韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が19日に署名した「9月平壌(ピョンヤン)共同宣言」は板門店(パンムンジョム)宣言(4月27日)をさらに進展させた内容だ。平壌共同宣言は「南北は年内に東・西海線鉄道および道路連結のための着工式を開催することにした」と「年内」に期間を定めた。また「条件が整えば開城(ケソン)工業団地・金剛山(クムガンサン)観光優先正常化および西海(ソヘ)経済共同特区および東海観光共同特区造成協議」を盛り込んだ。鉄道・道路連結期間を定めた点は政府が「大陸進出」のための鉄道・道路連結に注力していることを表している。
チン・ヒグァン仁済大統一学部教授は平壌共同宣言について「文在寅政権が描いている『韓半島(朝鮮半島)新経済地図』を具体的に実現するための土台を設けた」と評価した。韓半島新経済地図とは、韓半島の西海岸と東海岸の軸を通じて中国とロシアに進出し、休戦ライン付近で2本の軸を連結して経済発展を推進するという政策だ。鉄道・道路連結は、政府が三一節(独立運動記念日)100周年を迎える来年、列車で中国を訪問する案を推進しているため急ぐ側面がある。
北朝鮮の核実験と長距離ミサイル発射(2016年)、観光客パク・ワンジャさん殺害事件(2008年)で中断した開城工業団地と金剛山観光問題を今回の首脳宣言に盛り込んだ点も注目される結果だ。開城工業団地と金剛山観光は、北朝鮮の核・ミサイル開発に対する国際社会の制裁のため言及自体が避けられてきた。しかし今回の平壌宣言は「条件が整えば」という前提を付けながらも経済協力の優先課題に選定し、今後、金剛山観光と開城工業団地の再開に関する議論を加速化するという意志を込めた。
政府当局者は「開城工業団地や金剛山観光を直ちに再開するという意味ではない」としながらも「今回の合意が進行するよう北の非核化の進展に努力する」と述べた。このほか南北は2032年夏季オリンピック(五輪)共同招致に向けて努力することを明示した。
南北はこの日、進展した経済協力合意を出したが、課題は相変わらず多い。何よりも対北朝鮮制裁の壁を越えなければいけない。国連安保理決議2087号と2094号は大量破壊兵器(WMD)開発に使用可能なバルクキャッシュ(bulk cash、大金)の対北朝鮮流入を禁止している。安保理決議2397号は鉄道・軌道用機関車、信号設備、車両などの品目の対北朝鮮搬出を禁止している。北朝鮮の非核化に進展がない状況で鉄道・道路連結工事に入れば国際社会の対北朝鮮制裁を違反することになる。
政府は先月下旬、南側の鉄道機関車と車両を利用して北朝鮮地域の鉄道・道路環境を調査する予定だった。しかし国連軍司令部が休戦ラインの通過を許可せず延期になった。これに関し青瓦台(チョンワデ、大統領府)関係者は「その時(着工式)まで(対北制裁を)解除できるという自信より、現在の時点で事業を進めていくという明確な意志を表現したレベルで理解してほしい」と述べた。北朝鮮の非核化を進展させて対北朝鮮制裁を一部解除したり、例外条項として認められるようにするということだ。
しかし年内の着工式を定めただけに、国際社会の対北朝鮮制裁がその時まで解除されなければ、政府は制裁を違反するなという米国と、首脳間の約束を守れという北朝鮮の間で板挟みになる状況を迎えかねない。
また、北朝鮮が北朝鮮地域内の鉄道・道路現代化を要求する場合、対北朝鮮制裁違反をめぐる論議は別にしても、調査や設計に時間がかかるため、技術的に今後3カ月ほどの残り期間に準備するのは容易でないという専門家らの指摘もある。北朝鮮の鉄道・道路現代化は莫大な資金が投入される大規模な南北経済協力事業であり、国内の世論を説得するのも難しい。
チン・ヒグァン仁済大統一学部教授は平壌共同宣言について「文在寅政権が描いている『韓半島(朝鮮半島)新経済地図』を具体的に実現するための土台を設けた」と評価した。韓半島新経済地図とは、韓半島の西海岸と東海岸の軸を通じて中国とロシアに進出し、休戦ライン付近で2本の軸を連結して経済発展を推進するという政策だ。鉄道・道路連結は、政府が三一節(独立運動記念日)100周年を迎える来年、列車で中国を訪問する案を推進しているため急ぐ側面がある。
北朝鮮の核実験と長距離ミサイル発射(2016年)、観光客パク・ワンジャさん殺害事件(2008年)で中断した開城工業団地と金剛山観光問題を今回の首脳宣言に盛り込んだ点も注目される結果だ。開城工業団地と金剛山観光は、北朝鮮の核・ミサイル開発に対する国際社会の制裁のため言及自体が避けられてきた。しかし今回の平壌宣言は「条件が整えば」という前提を付けながらも経済協力の優先課題に選定し、今後、金剛山観光と開城工業団地の再開に関する議論を加速化するという意志を込めた。
政府当局者は「開城工業団地や金剛山観光を直ちに再開するという意味ではない」としながらも「今回の合意が進行するよう北の非核化の進展に努力する」と述べた。このほか南北は2032年夏季オリンピック(五輪)共同招致に向けて努力することを明示した。
南北はこの日、進展した経済協力合意を出したが、課題は相変わらず多い。何よりも対北朝鮮制裁の壁を越えなければいけない。国連安保理決議2087号と2094号は大量破壊兵器(WMD)開発に使用可能なバルクキャッシュ(bulk cash、大金)の対北朝鮮流入を禁止している。安保理決議2397号は鉄道・軌道用機関車、信号設備、車両などの品目の対北朝鮮搬出を禁止している。北朝鮮の非核化に進展がない状況で鉄道・道路連結工事に入れば国際社会の対北朝鮮制裁を違反することになる。
政府は先月下旬、南側の鉄道機関車と車両を利用して北朝鮮地域の鉄道・道路環境を調査する予定だった。しかし国連軍司令部が休戦ラインの通過を許可せず延期になった。これに関し青瓦台(チョンワデ、大統領府)関係者は「その時(着工式)まで(対北制裁を)解除できるという自信より、現在の時点で事業を進めていくという明確な意志を表現したレベルで理解してほしい」と述べた。北朝鮮の非核化を進展させて対北朝鮮制裁を一部解除したり、例外条項として認められるようにするということだ。
しかし年内の着工式を定めただけに、国際社会の対北朝鮮制裁がその時まで解除されなければ、政府は制裁を違反するなという米国と、首脳間の約束を守れという北朝鮮の間で板挟みになる状況を迎えかねない。
また、北朝鮮が北朝鮮地域内の鉄道・道路現代化を要求する場合、対北朝鮮制裁違反をめぐる論議は別にしても、調査や設計に時間がかかるため、技術的に今後3カ月ほどの残り期間に準備するのは容易でないという専門家らの指摘もある。北朝鮮の鉄道・道路現代化は莫大な資金が投入される大規模な南北経済協力事業であり、国内の世論を説得するのも難しい。
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