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【社説】韓国が国連の北朝鮮制裁の抜け穴になるとは…

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「実質的な北朝鮮の非核化前まで、制裁を徹底的に維持する」。北朝鮮が非核化に速度を出さない状態で、韓日米や欧州連合(EU)など国際社会が声を一つにして強調している原則だ。国際制裁が北核問題を平和的に解決できる唯一かつ実効性のある圧迫手段だからだ。

このような局面で、北朝鮮産石炭が他船舶への積み替えを通じて韓国に輸入されていたという衝撃的な発表があった。国連安保理の北朝鮮制裁委員会傘下の専門家パネルによる「例年報告書修正版」によると、昨年7~9月に北朝鮮元山(ウォンサン)港と清津(チョンジン)港から石炭を積んだ北朝鮮船舶がロシア・ホルムスク港で荷役をし、この石炭をパナマおよびシエラレオネ船籍の船2隻が積載して10月初めに仁川(インチョン)と浦項(ポハン)に来たというのだ。2隻の船舶には約60万ドル(約6600万円)相当の9000トンが載せられていて、この石炭は国内に流通したと伝えられた。これは昨年8月国連決議2371号により石炭を含めた北朝鮮産鉱物の輸出入はもちろん、輸送も積み替えも禁じているため、明白な国連安保理決議違反だ。

これに対して外交部は17日、「国連よりも韓国政府が先にこの事実を認知し、国際共助を通じて摘発した」とし「現在、韓国輸入業者を関税法に伴う不正輸入容疑で調査中」と明らかにした。韓国政府が強調している通り、今回の事件は国ではなく個人および民間企業次元の国連決議案違反だ。また、企業が北朝鮮から石炭を船積みする時点が、国連決議案が出された前後だった点から、国際社会に釈明する余地はあるように見える。


だが、韓国は国際社会に北朝鮮制裁の協調を求めなければならない北核問題の当事者であり、最大の被害者だ。ここに問題の船舶は今年2月にも国内の港を出入りしていたことが分かり、韓国の制裁意志に疑いがもたれている。今からでも政府は該当企業等を厳重に調査して、類似事例が再発しないように強力に処罰して、取り締まりシステムも強化しなければならない。それでこそ北朝鮮非核化に力を集めてほしいと国際社会に主張することができる。



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