55歳のバッカス、85歳のアンチプラミン。
韓国製薬会社の代表的な「超古株」ブランドであるこの両製品が、最近カンボジアやベトナムなど東南アジア地域で新たな韓流をリードしつつある。
「バッカ」は、カンボジア現地で韓国の疲労回復ドリンク「バッカス」を呼ぶ名前だ。市場進出3年目の2011年、カンボジア1位だったレッドブルを抜いて国民ドリンクの先頭に躍り出た。おかげで東亜STは昨年バッカス輸出全体の95%に該当する626億ウォン(約61億7200万円)をカンボジアであげた。1963年の発売以来、単一国家の輸出として最高の記録だ。昨年の韓国内売上高(2135億ウォン)と比較しても相当な水準だ。
成功の秘訣は徹底した現地化だ。東亜STは輸出のためにガラス瓶を断念した。輸出船積みに有利で管理のしやすい缶に入れて販売している。東南アジアの暑さに合わせて製品容量も増やした。韓国内で販売されている瓶入りバッカスの容量は100ミリリットルだが、カンボジアで販売中のバッカスは250ミリリットルで、2.5倍に増やした。
東亜ソシオホールディングスのキム・ヨンウン・チーム長は「カンボジアは韓国の1960年代と社会的雰囲気が似ているが、産業化初期のサラリーマンの疲労回復をコンセプトに据えたことが売上アップにつながった」と説明した。
東亜STはカンボジアを拠点にベトナム・フィリピン・ミャンマーなど東南アジア市場への進出機会をうかがっている。今年6月にはベトナム市場でバッカスの正式販売が始まった。ベトナムサッカーの英雄に浮上した朴恒緒(パク・ハンソ)ベトナム国家代表監督をモデルに起用した。おかげで発売3カ月で280万缶を輸出した。
1933年に生まれた柳韓(ユハン)洋行の「古典」アンチプラミンも口コミマーケティングで東南アジアで人気を呼んでいる抗炎症薬だ。ベトナムなど東南アジアから韓国に渡ってきた移住労働者を通じて本国に紹介されて人気を呼んだケースだ。
柳韓洋行関係者は「塗りやすいローションタイプのアンチプラミンが人気」とし「現在、正式輸出は数億ウォン台程度だが、外国人観光客や代行商人が薬局を通じてボックス買いする場合も増えている」と話した。バッカスとアンチプラミンは1970年代の韓国産業化を共に歩んできた代表医薬品だ。
代表的な「ファーマージング(Pharmerging)マーケット」に挙げられる東南アジア市場は急成長を遂げている。ファーマージングは製薬(ファーマシー/Pharmacy)と新興(エマージング/Emerging)を合わせた新造語だ。大韓貿易投資振興公社(KOTRA)によると、東南アジア諸国連合(ASEAN)医薬品輸入市場は2010年から2016年まで年平均6.6%に成長した。このような成長の勢いはさらに加速し、2020年には年平均8.4%に達するものと見込まれている。
東南アジア諸国は、相対的に医薬品開発および検証技術が追いついていないため「メード・イン・コリア」医薬品に対する信頼が高い。韓国政府の検証を経ているため安全性が十分に保証されているということだ。韓国が日本の前轍(ぜんてつ)を踏んだように、東南アジア諸国も韓国が経た道を同じようにたどっている。医薬品トレンドもこれと似ている。避妊薬が代表的だ。東亜製薬は昨年8月、ベトナム保健省傘下の人口・家族計画局と避妊薬事前供給了解覚書(MOU)を締結した。東亜製薬関係者は「ベトナムなど東南アジア諸国は急激に増加する人口を制限するための政策に国が乗り出している」と話した。
輸出品目も多様化している。JW中外製薬はフィリピンを含む東南アジア8カ国に栄養輸液や抗生剤などを輸出している。昨年輸出額は100億ウォン水準だ。2004年ベトナムをはじめ、中国・タイ・インドネシアなどに順に進出した大熊(テウン)製薬は、昨年から高脂血症治療剤をタイで販売している。医薬品コンサルティング会社「B&P KOREA」のペ・ノウル代表は「東南アジアは市場拡大の可能性が大きく、韓国内およびグローバル製薬会社の投資が継続的に行われている」とし「ワクチンなどまだ東南アジア諸国が技術を確保できていない分野で輸出が増えるだろう」と述べた。
韓国製薬会社の代表的な「超古株」ブランドであるこの両製品が、最近カンボジアやベトナムなど東南アジア地域で新たな韓流をリードしつつある。
「バッカ」は、カンボジア現地で韓国の疲労回復ドリンク「バッカス」を呼ぶ名前だ。市場進出3年目の2011年、カンボジア1位だったレッドブルを抜いて国民ドリンクの先頭に躍り出た。おかげで東亜STは昨年バッカス輸出全体の95%に該当する626億ウォン(約61億7200万円)をカンボジアであげた。1963年の発売以来、単一国家の輸出として最高の記録だ。昨年の韓国内売上高(2135億ウォン)と比較しても相当な水準だ。
成功の秘訣は徹底した現地化だ。東亜STは輸出のためにガラス瓶を断念した。輸出船積みに有利で管理のしやすい缶に入れて販売している。東南アジアの暑さに合わせて製品容量も増やした。韓国内で販売されている瓶入りバッカスの容量は100ミリリットルだが、カンボジアで販売中のバッカスは250ミリリットルで、2.5倍に増やした。
東亜ソシオホールディングスのキム・ヨンウン・チーム長は「カンボジアは韓国の1960年代と社会的雰囲気が似ているが、産業化初期のサラリーマンの疲労回復をコンセプトに据えたことが売上アップにつながった」と説明した。
東亜STはカンボジアを拠点にベトナム・フィリピン・ミャンマーなど東南アジア市場への進出機会をうかがっている。今年6月にはベトナム市場でバッカスの正式販売が始まった。ベトナムサッカーの英雄に浮上した朴恒緒(パク・ハンソ)ベトナム国家代表監督をモデルに起用した。おかげで発売3カ月で280万缶を輸出した。
1933年に生まれた柳韓(ユハン)洋行の「古典」アンチプラミンも口コミマーケティングで東南アジアで人気を呼んでいる抗炎症薬だ。ベトナムなど東南アジアから韓国に渡ってきた移住労働者を通じて本国に紹介されて人気を呼んだケースだ。
柳韓洋行関係者は「塗りやすいローションタイプのアンチプラミンが人気」とし「現在、正式輸出は数億ウォン台程度だが、外国人観光客や代行商人が薬局を通じてボックス買いする場合も増えている」と話した。バッカスとアンチプラミンは1970年代の韓国産業化を共に歩んできた代表医薬品だ。
代表的な「ファーマージング(Pharmerging)マーケット」に挙げられる東南アジア市場は急成長を遂げている。ファーマージングは製薬(ファーマシー/Pharmacy)と新興(エマージング/Emerging)を合わせた新造語だ。大韓貿易投資振興公社(KOTRA)によると、東南アジア諸国連合(ASEAN)医薬品輸入市場は2010年から2016年まで年平均6.6%に成長した。このような成長の勢いはさらに加速し、2020年には年平均8.4%に達するものと見込まれている。
東南アジア諸国は、相対的に医薬品開発および検証技術が追いついていないため「メード・イン・コリア」医薬品に対する信頼が高い。韓国政府の検証を経ているため安全性が十分に保証されているということだ。韓国が日本の前轍(ぜんてつ)を踏んだように、東南アジア諸国も韓国が経た道を同じようにたどっている。医薬品トレンドもこれと似ている。避妊薬が代表的だ。東亜製薬は昨年8月、ベトナム保健省傘下の人口・家族計画局と避妊薬事前供給了解覚書(MOU)を締結した。東亜製薬関係者は「ベトナムなど東南アジア諸国は急激に増加する人口を制限するための政策に国が乗り出している」と話した。
輸出品目も多様化している。JW中外製薬はフィリピンを含む東南アジア8カ国に栄養輸液や抗生剤などを輸出している。昨年輸出額は100億ウォン水準だ。2004年ベトナムをはじめ、中国・タイ・インドネシアなどに順に進出した大熊(テウン)製薬は、昨年から高脂血症治療剤をタイで販売している。医薬品コンサルティング会社「B&P KOREA」のペ・ノウル代表は「東南アジアは市場拡大の可能性が大きく、韓国内およびグローバル製薬会社の投資が継続的に行われている」とし「ワクチンなどまだ東南アジア諸国が技術を確保できていない分野で輸出が増えるだろう」と述べた。
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