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「月面基地はこの手の中に」…NASAが先に目をつけた韓国宇宙研究者の大物(1)

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版

漢陽大学建設環境工学科の李泰植教授が京畿道安山のERICAキャンパス内の実験室で、自身が考案した高さ3メートルの超大型3Dプリンタの前でポーズを取っている。(写真提供=漢陽大学)

彼は「月の国の建設」を夢見る学者だ。米国や欧州の話ではない。京畿道安山(キョンギド・アンサン)の漢陽(ハンヤン)大学ERICAキャンパスの李泰植(イ・テシク)建設環境工学科特別教授のことだ。李教授は学部時代には土木工学を、修・博士時代には「建設経営学」を専攻したが、いつからか自身を宇宙土木技術者だと定義してきた。李教授が身を置く建設・土木学界はもちろん、宇宙探査分野の主流もしばらく李教授を「畑違いの人」扱いをしていた。専攻ではない「他人の領域」に「手を出して」いるうえ、まだロケットひとつ自分の手で打ち上げられない韓国の現実とかけ離れた話をしているからだ。だが、2012年漢陽大学に国際宇宙探査研究院を誘致し、昨年9月までの3年間、韓国建設技術研究院院長を務めながら「極限建設研究団」を作って月面基地の建設に関連した研究を進めている。このような李教授を、海外が韓国内よりも先に目をつけた。アメリカ航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)では、李教授は韓国を代表する宇宙科学技術者の一人だ。先月中旬、李教授は米国からひとつの朗報を受け取った。李教授が取締役を務めている国際民間組織「International MoonBase Alliance」がNASAとともにハワイ諸島マウイ島に400万平方メートル(約120万坪)規模の月面基地建設実証団地を作るという便りだ。今月3日、漢陽大学ERICAキャンパス第2工学館の研究室で李教授に会った。

--近況を教えてほしい。

「実は先月31日付で定年退職をした。今年で満65歳だ。だが、学校から特別教授の職を受けて既存の肩書と研究室をそのまま使わせてもらっている。私にとっては、学者としてまだ達成しなければならない夢がある。どう聞こえるか分からないが、月と火星に大韓民国の太極旗を立てることだ。私は月面の複製土壌と月面基地建設用の3Dプリンタの研究をしている」


(漢陽大学側は李教授の在職中の功労と、進行中の研究を途切れさせないために特別教授として迎えたと明らかにした。)

--国際宇宙探査研究院はどのような機関か。

「3Dプリンタと、火山玄武岩を利用して月面に家を作ることを主に研究している。もちろんこの技術は地球にも適用することができる。私と一緒に共同研究院長を務めている米国Honeybee Robotics社は、火星探査に使う掘削ロボットを開発した会社だ。これまで国家研究開発(R&D)資金95億ウォン(約9億4500万円)を支援されたことがある。Honeybee Robotics社だけでなく、NASAとも初期段階から協力してきた。最近では、「ムーンビレッジ(moon village)」を構想中の欧州ESAとも共同研究をしている」

(李教授の3カ所ある実験室の一つ、宇宙自動化建設実験室には高さ3メートルの3Dプリンタが鎮座している。「Moon X Construction」と記されたこの3Dプリンタは、火山玄武岩から作った月面の複製土壌とポリマーを7対3で混合した材料を使って月面基地用の建築材料を作り出す)



「月面基地はこの手の中に」…NASAが先に目をつけた韓国宇宙研究者の大物(2)


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