きい数値。
所得下位40%(1・2分位)世帯の所得がともに減少した。1分位(所得下位20%)世帯の月平均所得は7-9月期が131万8000ウォン(約13万1800円)と、1年前に比べ7%減少した。前年同期比基準で3期連続の減少だ。2分位(所得下位20-40%)世帯所得も284万3000ウォンと、前年比0.5%減少した。
一方、所得が多い4分位(所得上位20-40%)、5分位(上位20%)世帯の7-9月期の月平均所得はそれぞれ569万1000ウォン、973万6000ウォンで、1年前に比べて5.8%増、8.8%増となった。5分位世帯の所得は2016年1-3月期から11期連続で増加した。7-9月期の1世帯あたりの月平均所得は474万8000ウォンと、1年前に比べ4.6%増えた。
当初、7-9月期の分配指標はやや改善するという見方があった。政府が低所得層に支給する金額が9月から増えたからだ。満65歳以上の高齢者に毎月支払われる基礎年金が従来の20万ウォンから25万ウォンに増えた。また、満6歳未満の児童には10万ウォンの児童手当が支給される。しかし効果は大きくなかった。パク・サンヨン統計庁福祉統計課長は「7-9月期の最後の月の9月から基礎年金引き上げが始まった点などの理由で、年金拡大による効果は目立たなかった」と説明した。
所得の増減を左右したのは結局、雇用だった。脆弱階層の雇用は減少したが、高所得層の雇用は増加し、「勤労所得」で差が広がった。7-9月期の1世帯あたりの就業者数は1分位が0.69人、2分位が1.21人と、前年比でそれぞれ16.8%減、8.2%減となった。一方、4分位と5分位の1世帯あたりの就業者数はそれぞれ1.8人、2.07人と、1年前に比べて1.3%増、3.4%増。
また、1分位の勤労所得は22.6%減少した半面、5分位の勤労所得は11.3%増加した。1分位の勤労所得減少規模は関連統計が作成された2003年以降、最も大きい。事業所得の場合、1分位(-13.4%)、2分位(-1.5%)のほか、所得上位40-60%の3分位(-11.9%)も減少した。零細自営業者の厳しい状況が反映された数値だ。
税金・年金・健康保険料など国民が義務的に支払う金額(非消費支出)も過去初めて月平均100万ウォンを超えた。7-9月期の1世帯あたりの月平均非消費支出は106万5000ウォンと、前年同期比23.3%も増加した。平均家計所得(474万8000ウォン)の22.4%で、増加幅は2003年に関連統計調査が始まって以降、最も大きい。統計庁は勤労所得税および財産税の負担増加と健康保険料率引き上げを原因に挙げた。
表鶴吉(ピョ・ハクギル)ソウル大経済学部名誉教授は「こうした非消費支出の増加は結局、可処分所得を減らし、消費の冷え込みにつながる」とし「所得増加→消費増加→内需活性化という当初の所得主導成長の好循環構造に穴が生じるということだ」と診断した。続いて「脆弱階層が多い臨時・日雇い雇用の減少が分配指標にも投影されている」と話した。
政府から受ける各種補助金・福祉手当・年金(移転所得)なども22.8%も増えた。2003年の関連統計作成以降、最も高い増加率だ。特に所得下位20%(1分位)は以前の所得(60万4700ウォン)が勤労所得(47万8900ウォン)に比べ12万5800ウォン多かった。生活を政府などの支援に依存する傾向が強まっているということだ。
尹暢賢(ユン・チャンヒョン)ソウル市立大経営学部教授は「結局、低所得層の所得を税金で支援したが、低所得層の全体の所得は減少した」とし「所得主導成長が実際には『税金主導成長』となり、効果が出ていないことを表している」と指摘した。
青瓦台(チョンワデ、大統領府)の金宜謙(キム・ウィギョム)報道官はこの日の定例記者会見で、悪化した分配指標について「重く受け止めている」とし「できる限り早期に成果を出せるよう最善を尽くす」と述べた。
「重く受け止めている」という認識が政策の転換につながるべきというのが、専門家の診断だ。統計庁長を務めたユ・ギョンジュン韓国科学技術大教授は「最低賃金の急激な引き上げ、勤労時間の短縮のような政策の逆効果が低所得層に集中している」とし「分配を改善するには雇用の数を増やす政策が求められる。その場合、民間の雇用と投資を増やすことに政策の焦点を合わるべき」と述べた。
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