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ポンペオ氏が韓国外交部長官に激怒した理由は?

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

韓国陸軍が南北軍事分野合意書により非武装地帯内の韓国戦争戦死者遺骸発掘のための地雷除去作業を2日、江原道鉄原郡(カンウォンド・チョルウォングン)第5師団(ヨルセ部隊)の近くから始まった。将兵が地雷探知および除去作業を行っている。(写真=共同取材団)

韓国国防部が先月18~20日、平壌(ピョンヤン)首脳会談直前に南北間軍事分野合意書の主な内容を米国に伝達していたことが分かった。匿名を求めた政府消息筋は11日、「国防部は先月16日ごろ、在韓米軍側に軍事分野合意書の主な内容についてブリーフィングを行った」と述べた。16日は文在寅(ムン・ジェイン)大統領が南北首脳会談のために平壌に発つ2日前だ。この消息筋は「国防部は、当時、在韓米軍側に『軍事分野合意書の文面をめぐり、南北が終盤まで駆け引きがあり知らせるのが遅くなった』という趣旨で、遺憾の意もあわせて伝えた」と付け加えた。

在韓米軍は国防部のブリーフィングを本国に緊急報告したという。だが、米国政府が軍事分野合意書の内容を事前に検討する時間が充分あったかどうかは不透明だ。これに関連して、韓国の康京和(カン・ギョンファ)外交部長官は10日、国会国政監査で「マイク・ポンペオ米国務長官が首脳会談が開かれる前の電話会談で、(南北軍事分野合意をめぐり)十分なブリーフィングを受けられなかった状況で、さまざまな質問があった」とし、ポンペオ長官が南北軍事合意書を問題視していたことを認めた。日本経済新聞は、ポンペオ長官が康長官に電話で軍事分野合意書を取り上げた後、軍事境界線(MDL)一帯に飛行禁止区域を設定したことについて「いったい何を考えているのか」と激怒したと報じた。飛行禁止区域はMDL一帯の上空で、種類を問わず南北軍用機の飛行を原則的に禁止する内容で、在韓米軍軍用機も例外なく含まれている。

国防部は軍事分野合意書に対して米軍と十分な協議を重ねたと発表してきた。軍事分野合意書が締結された先月19日、「在韓米軍側と52回協議した。国連軍司令部も(軍事分野合意書に)共感している」と明らかにした。だが、関連事情に詳しい外交消息筋は「ポンペオ長官が電話会談で問題提起したのは、韓国側が飛行禁止区域の設定など終盤の合意内容を事前に知らせず、南北の軍備統制速度がはやすぎることを懸念していたため」と主張した。峨山(アサン)政策研究院のシン・ボンチョル安保統一センター長は「先月13日に南北が軍事実務会談を行ったが、難航して翌未明に終わった」とし「先月19日の軍事合意書発表直前まで、南北が水面下で接触を続けてきたものと推定されるが、米国に説明する時間があったどうかは分からない」と述べた。


米軍当局は、特に飛行禁止区域の設定に対して不満を持っているという。MDL近隣で米軍航空機の飛行を禁止したことは在韓米軍の作戦を妨害しかねず、北への対備態勢に緩みが出かねないと懸念しているためだ。実際、米政府当局者が非公式的に「米国政府当局者が非公式的に『キャンプ・ボニファスに患者が発生して米軍航空医務後送部隊“ダストオフ(DUSTOFF)”のヘリを飛ばすために北朝鮮の許可を受けなければならないのか』と尋ね、このような不満を迂回的に表現した。<中央日報9月27日付『米国「キャンプに救急ヘリ飛ばすときも北の許可受けなければならないのか」 南北軍事合意に不快感』(1)(2)記事>

韓東(ハンドン)大学国際地域学科のパク・ウォンゴン教授は「ペンタゴン(米国防総省)の公式立場は、先月19日(現地時間)の『軍事分野合意書内容は同盟である韓国と共に徹底的に検討していく』というクリストファー・ローガン報道官の発言がすべて」とし「『歓迎する』という公式発表はまだない」と指摘した。



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