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ポスコも間近…韓国産業界に労働組合設立が拡散

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
#ポスコで新しい労働組合の設立が秒読み段階に入った。ポスコは1990年に組合員2万人が加入した労働組合があったが、労働組合の幹部の不正事件で組合員が一斉に脱退し、現在は97年に設立された労経協議会がその役割を代行している。ポスコ新労組準備委員会は15日、加入の意向を明らかにした組合員を集めて総会を開く。総会では、全国民主労働組合総連盟(民主労総)金属労働組合傘下ポスコ支会の来月初めの発足に対する賛否が議論される予定だ。

#板橋(パンギョ)のゲーム業界では今月だけで2つの労働組合が設立された。民主労総傘下の全国化学繊維食品産業労働組合に加入したネクソン支会とスマイルゲート支会だ。これら労働組合の創立宣言文にはゲーム業界特有の長時間労働に対する不満が込められている。また40代に入った高齢開発者の老後の不安も労働組合設立の主な原因に挙げられる。

ネクソン労働組合は創立宣言文で「国内ゲーム産業規模は12兆ウォン(約1兆2000億円)台に成長したが、労働者の待遇は劣悪だ」とし「過労が日常になったゲーム業界の劣悪な労働環境を改善していく」と明らかにした。


国内産業界で労働組合設立の動きが目立っている。「無労働組合経営」で知られていたサムスン電子(2月)とポスコはもちろん、労働組合とは距離があった情報技術(IT)業界にまで「労風」が吹いている。4月にネイバーの社員労働組合が発足したのに続き、今月にはSKハイニックスの技術事務職労働組合も誕生した。

特に財界は国内鉄鋼業界トップのポスコの労働組合設立に注目している。ポスコに民主労総金属労働組合傘下の労働組合が設立され、約1万7000人にのぼる職員が組合員に加入すれば、ポスコ労働組合は金属労働組合で現代車・起亜車に次いで3番目に組合員が多い正規職労働組合となる。財界のある関係者は「民主労総の組合員が急増することになれば、労働界と経営界の力の不均衡がさらに深刻になる」と懸念を表した。

労働界では現政権が労働寄りであるため、いつよりもポスコに新しい労働組合が設立される可能性が高いとみている。最近選任されたポスコの崔正友(チェ・ジョンウ)新会長が労働者・地域社会など利害当事者との共生を強調した「共に(With)ポスコ」ビジョンを提示した点も労働組合の設立に有利に作用するとみられる。しかしポスコ内部では懐疑的な見方もある。労経協議会が労働組合の役割を担った97年以降もポスコ内部では労働組合設立の動きがあったが、職員が労働組合加入の必要性を感じなかったため実現しなかったという。

匿名を求めたポスコ職員は「独自の労働組合ならまだしも、民主労総傘下の労働組合には同意しない職員が多い。鉄鋼業はストライキで溶鉱炉を止めれば労使ともに打撃が大きいため」と説明した。

ポスコの行方に関係なく、労働組合設立の動きはしばらく続く見通しだ。各種ソーシャルネットワークサービスなどで職員の不満の声が広がり、オフライン集会や労働組合結成につながる事例が増えているからだ。ここには「ウォラベル」(ワークライフバランス、仕事と生活の均衡)を追求し、上司のパワハラに抵抗する若い職員の性向も関係している。

財界も労働組合の設立は勤労者が自ら決定できる固有の権限という点は認めている。ただ、工場自動化(無人化)設備導入、事業構造調整、企業の実績に基づく成果給など、労働組合がなかった当時は可能だった自律的な経営判断が労働組合が設立されれば不可能になるかもしれないという点を懸念している。労働者の勤労条件に影響を及ぼしかねない経営判断は労働組合と協議しなければならないからだ。また、正規職が多い大企業の労働組合が民主労総傘下に入ることになれば正規職の声がさらに強まり、非正規職との二極化が深まるという点も指摘している。

チェ・ジュンソン成均館大法学専門大学院教授は「団結権が保障された現行法上、労働組合の設立は労働者の固有の権限だが、国内労働界が正規職を中心に強硬な労働組合になることは警戒する必要がある」とし「特に労働組合の保護を受ける低成果者が守られれば、新しい雇用も創出されにくい」と強調した。



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