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【時論】自殺率を37%も引き下げた日本社会のノウハウ(2)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
これに対して韓国の事情はどうなのか。ソウル市と一部の地方自治体を除いた多くの広域市・道と基礎地方自治体(市・郡・区)227カ所には自殺予防を専門担当する公務員組織がない。団体長の自殺予防意志が非常に弱い。地方自治体から委託を受けて経営している精神健康福祉センターは、精神保健と共に自殺関連の業務を担当しているため、精神保健業務が中心だ。自殺予防担当職員数が少ないだけでなく、予算も全く追いついていないのが実情だ。実質的な自殺予防対策を推進できずにいる。

日本の地方自治体が自殺予防対策を積極的に推進することになったのは、NHKでディレクターをしていた経験のある清水康之さんが代表を務める自殺予防運動市民団体「ライフリンク」が大きな役割を果たした。この団体は、全国地方自治体別に自殺予防対策とその実績を2008年と2009年に調査してメディアを通じて発表して大きな反響を呼んだ。これを機に各自治体長が自殺予防教育に直接取り組み、強い意志を持って自殺予防対策を実践して自殺率を大幅に減らした。

10日は「世界自殺予防デー」だ。世界に生命の大切さと自殺問題の深刻性を伝え、対策を用意するために、世界保健機関(WHO)と国際自殺予防学会(IASP)が2003年に制定した。韓国は経済協力開発機構(OECD)加盟国のうち、自殺による死亡率(2016年基準、10万人当たり25.6人)が最も高い。もう自殺は個人の問題ではない。自殺に追い込むことは社会構造と環境的要因に注目しなければならない。したがって、国が率先して対策を用意し、強い意志を持って推進しなければならない。地方自治団体長も地域住民の自殺率を減らす努力に積極的に参加しなければならない。それだけでなく、地域別の特性に合うように官民が共に積極的かつ実質的な対策を実践しなければならない。このようにしてこそ、この政府任期の間に自殺による死者数を30%減らすという約束が実現されるはずだ。


ヤン・ドゥソク/安全生活実践市民連合自殺予防センター長・嘉泉(カチョン)大学兼任教授

◆外部者執筆のコラムは中央日報の編集方針と異なる場合があります。



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