「3196億ウォン」。
昨年政府が空港鉄道に支給した補助金の規模だ。2015年に過度な補助金論争を呼んだ「最小運営収入保障方式(MRG、minimum revenue guarantee)」をなくして新たなシステムを導入したが、依然として莫大な補助金が空港鉄道に注ぎ込まれている。
26日、国会国土交通委員会の金禎鎬(キム・ジョンホ)議員(共に民主党)が国土交通部から提出させた「空港鉄道補助金支給内訳」によると、補助金は2016年3166億ウォン(約324億円)に続いて昨年は3196億ウォンまで増えた。今年も9月現在1500億ウォンに肉迫している。
これに先立ち、政府は2015年空港鉄道の運賃収入が先に定めた金額に達し得ない場合、一定部分まで差額を保全するMRG方式を廃止する代わりに、運営に必要な最小費用を定めて運賃収入がこれに達しなければ不足額を支援する「最小費用補填方式(MCC、minimum cost support)を導入した。
予め決めた運賃収入の不足分を埋めるよりは、実際の運営費用で足りない部分を補足するほうが政府の負担が少ないという理由からだった。実際、空港鉄道の運賃収入は約定額の20%にも達し得なかった。このため、2007年空港鉄道開通以来、2015年まで政府がMRG名目で支援した額だけで1兆4564億ウォンに達する。
しかしMCC方式に変更してからも、最近までの支援額は9639億ウォンに達し、年末になれば1兆ウォンを超える展望だ。依然として空港鉄道が「金食い虫」といえる。
また、この傾向のままいけば、民間資本事業者の運営権が終了する2040年までに約7兆ウォンが追加で投入されるものとみられる。こうなれば政府補助金はMRG金額1兆4565億ウォンを合わせて計9兆5000億ウォン台に達することが予想される。当初、空港鉄道建設に投入された民間投資額3兆110億ウォンの3倍を越える金額が補助金として支出されることになる。
このため、当初、仁川(インチョン)空港の運営と乗客の便宜のために必要な施設の空港鉄道をわざわざ民間資本事業として推進すべきだったのかという指摘が絶えない。
これについて国土部関係者は「民間資本事業で推進したことで完工がやや早まった側面もある」とし「当初のMRG方式をそのまま維持していたら2040年までに計15兆ウォンほどが必要となる見通しだったが、MCCに変えたことで補助金を大きく減らすことができた」と説明した。だが、空港鉄道の内部事情を見ると展望は明るいばかりではない。空港鉄道は今年一日の乗客が平均23万人水準まで増え、5月には一日に28万人が利用したときもあった。だが、収入は乗客が増えた分だけ増えなかった。
仁川地下鉄1、2号線から乗り換えた乗客が多いうえ、首都圏統合乗換割引の適用で正規料金を回収できないためだ。韓国交通研究院の金然圭(キム・ヨンギュ)博士は「MCC方式の導入を検討する時は空港鉄道料金を正規価格で回収することを念頭に置いていたが、乗換割引が適用されたことで実際の収入が減って政府補助金規模が増えたようだ」と話した。
そのうえ仁川空港が位置する永宗島(ヨンジョンド)の住民が乗換割引適用を要求していることも負担だ。現在、ソウル駅と仁川空港第2ターミナル駅をつなぐ空港鉄道のソウル駅~青羅(チョンラ)国際都市駅までは首都圏統合料金制が、以降の区間から仁川空港駅までは乗換割引のない独立料金制が適用されている。
このため青羅国際都市駅までは乗換割引が適用されて料金が1850ウォンとなっているが、すぐ次の雲西(ウンソ)駅からは料金が3250ウォンに一気に高くなる。乗換割引のない独立運賃区間だからだ。
万一、雲西駅まで乗換割引を適用することになれば、年間90億ウォン程の運賃損失が予想される。
このため、国土交通部は仁川市が運賃損失分を補填してこそ乗換割引が可能だという立場を守っている。そうでなければ政府補助金がそれだけ増える可能性が高いためだ。
金禎鎬議員は「政府が再構造化を通じて財政負担を減らしたというが、当初空港鉄道を民間資本事業で推進して政府負担が大幅にかさんだ側面がある」とし「今後、民間資本事業を推進する時には、このような部分を細密に補完し、空港鉄道に対する財政負担をもっと軽減する方法も探るべきだ」と指摘した。
昨年政府が空港鉄道に支給した補助金の規模だ。2015年に過度な補助金論争を呼んだ「最小運営収入保障方式(MRG、minimum revenue guarantee)」をなくして新たなシステムを導入したが、依然として莫大な補助金が空港鉄道に注ぎ込まれている。
26日、国会国土交通委員会の金禎鎬(キム・ジョンホ)議員(共に民主党)が国土交通部から提出させた「空港鉄道補助金支給内訳」によると、補助金は2016年3166億ウォン(約324億円)に続いて昨年は3196億ウォンまで増えた。今年も9月現在1500億ウォンに肉迫している。
これに先立ち、政府は2015年空港鉄道の運賃収入が先に定めた金額に達し得ない場合、一定部分まで差額を保全するMRG方式を廃止する代わりに、運営に必要な最小費用を定めて運賃収入がこれに達しなければ不足額を支援する「最小費用補填方式(MCC、minimum cost support)を導入した。
予め決めた運賃収入の不足分を埋めるよりは、実際の運営費用で足りない部分を補足するほうが政府の負担が少ないという理由からだった。実際、空港鉄道の運賃収入は約定額の20%にも達し得なかった。このため、2007年空港鉄道開通以来、2015年まで政府がMRG名目で支援した額だけで1兆4564億ウォンに達する。
しかしMCC方式に変更してからも、最近までの支援額は9639億ウォンに達し、年末になれば1兆ウォンを超える展望だ。依然として空港鉄道が「金食い虫」といえる。
また、この傾向のままいけば、民間資本事業者の運営権が終了する2040年までに約7兆ウォンが追加で投入されるものとみられる。こうなれば政府補助金はMRG金額1兆4565億ウォンを合わせて計9兆5000億ウォン台に達することが予想される。当初、空港鉄道建設に投入された民間投資額3兆110億ウォンの3倍を越える金額が補助金として支出されることになる。
このため、当初、仁川(インチョン)空港の運営と乗客の便宜のために必要な施設の空港鉄道をわざわざ民間資本事業として推進すべきだったのかという指摘が絶えない。
これについて国土部関係者は「民間資本事業で推進したことで完工がやや早まった側面もある」とし「当初のMRG方式をそのまま維持していたら2040年までに計15兆ウォンほどが必要となる見通しだったが、MCCに変えたことで補助金を大きく減らすことができた」と説明した。だが、空港鉄道の内部事情を見ると展望は明るいばかりではない。空港鉄道は今年一日の乗客が平均23万人水準まで増え、5月には一日に28万人が利用したときもあった。だが、収入は乗客が増えた分だけ増えなかった。
仁川地下鉄1、2号線から乗り換えた乗客が多いうえ、首都圏統合乗換割引の適用で正規料金を回収できないためだ。韓国交通研究院の金然圭(キム・ヨンギュ)博士は「MCC方式の導入を検討する時は空港鉄道料金を正規価格で回収することを念頭に置いていたが、乗換割引が適用されたことで実際の収入が減って政府補助金規模が増えたようだ」と話した。
そのうえ仁川空港が位置する永宗島(ヨンジョンド)の住民が乗換割引適用を要求していることも負担だ。現在、ソウル駅と仁川空港第2ターミナル駅をつなぐ空港鉄道のソウル駅~青羅(チョンラ)国際都市駅までは首都圏統合料金制が、以降の区間から仁川空港駅までは乗換割引のない独立料金制が適用されている。
このため青羅国際都市駅までは乗換割引が適用されて料金が1850ウォンとなっているが、すぐ次の雲西(ウンソ)駅からは料金が3250ウォンに一気に高くなる。乗換割引のない独立運賃区間だからだ。
万一、雲西駅まで乗換割引を適用することになれば、年間90億ウォン程の運賃損失が予想される。
このため、国土交通部は仁川市が運賃損失分を補填してこそ乗換割引が可能だという立場を守っている。そうでなければ政府補助金がそれだけ増える可能性が高いためだ。
金禎鎬議員は「政府が再構造化を通じて財政負担を減らしたというが、当初空港鉄道を民間資本事業で推進して政府負担が大幅にかさんだ側面がある」とし「今後、民間資本事業を推進する時には、このような部分を細密に補完し、空港鉄道に対する財政負担をもっと軽減する方法も探るべきだ」と指摘した。
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