先月25日(ニューヨーク現地時間)、米国のドナルド・トランプ大統領の元に届けられた北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の親書に「マイク・ポンペオ国務長官が(米朝非核化交渉の進展に)邪魔になる」という内容が含まれていたと東京の消息筋が14日、伝えた。この親書は9月26日、ニューヨークのロッテパレスホテルで開かれた日米首脳会談時にトランプ大統領が安倍晋三首相に見せた手紙だ。
トランプ大統領は安倍首相だけでなく、会談を取材した記者団にも、洋服のポケットから手紙を取り出して見せながら「金委員長から昨日伝達されたばかりの非常に特別な手紙」と紹介した。
トランプ大統領は「歴史的な、一つの美しい芸術作品」と親書を絶賛した。トランプ大統領は「安倍首相に見せると、彼も『本当に画期的で歴史的な手紙』と言った」と紹介した。
ところが、米朝交渉に明るい東京の韓国側消息筋によると、親書には「北朝鮮は非核化に対する意志を明確に持っている。そしてトランプ大統領に対し、いつもありがたく考えている。ところで、ポンペオ国務長官が現在の(非核化交渉進展に)邪魔になっている。ポンペオ長官を早く北朝鮮に派遣してほしい。非核化問題を早く議論したい」という内容が含まれていたという。この消息筋は「トランプ大統領は当時、安倍首相に親書の全体内容をすべて見せず、手紙を少しだけ見せた後、どのような内容が書かれているかは主に口頭で説明したと理解している」と説明した。
通常、特定人物が交渉に「邪魔」になるなら、排除や交代を要求するのが正常な論理展開だが、北朝鮮はむしろ「邪魔になっているポンペオ長官を早く北朝鮮に派遣し、交渉を再開しよう」と提案した「一つの芸術作品」というトランプ大統領の評価は、親書に含まれたこのような論理的反転に対する感想でもある。
特に、ポンペオ長官が平壌(ピョンヤン)南北首脳会談(9月18~20日)直前、「十分な事前調整のない南北間軍事分野の合意」に対して康京和(カン・ギョンファ)外交部長官に強く抗議したという事実が確認されて、親書の内容との関連性がさらに注目されている。「ポンペオ長官と康長官の電話会談→南北首脳会談→金委員長の親書伝達」という時間的流れからみると、金委員長が南北関係進展に対するポンペオ長官の不満を把握した後、ポンペオ長官関連の内容を親書にわざと入れた可能性を排除できないためだ。
消息筋は「ポンペオ長官を“邪魔”と表現したことは、米国との交渉心理戦でおされるつもりはないという北朝鮮の傲気(能力が及ばないのに、相手に負けたくないという気持ち)が含まれている可能性がある」との見解を示した。今年7月のポンペオ長官訪問時までカウンターパート役を務めてきた金英哲(キム・ヨンチョル)労働党副委員長について、米国内では「過度に強硬で言葉が通じない」と不満を示してきた。これを受け、「我々だって不満がないわけではない」という反論次元で、ポンペオ長官を狙って金委員長がわざと親書に記した可能性がある。
ポンペオ長官と北朝鮮は公開舌戦を行ったことがある。ポンペオ長官が7月に3回目の訪朝を行った後、北朝鮮外務省は報道官名義で声明を出し、ポンペオ長官のCVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)要求を「ギャングのような要求」と非難した。するとポンペオ長官は直後の記者会見で「我々の要求がギャングのようだというなら全世界がギャングだ」と真っ向から対立した。
とにかく「交渉に邪魔になるポンペオを早く平壌(ピョンヤン)に派遣してほしい」という金委員長の親書の内容通り、ポンペオ長官は今月7日、日帰りで平壌を訪問した。この日、ポンペオ長官と会った金委員長の隣の席には、米国が不満を示してきた金英哲労働党副委員長の代わりに金与正(キム・ヨジョン)労働党第1副部長が座った。
トランプ大統領は安倍首相だけでなく、会談を取材した記者団にも、洋服のポケットから手紙を取り出して見せながら「金委員長から昨日伝達されたばかりの非常に特別な手紙」と紹介した。
トランプ大統領は「歴史的な、一つの美しい芸術作品」と親書を絶賛した。トランプ大統領は「安倍首相に見せると、彼も『本当に画期的で歴史的な手紙』と言った」と紹介した。
ところが、米朝交渉に明るい東京の韓国側消息筋によると、親書には「北朝鮮は非核化に対する意志を明確に持っている。そしてトランプ大統領に対し、いつもありがたく考えている。ところで、ポンペオ国務長官が現在の(非核化交渉進展に)邪魔になっている。ポンペオ長官を早く北朝鮮に派遣してほしい。非核化問題を早く議論したい」という内容が含まれていたという。この消息筋は「トランプ大統領は当時、安倍首相に親書の全体内容をすべて見せず、手紙を少しだけ見せた後、どのような内容が書かれているかは主に口頭で説明したと理解している」と説明した。
通常、特定人物が交渉に「邪魔」になるなら、排除や交代を要求するのが正常な論理展開だが、北朝鮮はむしろ「邪魔になっているポンペオ長官を早く北朝鮮に派遣し、交渉を再開しよう」と提案した「一つの芸術作品」というトランプ大統領の評価は、親書に含まれたこのような論理的反転に対する感想でもある。
特に、ポンペオ長官が平壌(ピョンヤン)南北首脳会談(9月18~20日)直前、「十分な事前調整のない南北間軍事分野の合意」に対して康京和(カン・ギョンファ)外交部長官に強く抗議したという事実が確認されて、親書の内容との関連性がさらに注目されている。「ポンペオ長官と康長官の電話会談→南北首脳会談→金委員長の親書伝達」という時間的流れからみると、金委員長が南北関係進展に対するポンペオ長官の不満を把握した後、ポンペオ長官関連の内容を親書にわざと入れた可能性を排除できないためだ。
消息筋は「ポンペオ長官を“邪魔”と表現したことは、米国との交渉心理戦でおされるつもりはないという北朝鮮の傲気(能力が及ばないのに、相手に負けたくないという気持ち)が含まれている可能性がある」との見解を示した。今年7月のポンペオ長官訪問時までカウンターパート役を務めてきた金英哲(キム・ヨンチョル)労働党副委員長について、米国内では「過度に強硬で言葉が通じない」と不満を示してきた。これを受け、「我々だって不満がないわけではない」という反論次元で、ポンペオ長官を狙って金委員長がわざと親書に記した可能性がある。
ポンペオ長官と北朝鮮は公開舌戦を行ったことがある。ポンペオ長官が7月に3回目の訪朝を行った後、北朝鮮外務省は報道官名義で声明を出し、ポンペオ長官のCVID(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)要求を「ギャングのような要求」と非難した。するとポンペオ長官は直後の記者会見で「我々の要求がギャングのようだというなら全世界がギャングだ」と真っ向から対立した。
とにかく「交渉に邪魔になるポンペオを早く平壌(ピョンヤン)に派遣してほしい」という金委員長の親書の内容通り、ポンペオ長官は今月7日、日帰りで平壌を訪問した。この日、ポンペオ長官と会った金委員長の隣の席には、米国が不満を示してきた金英哲労働党副委員長の代わりに金与正(キム・ヨジョン)労働党第1副部長が座った。
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