世界のスマートフォン市場は3四半期連続で減少傾向だ。市場調査会社ストラテジーアナリティクスによると、4-6月期の世界のスマートフォン出荷量は3億5040万台で前年同期より2.8%減った。
問題は上位5社のうち販売台数とシェアが減った企業は1位のサムスン電子しかない点だ。アップルはシェア3位に押し出されたがプレミアム戦略が成功を収め過去最高の実績を収めた。2011年から続いたサムスン対アップルの構図を初めて破ったファーウェイだけでなく、シャオミ、オッポなど他の中国企業もシェアを大幅に拡大した。スマートフォン市場の危機ではなくサムスン電子の危機という話が出てくる理由だ。
◇サムスン電子、ギャラクシーノート9で反騰するか
サムスン電子のシェアは20.4%で昨年4-6月期の22.1%から1.7ポイント減った。2013年に32.3%でピークに達してから下落傾向を免れなくなっている。代わりに中国企業がサムスン電子の空席を埋めている。ファーウェイの15.5%、シャオミの9.1%、オッポの8.6%のシェアを合わせると33.2%で、サムスン電子のシェアを大きく上回る。
販売台数も7150万台で昨年4-6月期の7950万台から8.9%減った。2016年7-9月期以降で最低の販売台数だ。上半期は戦略スマートフォンであるギャラクシーS9がアップルのiPhoneXに押され不振から抜け出せず、インドではシャオミと1位をめぐり激戦を行っている。スマートフォン最大市場である中国ではファーウェイ、オッポ、ビボなど現地企業に押されて1-3月期基準で1.3%のシェアにとどまった。サムスン電子は2013年だけでも中国で19.7%のシェアで1位だった。
これに対しファーウェイは昨年4-6月期の3840万台から今年は5420万台に1年間で販売台数が41.1%増えた。市場調査会社IHSマーケットは「サムスン電子がファーウェイ、シャオミの挑戦に直面した。両社が欧州とアジア市場でサムスン電子のシェアを奪っている」と評価した。
サムスン電子は9日に米ニューヨークで発表し24日に発売予定の下半期の戦略スマートフォン「ギャラクシーノート9」に期待をかけている。Sペンにブルートゥース機能を搭載してゲームなどに活用するなど差別化ポイントを盛り込んだという。サムスン電子は先月31日に4-6月期の業績を発表し、「ギャラクシーノート9を合理的な価格で発売し、Jシリーズ、Aシリーズのような中低価格製品にも最新技術を適用して価格競争力を高める」と説明した。業界ではサムスン電子が早ければ年内にフォルダブルスマートフォンを発表して来年初めに発売するなど新技術競争に積極的に取り組むとみている。
◇「世界最初」狙う中国企業
中国企業は一時コストパフォーマンスに依存したが、今年に入ってからは高級化戦略にも力を入れている。サムスン電子やアップルより先に新技術を採用する姿も見せている。
ファーウェイは3月に発売したフラッグシップ製品P20プロに世界で初めて背面トリプルカメラを搭載した。標準・望遠レンズ付きのカメラとともに、白黒センサーを追加で搭載し暗いところでも鮮明に写真を撮れるようにした。ファーウェイはフォルダブルスマートフォンもサムスン電子より早く年内に出すと公言している。
オッポは6月に公開した戦略スマートフォン「ファインドX」でスライディング方式のカメラを内蔵し前面ベゼルのサイズを最小化した。カメラ上部の前後面カメラと顔認識センサーをスライディング方式で隠し画面ロックを解除したりカメラアプリを実行する時だけ上に上がってくる。オッポの兄弟会社であるビボもやはり同じ月に発表した「NEX」でベゼルレスディスプレーを実現した。前面カメラをポップアップ方式とし、カメラを使う時だけ正四角形のカメラモジュールが機器上側に飛び出してくる。ベゼルレスディスプレーは昨年からスマートフォン業界のトレンドに浮上しているが、サムスン電子やアップルより中国企業が新たな解決策を先に出した格好だ。
◇過去最高の業績記録したアップル
アップルはファーウェイに2位を明け渡したが、4-6月期としては過去最高の業績を出した。「夢の時価総額」と呼ばれる1兆ドルも近く突破する見通しだ。
アップルは4-6月期に売り上げ533億ドル、純利益115億ドル、1株当たり純利益(EPS)2.34ドルを記録したと1日に発表した。EPSは前年同期の1.67ドルより40.1%上がった。売り上げも17%増えた。アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は、「iPhoneとウェアラブル機器が良い実績を出しサービス部門も良い成果を上げて4四半期連続で2桁の売り上げ増を達成できた」と話した。
アップルは4-6月期に4130万台のiPhoneを販売した。予想値の4180万台には満たなかったが基本モデルが999ドルのiPhoneXなど高価なスマートフォンを多く売り、売り上げと純利益を増やすのに成功した。
サービス部門の売り上げも前年同期比28%増えた95億ドルで、予想値の91億ドルを上回った。サービス部門はアプリケーションストア、アップルペイ、アイチューンズ、クラウドサービスなどが含まれる。ウォールストリートジャーナルは「高価なiPhone需要の回復とともにアプリストアなどサービス部門の売り上げ増加でアップルが好実績を記録した。サービス事業はアップルの最も大きい成長エンジンのひとつになった」と分析した。
問題は上位5社のうち販売台数とシェアが減った企業は1位のサムスン電子しかない点だ。アップルはシェア3位に押し出されたがプレミアム戦略が成功を収め過去最高の実績を収めた。2011年から続いたサムスン対アップルの構図を初めて破ったファーウェイだけでなく、シャオミ、オッポなど他の中国企業もシェアを大幅に拡大した。スマートフォン市場の危機ではなくサムスン電子の危機という話が出てくる理由だ。
◇サムスン電子、ギャラクシーノート9で反騰するか
サムスン電子のシェアは20.4%で昨年4-6月期の22.1%から1.7ポイント減った。2013年に32.3%でピークに達してから下落傾向を免れなくなっている。代わりに中国企業がサムスン電子の空席を埋めている。ファーウェイの15.5%、シャオミの9.1%、オッポの8.6%のシェアを合わせると33.2%で、サムスン電子のシェアを大きく上回る。
販売台数も7150万台で昨年4-6月期の7950万台から8.9%減った。2016年7-9月期以降で最低の販売台数だ。上半期は戦略スマートフォンであるギャラクシーS9がアップルのiPhoneXに押され不振から抜け出せず、インドではシャオミと1位をめぐり激戦を行っている。スマートフォン最大市場である中国ではファーウェイ、オッポ、ビボなど現地企業に押されて1-3月期基準で1.3%のシェアにとどまった。サムスン電子は2013年だけでも中国で19.7%のシェアで1位だった。
これに対しファーウェイは昨年4-6月期の3840万台から今年は5420万台に1年間で販売台数が41.1%増えた。市場調査会社IHSマーケットは「サムスン電子がファーウェイ、シャオミの挑戦に直面した。両社が欧州とアジア市場でサムスン電子のシェアを奪っている」と評価した。
サムスン電子は9日に米ニューヨークで発表し24日に発売予定の下半期の戦略スマートフォン「ギャラクシーノート9」に期待をかけている。Sペンにブルートゥース機能を搭載してゲームなどに活用するなど差別化ポイントを盛り込んだという。サムスン電子は先月31日に4-6月期の業績を発表し、「ギャラクシーノート9を合理的な価格で発売し、Jシリーズ、Aシリーズのような中低価格製品にも最新技術を適用して価格競争力を高める」と説明した。業界ではサムスン電子が早ければ年内にフォルダブルスマートフォンを発表して来年初めに発売するなど新技術競争に積極的に取り組むとみている。
◇「世界最初」狙う中国企業
中国企業は一時コストパフォーマンスに依存したが、今年に入ってからは高級化戦略にも力を入れている。サムスン電子やアップルより先に新技術を採用する姿も見せている。
ファーウェイは3月に発売したフラッグシップ製品P20プロに世界で初めて背面トリプルカメラを搭載した。標準・望遠レンズ付きのカメラとともに、白黒センサーを追加で搭載し暗いところでも鮮明に写真を撮れるようにした。ファーウェイはフォルダブルスマートフォンもサムスン電子より早く年内に出すと公言している。
オッポは6月に公開した戦略スマートフォン「ファインドX」でスライディング方式のカメラを内蔵し前面ベゼルのサイズを最小化した。カメラ上部の前後面カメラと顔認識センサーをスライディング方式で隠し画面ロックを解除したりカメラアプリを実行する時だけ上に上がってくる。オッポの兄弟会社であるビボもやはり同じ月に発表した「NEX」でベゼルレスディスプレーを実現した。前面カメラをポップアップ方式とし、カメラを使う時だけ正四角形のカメラモジュールが機器上側に飛び出してくる。ベゼルレスディスプレーは昨年からスマートフォン業界のトレンドに浮上しているが、サムスン電子やアップルより中国企業が新たな解決策を先に出した格好だ。
◇過去最高の業績記録したアップル
アップルはファーウェイに2位を明け渡したが、4-6月期としては過去最高の業績を出した。「夢の時価総額」と呼ばれる1兆ドルも近く突破する見通しだ。
アップルは4-6月期に売り上げ533億ドル、純利益115億ドル、1株当たり純利益(EPS)2.34ドルを記録したと1日に発表した。EPSは前年同期の1.67ドルより40.1%上がった。売り上げも17%増えた。アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は、「iPhoneとウェアラブル機器が良い実績を出しサービス部門も良い成果を上げて4四半期連続で2桁の売り上げ増を達成できた」と話した。
アップルは4-6月期に4130万台のiPhoneを販売した。予想値の4180万台には満たなかったが基本モデルが999ドルのiPhoneXなど高価なスマートフォンを多く売り、売り上げと純利益を増やすのに成功した。
サービス部門の売り上げも前年同期比28%増えた95億ドルで、予想値の91億ドルを上回った。サービス部門はアプリケーションストア、アップルペイ、アイチューンズ、クラウドサービスなどが含まれる。ウォールストリートジャーナルは「高価なiPhone需要の回復とともにアプリストアなどサービス部門の売り上げ増加でアップルが好実績を記録した。サービス事業はアップルの最も大きい成長エンジンのひとつになった」と分析した。
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