米国と中国が貿易戦争の火ぶたを切り、韓国経済にも危機が迫っている。まず米中間の貿易戦争は1300余りの核心輸出品目を対象とするだけに両国ともに致命傷が避けられない。問題は年間1兆ドルにのぼるほど貿易依存度が高い韓国経済の被害が懸念されるという点だ。特に韓国は最大輸出市場の中国に対する中間財輸出比率が79%にのぼる。米国への輸出のために中国に素材・部品生産工場を置いている企業も多い。貿易紛争が激化するほど輸出は冷え込み、韓国が最大の被害者になるという見方が出ている。
韓国政府も米朝が貿易戦争に向かうと経済点検会議を開くなど緊急に動いた。白雲揆(ペク・ウンギュ)産業通商資源部長官は6日、ソウル韓国技術センターで米中貿易紛争関連の実物経済点検会議を開いた。白長官はこの席で「我々の第一、第二の輸出対象国の中国と米国の貿易紛争が激化し、輸出依存度が高い韓国経済の不確実性と輸出業界の懸念が強まっている」と述べた。しかし白長官は「今日から施行が予告された340億ドル規模の輸入に対する関税と追加の160億ドルの関税が課されても、短期的に韓国の輸出に及ぼす影響は制限的だとみる」と診断した。両国の衝突が韓国の輸出に及ぼす影響は直接的ではないと述べながらだ。
しかし貿易衝突を眺める業界は心配が多い。情報技術(IT)業界の関係者は「中国は韓国の中間財を輸入し、組み立てて加工した後、米国に輸出する」とし「中国に対する輸出量が減るのは明らか」と話した。業界の別の関係者は「中国に対する直接的な輸出量だけでなく、中国で輸出用として生産する製品も多く、米国の輸入関税がどうなるのか注視している」と語った。韓国の半導体や素材・部品業界は中国に生産工場を置いているケースが多く、米国が中国産の半導体・素材などに関税を適用する場合、韓国の「う回輸出企業」が直接的な打撃を受けるということだ。
現代経済研究院のチュ・ウォン経済研究室長は「資本財のような間接輸出まで考慮すると、米中貿易戦争による韓国の対中国輸出額減少は282億6000万ドルにのぼるだろう」と分析した。このほかにも自動車・鉄鋼・船舶など主要輸出品目が貿易戦争の最も直接的な脅威を受けると分析された。
◆中国の輸入10%減少なら韓国の成長率1.6%低下
貿易の減少は輸出に依存する韓国などには大きな打撃となる。経済開発協力機構(OECD)などの分析によると、中国の輸入が10%減少する場合、韓国の経済成長率は1.6%ほど落ちる。昨年の韓国の成長率は約3%だった。台湾は韓国より衝撃が大きいと考えられる。3%ほど下落する。香港も1.8%ほど落ちる。しかし中国経済圏の台湾・香港を除くと、韓国ほど打撃が大きい国はマレーシア(2.2%)だけだ。
ロイター通信も米中貿易戦争で対外依存度が高い韓国と台湾・シンガポール・ハンガリーなどが最大の被害国になると予想した。韓国と台湾・シンガポールは中国市場に対する輸出比率が高く、ハンガリーは自動車と部品が輸出1・2位品目だ。
金融市場はすでに最悪の状況を株式と債券などの価格に反映し始めた。今年上半期、中国株式市場の時価総額は2兆ドルほど減少した。上海総合株価指数は15%近く落ちた。一方、米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)500指数は4%ほど下落した。銅など原材料価格の下落幅は2%ほどだ。韓国総合株価指数(KOSPI)は8%ほど下がった。韓国ウォンは米ドルに対して4%ほど値下がりした。貿易戦争当事国の中国人民元の下落幅は2%ほどだ。中国の外国為替市場の一日の騰落幅が制限されているからだ。
ただ、貿易戦争の銃声が響いた6日、アジア主要国の株価は小幅上昇した。日経平均は1.12%、韓国KOSPIは0.68%、中国上海総合指数は0.49%上昇した。中国招商銀行(CMB)のアナリストは「投資家は今後起こることを予測していて、すでに株価に反映されたと判断したようだ」と述べた。
しかし貿易戦争が長期化すれば韓国の経済被害はさらに拡大する。米中だけでなく欧州連合(EU)なども戦争に巻き込まれる場合、世界経済は沈滞する。国際通貨基金(IMF)とJPモルガンによると、主要国が関税を20%にすれば貿易量は2021年には7.8%減少する。グローバル成長率は1.3%下落する。貿易戦争がない場合を基準にしてだ。世界銀行(WB)は「貿易戦争による沈滞は2008年の米国発金融危機がもたらした沈滞に匹敵するだろう」と警告した。2008年の沈滞は1929年の大恐慌以降、最も深刻なレベルだった。
韓国貿易協会は米中間の貿易衝突がEUなどに拡大する場合、世界の貿易量が6%減少すると予想した。これを受け、韓国の輸出も6.4%(367億ドル、41兆ウォン)減少するという分析だ。貿易戦争の長期化は米国と中国の国内総生産(GDP)成長率低下とそれによる韓国の輸出減少につながるしかない。
チョン・インギョ仁荷大副総長は最近、韓国経済研究院の主催で開かれたセミナーで「米中貿易紛争の最大被害国は韓国と台湾になる可能性が高い」とし「中国への依存度の緩和と通商葛藤誘発型産業に対する産業構造改編を考慮する必要がある」と述べた。
韓国政府も米朝が貿易戦争に向かうと経済点検会議を開くなど緊急に動いた。白雲揆(ペク・ウンギュ)産業通商資源部長官は6日、ソウル韓国技術センターで米中貿易紛争関連の実物経済点検会議を開いた。白長官はこの席で「我々の第一、第二の輸出対象国の中国と米国の貿易紛争が激化し、輸出依存度が高い韓国経済の不確実性と輸出業界の懸念が強まっている」と述べた。しかし白長官は「今日から施行が予告された340億ドル規模の輸入に対する関税と追加の160億ドルの関税が課されても、短期的に韓国の輸出に及ぼす影響は制限的だとみる」と診断した。両国の衝突が韓国の輸出に及ぼす影響は直接的ではないと述べながらだ。
しかし貿易衝突を眺める業界は心配が多い。情報技術(IT)業界の関係者は「中国は韓国の中間財を輸入し、組み立てて加工した後、米国に輸出する」とし「中国に対する輸出量が減るのは明らか」と話した。業界の別の関係者は「中国に対する直接的な輸出量だけでなく、中国で輸出用として生産する製品も多く、米国の輸入関税がどうなるのか注視している」と語った。韓国の半導体や素材・部品業界は中国に生産工場を置いているケースが多く、米国が中国産の半導体・素材などに関税を適用する場合、韓国の「う回輸出企業」が直接的な打撃を受けるということだ。
現代経済研究院のチュ・ウォン経済研究室長は「資本財のような間接輸出まで考慮すると、米中貿易戦争による韓国の対中国輸出額減少は282億6000万ドルにのぼるだろう」と分析した。このほかにも自動車・鉄鋼・船舶など主要輸出品目が貿易戦争の最も直接的な脅威を受けると分析された。
◆中国の輸入10%減少なら韓国の成長率1.6%低下
貿易の減少は輸出に依存する韓国などには大きな打撃となる。経済開発協力機構(OECD)などの分析によると、中国の輸入が10%減少する場合、韓国の経済成長率は1.6%ほど落ちる。昨年の韓国の成長率は約3%だった。台湾は韓国より衝撃が大きいと考えられる。3%ほど下落する。香港も1.8%ほど落ちる。しかし中国経済圏の台湾・香港を除くと、韓国ほど打撃が大きい国はマレーシア(2.2%)だけだ。
ロイター通信も米中貿易戦争で対外依存度が高い韓国と台湾・シンガポール・ハンガリーなどが最大の被害国になると予想した。韓国と台湾・シンガポールは中国市場に対する輸出比率が高く、ハンガリーは自動車と部品が輸出1・2位品目だ。
金融市場はすでに最悪の状況を株式と債券などの価格に反映し始めた。今年上半期、中国株式市場の時価総額は2兆ドルほど減少した。上海総合株価指数は15%近く落ちた。一方、米スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)500指数は4%ほど下落した。銅など原材料価格の下落幅は2%ほどだ。韓国総合株価指数(KOSPI)は8%ほど下がった。韓国ウォンは米ドルに対して4%ほど値下がりした。貿易戦争当事国の中国人民元の下落幅は2%ほどだ。中国の外国為替市場の一日の騰落幅が制限されているからだ。
ただ、貿易戦争の銃声が響いた6日、アジア主要国の株価は小幅上昇した。日経平均は1.12%、韓国KOSPIは0.68%、中国上海総合指数は0.49%上昇した。中国招商銀行(CMB)のアナリストは「投資家は今後起こることを予測していて、すでに株価に反映されたと判断したようだ」と述べた。
しかし貿易戦争が長期化すれば韓国の経済被害はさらに拡大する。米中だけでなく欧州連合(EU)なども戦争に巻き込まれる場合、世界経済は沈滞する。国際通貨基金(IMF)とJPモルガンによると、主要国が関税を20%にすれば貿易量は2021年には7.8%減少する。グローバル成長率は1.3%下落する。貿易戦争がない場合を基準にしてだ。世界銀行(WB)は「貿易戦争による沈滞は2008年の米国発金融危機がもたらした沈滞に匹敵するだろう」と警告した。2008年の沈滞は1929年の大恐慌以降、最も深刻なレベルだった。
韓国貿易協会は米中間の貿易衝突がEUなどに拡大する場合、世界の貿易量が6%減少すると予想した。これを受け、韓国の輸出も6.4%(367億ドル、41兆ウォン)減少するという分析だ。貿易戦争の長期化は米国と中国の国内総生産(GDP)成長率低下とそれによる韓国の輸出減少につながるしかない。
チョン・インギョ仁荷大副総長は最近、韓国経済研究院の主催で開かれたセミナーで「米中貿易紛争の最大被害国は韓国と台湾になる可能性が高い」とし「中国への依存度の緩和と通商葛藤誘発型産業に対する産業構造改編を考慮する必要がある」と述べた。
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