だが、文大統領は欧州で北朝鮮への制裁緩和を訴えて苦しみを味わった。北朝鮮はすでに取り返しのつかないほど非核化をしたため、制裁を遅らせる必要があるというのが文大統領の論理だった。しかし、反応は冷やかだった。フランス・英国の首脳いずれも説得されるどころか、最近は米国も使わない「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」を呼びかけた。結局、「北朝鮮にCVIDを要求する」という表現はアジア欧州会合(ASEM)の共同声明に盛り込まれた。欧州をテコにして制裁緩和を導き出すという構想が失敗したわけだ。
このような敗着は政府の誤った状況認識のせいだ。先導的制裁緩和で非核化に活気を吹き込むという政策を欧州が支持するだろうと信じていたとすれば大きな勘違いだ。制裁を遅らせることで北朝鮮の非核化への意志に力を与える必要があるというのが政府の主張だが、欧米の認識は違う。さらに、制裁を固く締めつけてこそ非核化が成功すると彼らは信じている。
このような敗着は政府の誤った状況認識のせいだ。先導的制裁緩和で非核化に活気を吹き込むという政策を欧州が支持するだろうと信じていたとすれば大きな勘違いだ。制裁を遅らせることで北朝鮮の非核化への意志に力を与える必要があるというのが政府の主張だが、欧米の認識は違う。さらに、制裁を固く締めつけてこそ非核化が成功すると彼らは信じている。
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