米中貿易摩擦の火種が半導体に移り、韓国半導体業界にも打撃が予想される。世界最大の半導体消費国の中国が反独占(価格談合)というカードを取り出したからだ。
中国国務院新聞弁公室によると、中国国家市場監督管理総局の呉振国反独占局長は16日、「反独占法施行10周年」関連の記者懇談会で「3社(サムスン電子、マイクロン、SKハイニックス)に対する反独占調査を通じて大量の証拠を確保し、調査に重要な進展があった」と明らかにした。
中国は年初、サムスン電子、SKハイニックス、米マイクロンの3社に対する価格談合疑惑を提起した。供給不足を悪用して不正な行為をしているということだ。昨年末、中国スマートフォン・パソコン企業が中国経済政策総括部署の国家発展改革委員会(発改委)に「メモリー半導体価格が上がるうえ供給も円滑でない」と訴えたのがきっかけだ。
発改委は2月、サムスン電子などに値上げの自制と中国企業に対するメモリー半導体優先供給を要求した。5月には反独占局が3社の担当者を呼び出したり中国現地事務室を捜索したりした。
韓国半導体業界は中国当局者の今回の発言に大きく2つの狙いがあるとみている。一つは米国に対する警告だ。半導体は中国と米国の貿易摩擦の主な争点の一つ。年初、米国が中国IT企業のファーウェイ(華為)、ZTEなどに制裁を加えると、中国は米国半導体企業クアルコムのオランダNXP買収の承認保留、マイクロンなどに対する反独占調査などで反撃した。
続いて7月には中国福州裁判所がマイクロンに「中国内販売禁止」予備命令(preliminary injunction)を出した。昨年の売上高の50%以上が中国というマイクロンはDRAM、NAND型フラッシュメモリー関連製品26種類を中国で販売できなくなった。
こうした状況で先月、米商務省は中国福建省晋華集成電路(JHICC) を輸出入禁止リストに含めた。来年初めのDRAM量産を控えた福建晋華が米国産の装備やソフトウェア、部品などを輸入できなくなれば量産の時期が遅れるほかはない。
これに中国が反独占カードを取り出して対応したということだ。2016年に「半導体堀起」を宣言した中国は現在10%台の半導体自給率を2025年までに70%に引き上げるという目標を設定した。
来年のメモリー半導体量産を控えた布石という声もある。反独占調査対象の3社は世界メモリー半導体市場で絶対的なシェアを占めている。3社の世界NAND型フラッシュメモリー市場シェアは90%、DRAMは50%だ。
アン・ギヒョン韓国半導体産業協会常務は「中国の初期技術レベルは3社と競争するレベルではないが、自国の企業を後押しすることで機先を制するということだろう」と解釈した。
韓国半導体業界は打撃が避けられない見通しだ。具体的な証拠がなくても反独占適用範囲が広いため反独占の結論が出るという懸念もある。反独占調査は3社が実際に価格談合をしたかどうかだけでなく、経済外的な変数を大きく反映するということだ。
匿名を求めた業界関係者は「例えば対象企業が高い営業利益率となった半面、対象企業の半導体を輸入して製品を生産する自国企業の実績が不振であることを容疑に結びつける可能性がある」と話した。
朴在勤(パク・ジェグン)韓国半導体ディスプレー学会会長は「中国が巨額の課徴金を賦課する場合、予想外の支出が生じるだけに、投資の冷え込みなど衝撃は意外と大きいかもしれない」とし「何よりも今回の一度だけで終わらない可能性もあり、米国と共同で対応するのも方法だ」と述べた。
中国メディアは反独占の結論が出る場合、3社に対する課徴金は最大8兆6000億ウォン(約8600億円)と予想した。中国は2015年、米クアルコムに反独占法違反容疑で課徴金60億元(約1000億円)を賦課した。
これという対策がないのも問題だ。中国が本格的な反独占調査を始めた後、韓国は6月に産業通商資源部と業界関係者が集まって会議を開いたが、対策は出せなかった。まだ中国は3社に対する調査結果などを通知していない。
半導体は昨年の輸出全体の17%を占めるほど韓国経済で重要な産業だ。特に中国への半導体輸出額は全体の39.5%にのぼる。
中国国務院新聞弁公室によると、中国国家市場監督管理総局の呉振国反独占局長は16日、「反独占法施行10周年」関連の記者懇談会で「3社(サムスン電子、マイクロン、SKハイニックス)に対する反独占調査を通じて大量の証拠を確保し、調査に重要な進展があった」と明らかにした。
中国は年初、サムスン電子、SKハイニックス、米マイクロンの3社に対する価格談合疑惑を提起した。供給不足を悪用して不正な行為をしているということだ。昨年末、中国スマートフォン・パソコン企業が中国経済政策総括部署の国家発展改革委員会(発改委)に「メモリー半導体価格が上がるうえ供給も円滑でない」と訴えたのがきっかけだ。
発改委は2月、サムスン電子などに値上げの自制と中国企業に対するメモリー半導体優先供給を要求した。5月には反独占局が3社の担当者を呼び出したり中国現地事務室を捜索したりした。
韓国半導体業界は中国当局者の今回の発言に大きく2つの狙いがあるとみている。一つは米国に対する警告だ。半導体は中国と米国の貿易摩擦の主な争点の一つ。年初、米国が中国IT企業のファーウェイ(華為)、ZTEなどに制裁を加えると、中国は米国半導体企業クアルコムのオランダNXP買収の承認保留、マイクロンなどに対する反独占調査などで反撃した。
続いて7月には中国福州裁判所がマイクロンに「中国内販売禁止」予備命令(preliminary injunction)を出した。昨年の売上高の50%以上が中国というマイクロンはDRAM、NAND型フラッシュメモリー関連製品26種類を中国で販売できなくなった。
こうした状況で先月、米商務省は中国福建省晋華集成電路(JHICC) を輸出入禁止リストに含めた。来年初めのDRAM量産を控えた福建晋華が米国産の装備やソフトウェア、部品などを輸入できなくなれば量産の時期が遅れるほかはない。
これに中国が反独占カードを取り出して対応したということだ。2016年に「半導体堀起」を宣言した中国は現在10%台の半導体自給率を2025年までに70%に引き上げるという目標を設定した。
来年のメモリー半導体量産を控えた布石という声もある。反独占調査対象の3社は世界メモリー半導体市場で絶対的なシェアを占めている。3社の世界NAND型フラッシュメモリー市場シェアは90%、DRAMは50%だ。
アン・ギヒョン韓国半導体産業協会常務は「中国の初期技術レベルは3社と競争するレベルではないが、自国の企業を後押しすることで機先を制するということだろう」と解釈した。
韓国半導体業界は打撃が避けられない見通しだ。具体的な証拠がなくても反独占適用範囲が広いため反独占の結論が出るという懸念もある。反独占調査は3社が実際に価格談合をしたかどうかだけでなく、経済外的な変数を大きく反映するということだ。
匿名を求めた業界関係者は「例えば対象企業が高い営業利益率となった半面、対象企業の半導体を輸入して製品を生産する自国企業の実績が不振であることを容疑に結びつける可能性がある」と話した。
朴在勤(パク・ジェグン)韓国半導体ディスプレー学会会長は「中国が巨額の課徴金を賦課する場合、予想外の支出が生じるだけに、投資の冷え込みなど衝撃は意外と大きいかもしれない」とし「何よりも今回の一度だけで終わらない可能性もあり、米国と共同で対応するのも方法だ」と述べた。
中国メディアは反独占の結論が出る場合、3社に対する課徴金は最大8兆6000億ウォン(約8600億円)と予想した。中国は2015年、米クアルコムに反独占法違反容疑で課徴金60億元(約1000億円)を賦課した。
これという対策がないのも問題だ。中国が本格的な反独占調査を始めた後、韓国は6月に産業通商資源部と業界関係者が集まって会議を開いたが、対策は出せなかった。まだ中国は3社に対する調査結果などを通知していない。
半導体は昨年の輸出全体の17%を占めるほど韓国経済で重要な産業だ。特に中国への半導体輸出額は全体の39.5%にのぼる。
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