25日0時40分。10時間以上続いたマラソン交渉の末に日本の厚生労働省中央最低賃金審議会は今年10月から来年9月まで適用される2018年度最低賃金を決めた。
審議時間が10時間を超えたのは3年ぶりだ。難航していた理由はわずか「1円」をめぐり労使政間の溝を埋めるのが容易でなかったためだ。前年と同じく25円上げるのか、過去最大規模となる26円上げるのかをめぐるかけひきが続いたのだ。昨年最低賃金を一気に1060ウォン(16.4%)上げたのに続き今年も労使間の十分な協議もなく820ウォン(10.9%)引き上げた韓国とは非常に対照的だ。
◇1円めぐり10時間の攻防を行った日本
中央最低賃金審議会は激論の末に3年連続で3%台の引き上げを決めた。過去と違い今回の会議は険しい道を歩んだ。日本の昨年の物価上昇率は0.5%で、賃金上昇率が2.06%にすぎなかった状況を考慮すると、最低賃金だけ「速度違反」してはならないという指摘が多かったためだ。
安倍政権が公約してきた「毎年3%台の引き上げ案」を貫徹するための経営界説得作業にも多くの時間が必要とされた。この日の会議で経営者側の審議委員は「3%引き上げ案自体が合理的根拠がない」と反対した。政府自らも最後まで1円をめぐって悩みを繰り返した。前年と同じ25円を上げようとすれば引き上げ率は2.9%で公約した3%に満たず、26円で3.1%引き上げるには副作用が懸念されたためだ。
これに対し韓国は今年16.4%という記録的な最低賃金引き上げに続き来年も10.9%引き上げることにした。2年で29.1%上がることになる。決定過程はスムーズではなかったが、それでも日本のように深みある討論もなかった。韓国の最低賃金議論は5月17日の新任委員委嘱とともに始まった。
国会の算入範囲改編を受けて労働界が参加を見合わせ1カ月以上開店休業状態だった最低賃金委員会が稼動したのは7月3日だった。その後労使が同席した会議は2度あったが最低賃金が決定された14日の会議には使用者委員は1人もいなかった。出席者は公益委員9人と労働者委員5人、韓国の来年度最低賃金8350ウォンはこうして決定された。
◇3%の引き上げでも多いという「雇用天国」
完全雇用状態を超え人材を求めるのが難しい日本では企業が賃金をより多く払ってでも人材を採用しようとする。そうした「雇用天国」の状況なのに3%の引き上げをめぐり過度だという声が多い。
横浜商工会議所の上野孝会頭は最低賃金決定に先立ち「中小企業の業績は改善されていないが人材を求めるためやむを得ず企業が防衛的に賃金を上げる状況。最低賃金が毎年3%上がるのは大きな負担だ」と強調した。
それなら日本と正反対に「雇用ショック」に陥った韓国の最低賃金は日本と比較してどんな水準だろうか。韓国の来年の最低賃金8350ウォン(約825円)は1人当たり国民所得が韓国より1万ドル近く多い日本でも上位圏に属する。
東京(985円)、大阪(936円)、名古屋(898円)、京都(882円)、横浜(870円)など一部大都市圏を除くと最低賃金絶対額の側面でも日本のほとんどの地域を圧倒する。47都道府県のうち15位水準だ。福岡県(814円)、奈良県(811円)、福井県(803円)、沖縄県(760円)など日本の中堅都市と観光中心地の水準を大きく上回る。
韓国と台湾にだけある週休手当てを含めば韓国の最低賃金はすでに日本を超えた。企業が来年労働者に支払わなければならない実質最低賃金は週休手当てを含め1万20ウォンだ。
さらに日本は韓国と違い、地域別、業種別に最低賃金を策定している。地域別で経済水準が異なり、業種別に生産性と労働者1人当たり営業利益と付加価値が異なる点を認定したのに伴うものだ。これに対し韓国は2年間に29%以上引き上げながらも地域別、業種別の差別化は労働界の反対で失敗に終わった。急激な賃金上昇で経済力が弱い地方と零細中小企業、小商工人が集中的に被害を受けるのは明らかな状況なのにだ。
審議時間が10時間を超えたのは3年ぶりだ。難航していた理由はわずか「1円」をめぐり労使政間の溝を埋めるのが容易でなかったためだ。前年と同じく25円上げるのか、過去最大規模となる26円上げるのかをめぐるかけひきが続いたのだ。昨年最低賃金を一気に1060ウォン(16.4%)上げたのに続き今年も労使間の十分な協議もなく820ウォン(10.9%)引き上げた韓国とは非常に対照的だ。
◇1円めぐり10時間の攻防を行った日本
中央最低賃金審議会は激論の末に3年連続で3%台の引き上げを決めた。過去と違い今回の会議は険しい道を歩んだ。日本の昨年の物価上昇率は0.5%で、賃金上昇率が2.06%にすぎなかった状況を考慮すると、最低賃金だけ「速度違反」してはならないという指摘が多かったためだ。
安倍政権が公約してきた「毎年3%台の引き上げ案」を貫徹するための経営界説得作業にも多くの時間が必要とされた。この日の会議で経営者側の審議委員は「3%引き上げ案自体が合理的根拠がない」と反対した。政府自らも最後まで1円をめぐって悩みを繰り返した。前年と同じ25円を上げようとすれば引き上げ率は2.9%で公約した3%に満たず、26円で3.1%引き上げるには副作用が懸念されたためだ。
これに対し韓国は今年16.4%という記録的な最低賃金引き上げに続き来年も10.9%引き上げることにした。2年で29.1%上がることになる。決定過程はスムーズではなかったが、それでも日本のように深みある討論もなかった。韓国の最低賃金議論は5月17日の新任委員委嘱とともに始まった。
国会の算入範囲改編を受けて労働界が参加を見合わせ1カ月以上開店休業状態だった最低賃金委員会が稼動したのは7月3日だった。その後労使が同席した会議は2度あったが最低賃金が決定された14日の会議には使用者委員は1人もいなかった。出席者は公益委員9人と労働者委員5人、韓国の来年度最低賃金8350ウォンはこうして決定された。
◇3%の引き上げでも多いという「雇用天国」
完全雇用状態を超え人材を求めるのが難しい日本では企業が賃金をより多く払ってでも人材を採用しようとする。そうした「雇用天国」の状況なのに3%の引き上げをめぐり過度だという声が多い。
横浜商工会議所の上野孝会頭は最低賃金決定に先立ち「中小企業の業績は改善されていないが人材を求めるためやむを得ず企業が防衛的に賃金を上げる状況。最低賃金が毎年3%上がるのは大きな負担だ」と強調した。
それなら日本と正反対に「雇用ショック」に陥った韓国の最低賃金は日本と比較してどんな水準だろうか。韓国の来年の最低賃金8350ウォン(約825円)は1人当たり国民所得が韓国より1万ドル近く多い日本でも上位圏に属する。
東京(985円)、大阪(936円)、名古屋(898円)、京都(882円)、横浜(870円)など一部大都市圏を除くと最低賃金絶対額の側面でも日本のほとんどの地域を圧倒する。47都道府県のうち15位水準だ。福岡県(814円)、奈良県(811円)、福井県(803円)、沖縄県(760円)など日本の中堅都市と観光中心地の水準を大きく上回る。
韓国と台湾にだけある週休手当てを含めば韓国の最低賃金はすでに日本を超えた。企業が来年労働者に支払わなければならない実質最低賃金は週休手当てを含め1万20ウォンだ。
さらに日本は韓国と違い、地域別、業種別に最低賃金を策定している。地域別で経済水準が異なり、業種別に生産性と労働者1人当たり営業利益と付加価値が異なる点を認定したのに伴うものだ。これに対し韓国は2年間に29%以上引き上げながらも地域別、業種別の差別化は労働界の反対で失敗に終わった。急激な賃金上昇で経済力が弱い地方と零細中小企業、小商工人が集中的に被害を受けるのは明らかな状況なのにだ。
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