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ローマ法王、韓半島の平和プロセスを支持 「止まらずに前に進め。恐れるな」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
ローマ法王フランシスコの訪朝は文在寅(ムン・ジェイン)大統領が長い間精魂を込めてきたプロジェクトだ。就任1年半ぶりに史上初めて法王フランシスコが北朝鮮の地を踏むことが実現する可能性が大きくなった。18日(現地時間)、法王が文大統領の訪朝要請を事実上、受け入れたとみられるからだ。

文大統領は就任直後である昨年5月、韓国天主教主教会の議長である金喜中(キム・ヒジュン)大主教を法王庁特使として派遣して親書を伝えた。北朝鮮に対する米国の先制打撃論が取り上げられていた時点だった。当時、法王庁は戦争でない対話と交渉による問題解決を強調した。その後にも法王は韓半島(朝鮮半島)状況の主要局面のたびに文大統領に支持を示した。法王は平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)を契機につくられた合同チームの構成と南北、米朝対話の成功のための祈りを捧げたりもした。

このため、文大統領はこの日の会談で「金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長がその間、法王が平昌五輪と首脳会談のたびに南北平和のために祈願して下さったことに感謝すると挨拶した」と伝え、法王フランシスコは「むしろ私が深く感謝する」と話した。法王はまた「韓半島で平和プロセスを推進している韓国政府の努力を強く支持する」として「止まらずに前に進め。恐れるな」と話した。


文大統領が法王の訪朝を推進した背景は宗教の自由もない「非人権集団」だった北朝鮮を「正常国家」として国際社会に登場させようとするところにある。金委員長が文大統領の法王訪朝の提案を受け入れたのも同じ理由だ。

北朝鮮外交官だった太永浩(テ・ヨンホ)元公使の著書『3階書記室の暗号』には1991年、北朝鮮がヨハネ・パウロ2世の訪朝を推進していたエピソードがある。当時、法王庁は「本当の信徒を連れてきなさい」ということを訪朝の条件として提示したという。しかし、かろうじて探した「本当の信徒」が「一度胸の中に入ってきた神様は絶対に離れない」として法王の招待計画は撤回された。宗教が体制崩壊の原因になる恐れがあるということを懸念したということだ。

金正恩委員長がこのような事実を知らないはずがない。そのため、北朝鮮の法王訪朝の受諾は非核化交渉当事国である米国に非核化と開放に対する真正性を見せようとする試みという見方がある。

慶煕(キョンヒ)大学政治外交学科のソ・ジョンゴン教授は「カトリック信徒が多い米国で法王という意味は絶対的で、訪朝は北朝鮮を正常国家化する効果がある」として「法王が北朝鮮を訪問して人権問題などに言及する場合、米国にとっても得になる」と話した。

青瓦台(チョンワデ、大統領府)高位関係者は「法王の訪朝はそれ自体が米国はもちろん、制裁緩和を求めた国連安保理常任理事国であるフランスや英国などに対するメッセージになるだろう」と話した。法王は訪朝の条件で北朝鮮の公式招請状を要求した。法王訪問のためには該当国の首脳と教会指導者の公式招待状が必要だ。青瓦台関係者は「北朝鮮にカトリック機関がないが、国家首脳の公式招待状を要求したのは北朝鮮を正常国家と捉えるという意味のようだ」と伝えた。

法王は文大統領との会談に1時間を割いた。法王は38分間、文大統領と非公開対話をした後、約10分間直接用意したプレゼントを伝えて記念写真も撮影した。



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