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【時視各角】グーグルと韓国与党のおかしな癒着疑惑

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
グーグルが韓国で大きな問題を起こした。野党支持者が主要視聴層である政治評論家・高成国(コ・ソンコク)のYouTube(ユーチューブ)チャンネル「高成国TV」に生配信中断措置を取ったのだ。これは米国の修正憲法第1条「報道機関と出版の自由(Freedom of Speech and Print)」を傷つける法律違反行為を個人ユーチューブ放送を相手に犯したと批判を受けるほどの事件だ。グーグルコリア(社長ジョン・リ-)が、執権勢力である共に民主党の政治的圧迫に屈従したか妥協したものではないかとの疑いも相次いでいる。次は今月16日夜、グーグルが「高成国TV」に送った電子メールの要旨だ。

「ユーチューブのコミュニティガイドラインには許可されるコンテンツと許可されないコンテンツがある。10月16日付の高成国の『フェイクニュースと言葉の爆弾』の報告を受け、ガイド違反が確認されたため削除し、一時的な制限措置が取られた」

ここでいう一時的な制限措置というのは、最大3カ月間の生配信中断を指すが、「共に民主党のけしかけ」「保守メディアを弾圧」「グーグルの国内政治関与」などの非難が、乾いた野原についた火のように広まると、グーグルは翌日『フェイクニュースと言葉の爆弾』を復元した。「民主党けしかけ論」はその前日の15日、朴洸オン(パク・グァンオン)・全賢姫(チョン・ヒョンフィ)議員らいわゆるフェイクニュース対策特別委員会所属とされる人々が、駅三洞(ヨクサムドン)にあるグーグルコリアを訪れて、削除が必要なユーチューブコンテンツ104件を密封封筒に入れて伝えたことによって提起された。共産国家や独裁政治ではない場所で、執権勢力がユーチューブで特定政治的指向の声を除去してほしいと要求するのは類のないことだ。


コンテンツ削除に関連し、民主党の異例の要請とグーグルの特別措置がその日のうちに取られため、「民主党けしかけ論」は合理的な疑いに該当する。事実ではないなら、当事者が無念に思って否定するはずだが、朴洸オン議員側もジョン、リー社長側も少しも否定をしない。彼らは密封してやりとりした104件のアイテムの秘密を明らかにすることはできないといった。本当におかしな話だ。虚偽・操作に確信があるなら、堂々と公開すればよいことであって、一体何がそんなに怖くて隠そうとするのか。

高成国の『フェイクニュースと言葉の爆弾』コンテンツは宋永吉(ソン・ヨンギル)民主党議員の「北朝鮮核武装を正当化する発言」と趙明均(チョ・ミョンギュン)統一部長官の「脱北者出身記者を板門店(パンムンジョム)取材から排除させた措置」を鋭く批判しているだけだ。どの場面を切り取ってみても、偽事実や虚偽操作、憎しみや冒とく発言は見つけることはできない。

それだけではない。誰でもグーグル検索窓に「ユーチューブ コミュニティガイドライン」を入力して検索し、読んでみるとよい。ガイドラインには「ヌードや性的なコンテンツ」「有害で危険なコンテンツ」「不快なコンテンツ」「暴力的で生々しいコンテンツ」「嫌がらせやネットいじめ」「スパム、誤解を招くメタデータ、詐欺」「脅迫」「著作権センター」「プライバシー」「なりすまし」「子どもの安全」「その他のポリシー」(下品な言葉、使われていないアカウントのポリシー、利用規約違反の扇動、Google のサービスの年齢要件)」のような非政治的懸案だけが長々と羅列されている。

政治的意見を許さないカテゴリーはどこにもない。むしろガイドラインには「政治的少数の意見でも排斥されない」「表現の自由を支持する」という精神で満たされている。

このため16日に下された「削除」および「制限」措置は、正常なグーグルの状態では起こりえないことだという心証を持つようになった。では、韓国の民主党とグーグルコリアの間に何か外には言えないような事情でもあったのか。即座に復元されたので「問題はないではないか」という抗弁もあるが、「言葉と文章の自由」を奪われないための韓国ユーチューバーたちの必死の抵抗と怒りがグーグル本社に伝えられたから復元措置が取られただけだ。不本意な癒着疑惑から抜け出したいなら、民主党であろうがグーグルコリアであろうが、密封された104件の削除要請コンテンツをすべて公開するべきだろう。

チョン・ヨンギ/中央日報コラムニスト



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