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韓経:【コラム】国格と「旅券パワー」=韓国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
韓国人がビザなしに旅行できる国は188カ国だ。英コンサルティング会社、ヘンリー・アンド・パートナーズの「2018ヘンリー旅券(パスポート)指数」で韓国はドイツ・フランスとともに「旅券パワー」共同3位にのぼった。1位は日本(190カ国)、2位はシンガポール(189カ国)だ。

今年初め、世界的な金融諮問会社であるアント・キャピタル・パートナーズが発表した旅券指数では韓国がシンガポールとともに共同1位だった。旅券指数はビザの免除、国家認識、個人の自由水準などを総合的に判断して順位をつける。韓国の旅券がこのように人気を集め、海外で高い値段で不法取り引きされたりもする。

旅券指数が高いというのは国家の評判や地位、国力がそれだけ高まったとのことを意味する。しかし、国家の品格である国格まで高いというわけではない。漢字で「品」は多数の人が意見(口)をやりとりして物(品)の良し悪しを判定すること、「格」はそれぞれ(各)の木を真っすぐ育てるという意味だ。西洋でも格(dignity)は「多数の人に向けた名誉な価値」を指す。


国格は人格の総合であるから、各個人の品格を高めるのが重要だ。韓国の文芸評論家の李御寧(イ・オリョン)教授は「国格は国民ひとり一人の心と身に宿っている文化であり、目に見えない国家の魂」とし「これを高めるにはわれわれの中の『浅格』を取り去ることから始める必要がある」と話した。自己集団の利益だけを追って自身と違う意見に耳をふさいでしまったり、盲目的な非難を浴びせたりする社会は品格を備え難い。

国格は個人と企業の運命まで左右する。国家評判が低ければ海外の資本を誘致することが難しく、国内の人材は職を探して離れる。品格のある国の商品は「プレミアム効果」を享受するが、そうでなければ「国家ディスカウント」で損する。軍事・経済力のようなハードパワーだけでなく、文化芸術的なソフトパワーをともに備えてこそ国の品格が高まる。

日本は自動車と電子製品を前面に出した産業大国から寿司・歌舞伎・温泉などを活用した文化大国に変わっている。「旅券パワー1位」も国格を高めた結果だ。『国家の品格』を書いた藤原正彦は国格を「社会構成員全体がつくっていく香り」と述べた。

韓国が旅券パワーに見合う品格を備えるためにはどのようにすれば良いだろうか。専門家らは社会的インフラ中心の「物理的魅力」や起業しやすい環境の「ビジネス魅力」、歴史・伝統などの「文化魅力」、外国人の好感度を高める「感性魅力」を備えることを勧める。

これに国家リーダーの「リーダーシップ魅力」まで兼ね備えれば錦上に花を添えるようなことだ。このすべてのことを備えて品格のある社会を完成する主役はわれわれ各自だ。世界人から愛される「魅力コリア」の力もわれわれからつくられる。



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