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次は英国を説得…文大統領、米国避けて対北制裁緩和を促進?

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

フランスを国賓訪問中の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が15日午後(現地時間)、エリゼ宮(大統領府)でマクロン仏大統領と首脳会談を終えた後、共同記者会見で握手している。(青瓦台写真記者団)

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が北朝鮮の非核化を進展させるための相応の措置として国連の対北朝鮮制裁解除カードを取り出した。文大統領は15日(現地時間)、仏パリでマクロン大統領と首脳会談を行い、「国連の制裁緩和を通じて北朝鮮の非核化をさらに促進する必要がある」とし「マクロン大統領がこうした役割をしてほしい」と要請した。

文大統領がフランスに具体的な役割を要請した背景は国連の力学構図のためと考えられる。フランスは米国・英国・ロシア・中国と共に国連安全保障理事会の常任理事国。北朝鮮との非核化交渉を進めている米国は制裁維持の原則を変えないが、常任理事国が制裁緩和に前向きな姿勢を見せる場合、米国も外交的な負担を感じる可能性があるということだ。

すでに中国とロシアは対北朝鮮制裁解除を前提とした北朝鮮の非核化案に賛成している。青瓦台(チョンワデ、大統領府)関係者は「韓半島(朝鮮半島)状況が進展するにつれ、今後の国連の制裁解除などで常任理事国の役割が重要になってくる」とし「今回、南北会談および米朝会談を通じて北の非核化とそれによる国際社会の相応の措置原則をフランスが支持するという立場を確認したのは意味がある」と述べた。これまでフランスは相対的に韓半島非核化イシューを観望する姿勢を見せてきた。北朝鮮の非核化議論が進められる状況でフランスとの首脳会談日程を決めたのもこれと関連している。


昨年5月のほぼ同じ時期に就任した両国の大統領は、同年7月に開催された独ハンブルクでの主要20カ国・地域(G20)首脳会議で初めて会って以来およそ1年ぶりに再会した。特に今回は国賓訪問として進行された。通常1年間に2、3カ国の首脳を国賓として迎えてきたフランスが2016年の朴槿恵(パク・クネ)前大統領に続いて2年ぶりに同じ国の首脳を国賓として招請したこと自体が異例という評価が出ている。

文大統領はフランスに続いて英国に対する説得も準備している。青瓦台は18、19日にベルギーのブリュッセルで開催されるアジア欧州会議(ASEM)首脳会議でメイ英首相との会談日程も調整している。続いて来年初めの文大統領の英国訪問も検討している。文大統領はメイ首相とも昨年9月の国連総会以降、会っていない。

ファン・テヒ延世大政治外交学科教授は「中国とロシアが対北制裁解除を前提にしている状況で、英国とフランスが公式的に反対しないという立場を見せるだけでも成果になる可能性がある」とし「米国を除いた4カ国を先に説得するのは、米国が制裁解除を遅らせる状況になってもこれを突破できる空間を作ろうという試みのようだ」と述べた。

文大統領は常任理事国のほか国連で影響力を行使できるASEAN(東南アジア国家連合)にも関心を見せてきた。昨年5月には歴代大統領で初めて朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長をASEAN特使として派遣した。来月はASEAN首脳会議とG20首脳会議などが開催される。

文大統領を国賓として招請したマクロン大統領はパリの中心の凱旋門で公式歓迎式を開いた。文大統領は閲兵式に出席し、無名勇士の墓に献花した後、シャンゼリゼ通りで1キロほどカーパレードした。ただ、フランスの儀典慣例上、閲兵式にマクロン大統領は出席しなかった。

マクロン大統領はその代わりカーパレードの後、ポンマリ公園にある韓国戦争(朝鮮戦争)参戦記念碑参拝と近隣のテラスカフェでの親交行事を提案した。フランスは韓国戦争に3421人を派兵した。262人が戦死し、7人が行方不明となった。負傷者は1008人にのぼった。

しかしマクロン大統領が提案した親交行事は、死者が発生したフランス南部地方の洪水を勘案して直前に取り消され、エリゼ宮内の散策と野外テーブルでの歓談に変更された。



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