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<Mr.ミリタリー>済州基地と北東アジア海洋での角逐(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
20世紀初めの韓半島(朝鮮半島)の運命を決めた日露戦争(1904-1905)は事実上、対馬沖海戦で決着がついた。日露戦争はロシアの東進に脅威を感じた日本が韓半島と満州をかけて臨んだ勝負だった。当時ロシアは旅順港を日本に占領され、満州でも劣勢になると、バルチック艦隊を急いで派遣した。しかし強大なバルチック艦隊は英国の妨害でスエズ運河を通過できず、アフリカの喜望峰を回って疲労したうえ戦意を欠いて日本に惨敗した。当時、東郷平八郎提督が指揮した連合艦隊は鎮海(チンヘ)から出発して李舜臣(イ・スンシン)将軍に勝利を祈ったという。もし東郷提督が対馬沖海戦で敗れていれば今日の日本はなかっただろう。その場合、日本は海上統制権をロシアに奪われ、海を通じて満州に兵力や軍需物資を送ることができず、その結果は敗戦だ。海軍力が国の運命を左右する歴史の教訓だ。日露戦争で勝った日本は乙巳勒約と韓日併合条約で韓半島を掌握した。

100年が過ぎた現在、歴史は構造を変えて繰り返している。海上路は日露戦争当時の東海(トンヘ、日本名・日本海)・西海(ソヘ、黄海)から現在の済州(チェジュ)南側の離於島(イオド)を通過して台湾にいたる海域に拡大した。勢力も再編された。中国対日本から中国・ロシア対米国・日本に変わった。さらに北朝鮮は核武装で韓半島を脅かしている。韓国は中国にあいまいな態度を見せているが、基本的に韓米同盟体制内にいる。中国がTHAAD(高高度防衛ミサイル)事態のように覇権・横暴の追求でなく周辺と調和して生きるという原則に変えない限り、この競争構造を抜け出すのは難しい。

中国は海上路掌握のために「遼寧」など空母を建造し、ミニイージスType-052Dなど駆逐艦を次々と戦力化している。また中国は韓国と日本、沖縄・グアム、米空母まで打撃できる弾道ミサイルを海岸に集中配備した。もちろん中国海軍は現在、米国の相手にならない。さらに日本までが加勢すれば中国海軍はさらに劣勢となる。中国の覇権追求と膨張に対応してアジア地域の軍事費支出も画期的に増えている。ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)によると、世界で中国の軍事費が占める比率は2008年の5.8%から2017年には13%に急増した。これに合わせてインドは2016年に比べて昨年5.5%増えた。インドネシアとバングラデシュは過去10年間に2倍以上に、カンボジアも4倍に増えた。


問題は中国が目標とする海上影響圏には韓国・日本から台湾を経て東南アジア・インド・アフリカ・中東・欧州へとつながる海上貿易路が含まれている。韓国が輸入する原油99.8%がこの海域を通過する。日本も似た状況だ。ところが地図を改めて見ると、この海上路の前哨基地が済州基地だ。中国寧波基地-韓国済州基地-日本佐世保基地が弧を描いて一つの軸をなすが、済州基地がその中央に位置する。特に海底資源が豊富な水中暗礁の離於島とは済州基地が最も近い。済州基地から離於島までは176キロだが、中国東海艦隊が位置する寧波からは398キロ、佐世保からは450キロだ。

韓国の総合海洋科学基地が建設された離於島は表面上では海に見える。しかし海面からわずか4.6メートル水中に入ればソウル汝矣島(ヨイド)の面積の4分の1の巨大な岩盤がある。それが離於島だ。韓国の排他的経済水域(EEZ)内にある離於島近隣海域には原油100-1000億バレルと天然ガス72億トンが埋蔵されているという。海軍は離於島の戦略的価値などを考慮し、済州基地に第7機動戦団を置いている。海軍によると、この機動戦団には「世宗大王」(9600トン)などイージス艦3隻、忠武公李舜臣級(満載5500トン)駆逐艦4隻、潜水艦司令部の214級潜水艦(1800トン)2隻などが所属している。また済州で海兵隊を旅団級に増強した。海軍は毎月1、2回ずつ艦艇を離於島に送って警備している。しかし中国は離於島を大陸の延長と主張し、離於島海洋基地は違法と主張している。



<Mr.ミリタリー>済州基地と北東アジア海洋での角逐(2)


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