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韓国政府「北朝鮮制裁解除して非核化促進」 米国と度重なる摩擦(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
北朝鮮制裁をめぐる韓米間の立場の違いは広がるばかりだ。今度は南北が合意した鉄道・道路連結および現代化事業をめぐってだ。

韓国外交部の魯圭悳(ノ・ギュドク)報道官は16日、定例記者会見で「鉄道協力などを含め、南北交流事業は制裁の枠組みを遵守するという原則下で推進されていて、米国などと緊密に協議してきたし、今後も協議を継続していく予定」と述べた。外交部当局者は「この問題についてはすでに数回にわたり、各層で韓米間の協議が行われている」と強調した。

だが、事前に緊密に協議したというわりには、米国務省の反応は冷淡だった。国務省報道官室は15日(現地時間)、南北高官級会談の結果に対する立場を聞かれると、制裁遵守の重要性を強調するコメントを出した。特に、国務省は「国連安全保障理事会の決議によって禁止された分野別製品を含め」とわざわざ強調した。


これは安保理決議で規定されている分野別制裁(sectoral ban)を意味する。分野別制裁は、特定製品に対して北朝鮮への搬出を全面的に禁止した制裁だ。これには鉄道用や軌道用の機関車・車両および部品、機械類・電気機器などが該当するが、南北間の鉄道・道路連結事業に投入されるだろう資材・物資だ。分野別制裁には石油・軽油など製油製品もあるが、年間50万バレル以上は北朝鮮に供給できないように上限が設けられている。国務省が「分野別制裁」と明確に但し書きをつけてコメントを出したのは、南北間の鉄道協力事業を推進する過程でこのような禁輸物資が北朝鮮に流入しかねないという懸念が反映されたとみることができる。

着工式に関しては、安保理に包括的な制裁免除を申し入れ、制裁違反議論を避ける手もある。だが、このような免除申請は南北が着工式の日程を発表するのに先立ち、米国との調整が終わっているはずの措置だったという指摘の声がある。南北は今年8月末にも京義(キョンウィ)線の鉄道共同調査を推進し、国連軍司令部が軽油搬出を許可せず失敗に終わったが、今回も国連司令部との間で事前に関連協議が完全に済んでいたわけではないという。

鉄道・道路連結着工式に関連した韓国の発表と、後に続いた米国のすっきりとしない立場表明は、最近韓米関係で繰り返されている現象だという指摘もある。マイク・ポンペオ国務長官は平壌(ピョンヤン)南北首脳会談直前だった先月17日、南北軍事合意書の報告を受けて韓国の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官に電話して事前調整不足に対する不満を訴えた。康長官の5・24措置解除検討発言にドナルド・トランプ米大統領が「我々の承認なしではできない」と述べて拒否感をあらわにするわずか6日前の10日(現地時間)のことだ。

国務省は、南北高官級会談について「北朝鮮制裁を遵守しよう」という趣旨で国際社会に知らせたが、韓国政府は16日、開城(ケソン)工業団地南北共同連絡事務所開所1カ月を記念してメディア記者会見をしながら南北協力が順調に進んでいることを伝えた。ところが開城連絡事務所は、開所に先立ち軽油などが供給されたことをめぐって米政府が制裁違反を懸念していた部分だ。

キム・チョンシク元統一部次官は「米国は同盟管理のため、異見があっても表面に表わさないものだが、こうたびたび外に出てくるのは確かに問題があるという意味」としながら「米国と協調してこそ我々に北核問題解決のための力と方法が生まれるため、韓米協力がうまくいかなければ韓国にとって得することは何もない」と懸念をにじませた。

韓国外大の尹徳敏(ユン・ドクミン)碩座教授は「終戦宣言と北朝鮮制裁問題において、結果的に『南北中露対米国』の構図に見えかねない兆し」としながら「特に制裁問題で、韓米が北朝鮮をあやしなだめる役割分担をうまくやっているのならよいが、そうではなくすれ違いといったほうが近いように思う」と話した。



韓国政府「北朝鮮制裁解除して非核化促進」 米国と度重なる摩擦(2)


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