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野球と政治の衝突…「名古屋の太陽」宣銅烈氏が国政監査の証人に(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

宣銅烈監督は呉智煥選手の選抜について「実力を基準に選抜したが、青年たちの気持ちを考慮できず申し訳ない」と謝罪した。

実際、金議員は国政監査当日に「公正」というキーワードに焦点を合わせた。論争の中心にいる呉智煥選手は28歳だ。警察庁と尚武に志願できる年齢は満27歳までだが、呉選手は昨年、志願しなかった。サッカー韓国代表のファン・インボム選手は警察庁所属で代表チームに選抜され、金メダル獲得に寄与した後に早期転役した。もし呉選手もそうしていればいかなる問題もなかったはずだが、1年後に代表チームに選抜されることをどのように分かったのか、その機会を見送った。宣監督は兵役問題を抱えていた呉選手を選抜し、自ら論議を呼んだ。

金議員は▼宣監督が呉選手が所属するLG球団、そして球団の利益を代弁するKBO(韓国プロ野球委員会)の請託を受けたのではないか▼同じレベルなら兵役を終えていない選手を選抜するという誤った慣行のために呉選手と競合するキム・ソンビン選手、金宰鎬(キム・ジェホ)選手、ハ・ジュソク選手(ともに兵役終了)を脱落させたのではという趣旨で追及した。

しかし宣監督は「請託はなく、コンディションが最も良い(呉智煥)選手を選んだにすぎない」とし「(選手の)兵役は考慮事項ではなかった」と強調した。結局、この問題は最後まで平行線をたどった。


趙慶泰議員は宣監督に兵役特例制度の廃止に関する意見を主に尋ねた。宣監督は「制度に従う」と答えた。都鍾煥(ド・ジョンファン)文化体育観光部長官は国政監査で▼兵役特例廃止▼特例を受けた者への「国防税」課税案▼累積点数制導入による特例要件強化案▼入営年齢を遅らせる案--などを紹介した後、「意見をまとめて合理的な案を用意する」と述べた。呉智煥選手選抜が招いた論議が結局、兵役特例制度の見直しにつながることになった。

孫恵園議員は「宣監督を呼んでほしいという1200万人の野球ファンの要請があった」「野球の観客が宣監督のために20%も減った」という根拠のない主張をした。そして「謝罪するか、辞任するかしなさい」と述べた。すでに「時代的な流れと青年たちの気持ちを考慮できなかったのは申し訳ない」と何度か謝罪したにもかかわらずだ。今回の問題とどういう関係があるのか、宣監督の年俸と活動費まで問いただした。宣監督が「年俸2億ウォン(約2000万円)に活動費が含まれた」と答えると、孫議員は「KBOが提供する活動費は無制限と聞いている」と話した。これに宣監督はあきれるような笑いを見せたりもした。

この日の証人尋問は2時間ほど続いた。国家監査場を早足で出てきた宣監督と国会のエレベーターの中で会った。

--議員の質問がどうだったのか。

「…」

返答はしなかったが、宣監督はあえて苦笑を浮かべた。

--国政監査の証人として出席した所感がどうか。

「(しばらく考えた後)私が何を言えるのか」

宣監督にとってこの日は屈辱的な日に違いなかっただろうが、公正の領域が広がって基準が厳格になっている点は受け入れなければならないだろう。野球韓国代表は計24人。24人のうち23人をまともに選抜し、一人だけでも不公正の疑惑があれば世論は黙っていない。「機会」と「過程」に疑惑はあるが「結果」は良かったとして伏せて済ませる時代は過ぎた。

公正は今年の韓国社会で最も大きな話題の一つになっている。宣銅烈監督の国政監査出席もこうした点で、公正という価値を築くのに支払った一種の「公正費用」だ。



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