韓国のスマートフォン事業の未来に対する懸念がますます大きくなっている。世界のスマートフォン市場規模が停滞する状況で韓国製品の市場シェアが減り、スマートフォン輸出が減少する悪循環が懸念されてだ。
こうした危機説に火を付けるのには韓国企業の不振が「火打ち石」の役割をした。市場調査機関カウンターポイントリサーチによると、1-3月期の世界のスマートフォン市場でサムスン電子のシェアは22.6%で1位を占めた。前四半期の18.6%より4ポイント拡大した。
しかし細かく見てみると話は異なる。昨年より1カ月ほど早い3月に発売したギャラクシーSシリーズの早期発売効果によりシェアが上がっただけで事情は改善していないということだ。前年同期と比較してみれば明確だ。情報通信技術振興センター(IITP)は「月刊ICT産業動向」で、「サムスン電子が市場トップを奪還したが、前年比のシェアと販売台数は上位4社のうち唯一マイナス成長だった」と分析した。
実際サムスン電子のシェアは昨年1-3月期の22.7%より減少したが、アップル、ファーウェイ、シャオミなど競合企業はいずれも昨年1-3月期よりシェアが上昇した。これに伴い、サムスン電子と2位のアップルの世界市場でのシェア格差は8.3ポイントから7.5ポイントに狭まった。世界販売台数もアップルが2.8%、ファーウェイが13.9%、シャオミが124.6%と前年比で増えたのに対し、サムスン電子は2.5%減少した。
悩みが拡大するのは過去最多販売台数を期待したギャラクシーS9に対する市場の反応が予想より鈍いことだ。有進(ユジン)投資証券のイ・スンウ研究員は、「1-3月期の初期出荷量が良好だったS9は4-6月期から出荷量が振るわなかった。こうした傾向ならばS9の初年度出荷量は3000万台前半にとどまり、ギャラクシーS3以降で過去最低の販売台数を記録しかねない」と説明した。
こうした不振を反映して韓国投資証券やイーベスト投資証券などはスマートフォンを担当するサムスン電子IM部門の4-6月期の営業利益予想値を4500億~6000億ウォンに下方修正した。これに対しサムスン電子関係者は「現在S7とS8の中間程度の販売実績を出している。韓国の携帯電話キャリアが周波数競売に向け先送りしているマーケティングを再開する来月からは販売台数がもっと増えると予想する」と話した。
韓国のスマートフォン産業のまた別の軸のLGエレクトロニクスは存在感を失っている。2013年に4.8%のシェアで世界4位まで上がったLGエレクトロニクスは1-3月期のシェアが3.3%まで下落した。LGエレクトロニクスはスマートフォン事業で12四半期連続赤字となっている。
こうした韓国のスマートフォン産業不振の原因は大きく2つだ。まずスマートフォンの買い換え周期が長くなり需要自体が減った。いまやスマートフォン市場は新規ユーザーを増やす時代ではなく、他社の利用者を奪ってこそ生き残れる時代に入り込んだという意味だ。
ところがファーウェイやシャオミなど中国メーカーの技術は急速に上がっている。スマートフォンの水準が上向き平準化されている中でこれらと差別化する「特長」が消え、既存顧客を中国企業に奪われているという分析が出ている。
あるスマートフォン業界関係者は「以前は韓国企業がブランドパワーで価格主導権を握っていたが、すでに欧州・アジアの主要地域では低価格戦略を掲げる中国企業に価格主導権を奪われて久しい。結局プレミアムを除いた製品の価格を下げるほかないため、スマートフォン部門の営業利益率も落ちている」と打ち明ける。
伝統的な輸出のドル箱としての地位も失う境遇だ。科学技術情報通信部と統計庁などによると1~4月の携帯端末機輸出額は48億973万ドルで前年同期より26%急減した。これは1~4月基準で2003年の45億5305万ドルに次ぐ15年来の最低水準だ。月別基準では2016年4月から今年4月まで25カ月連続で前年同月比で減少を記録した。グローバル競争深化、生産基地の海外移転などが複合的に作用したと分析される。
IITPのチョン・ヘシク首席研究員は、「昨年の不振にともなう反動効果と新製品発売などで輸出減少傾向が続くことはないが、今年年間では輸出が昨年より減少するだろう。アップルと競争する高級製品と中国企業と競争するコストパフォーマンスの良い製品を販売するツートラック戦略が必要だ」と助言した。
スマートフォン業界のまた別の心配は雰囲気を反転させる明確な突破口が見えないという点だ。現在の危機が内部から出たものではなく外部の構造的要因に起因したものであるためだ。業界ではサムスン電子が開発中である折りたたみ式スマートフォンに期待をかけているが、商用化時期は早くても来年以降になると予想される。
KT経済経営研究所は最近報告書を通じ韓国のスマートフォンメーカーが高価格市場と中低価格市場で競争力を確保するためにはベゼルがないフルスクリーンスマートフォン発売が対案になりえると分析した。研究所は「フルスクリーンスマートフォンが100%成功を担保しなくても、現時点で最も効果的に端末を差別化させられる方法。韓国メーカーが来年フルスクリーンスマートフォンを発売するならば2019年上半期まではスマートフォン市場を主導し販売台数を増やせるだろう」と予想する。
こうした危機説に火を付けるのには韓国企業の不振が「火打ち石」の役割をした。市場調査機関カウンターポイントリサーチによると、1-3月期の世界のスマートフォン市場でサムスン電子のシェアは22.6%で1位を占めた。前四半期の18.6%より4ポイント拡大した。
しかし細かく見てみると話は異なる。昨年より1カ月ほど早い3月に発売したギャラクシーSシリーズの早期発売効果によりシェアが上がっただけで事情は改善していないということだ。前年同期と比較してみれば明確だ。情報通信技術振興センター(IITP)は「月刊ICT産業動向」で、「サムスン電子が市場トップを奪還したが、前年比のシェアと販売台数は上位4社のうち唯一マイナス成長だった」と分析した。
実際サムスン電子のシェアは昨年1-3月期の22.7%より減少したが、アップル、ファーウェイ、シャオミなど競合企業はいずれも昨年1-3月期よりシェアが上昇した。これに伴い、サムスン電子と2位のアップルの世界市場でのシェア格差は8.3ポイントから7.5ポイントに狭まった。世界販売台数もアップルが2.8%、ファーウェイが13.9%、シャオミが124.6%と前年比で増えたのに対し、サムスン電子は2.5%減少した。
悩みが拡大するのは過去最多販売台数を期待したギャラクシーS9に対する市場の反応が予想より鈍いことだ。有進(ユジン)投資証券のイ・スンウ研究員は、「1-3月期の初期出荷量が良好だったS9は4-6月期から出荷量が振るわなかった。こうした傾向ならばS9の初年度出荷量は3000万台前半にとどまり、ギャラクシーS3以降で過去最低の販売台数を記録しかねない」と説明した。
こうした不振を反映して韓国投資証券やイーベスト投資証券などはスマートフォンを担当するサムスン電子IM部門の4-6月期の営業利益予想値を4500億~6000億ウォンに下方修正した。これに対しサムスン電子関係者は「現在S7とS8の中間程度の販売実績を出している。韓国の携帯電話キャリアが周波数競売に向け先送りしているマーケティングを再開する来月からは販売台数がもっと増えると予想する」と話した。
韓国のスマートフォン産業のまた別の軸のLGエレクトロニクスは存在感を失っている。2013年に4.8%のシェアで世界4位まで上がったLGエレクトロニクスは1-3月期のシェアが3.3%まで下落した。LGエレクトロニクスはスマートフォン事業で12四半期連続赤字となっている。
こうした韓国のスマートフォン産業不振の原因は大きく2つだ。まずスマートフォンの買い換え周期が長くなり需要自体が減った。いまやスマートフォン市場は新規ユーザーを増やす時代ではなく、他社の利用者を奪ってこそ生き残れる時代に入り込んだという意味だ。
ところがファーウェイやシャオミなど中国メーカーの技術は急速に上がっている。スマートフォンの水準が上向き平準化されている中でこれらと差別化する「特長」が消え、既存顧客を中国企業に奪われているという分析が出ている。
あるスマートフォン業界関係者は「以前は韓国企業がブランドパワーで価格主導権を握っていたが、すでに欧州・アジアの主要地域では低価格戦略を掲げる中国企業に価格主導権を奪われて久しい。結局プレミアムを除いた製品の価格を下げるほかないため、スマートフォン部門の営業利益率も落ちている」と打ち明ける。
伝統的な輸出のドル箱としての地位も失う境遇だ。科学技術情報通信部と統計庁などによると1~4月の携帯端末機輸出額は48億973万ドルで前年同期より26%急減した。これは1~4月基準で2003年の45億5305万ドルに次ぐ15年来の最低水準だ。月別基準では2016年4月から今年4月まで25カ月連続で前年同月比で減少を記録した。グローバル競争深化、生産基地の海外移転などが複合的に作用したと分析される。
IITPのチョン・ヘシク首席研究員は、「昨年の不振にともなう反動効果と新製品発売などで輸出減少傾向が続くことはないが、今年年間では輸出が昨年より減少するだろう。アップルと競争する高級製品と中国企業と競争するコストパフォーマンスの良い製品を販売するツートラック戦略が必要だ」と助言した。
スマートフォン業界のまた別の心配は雰囲気を反転させる明確な突破口が見えないという点だ。現在の危機が内部から出たものではなく外部の構造的要因に起因したものであるためだ。業界ではサムスン電子が開発中である折りたたみ式スマートフォンに期待をかけているが、商用化時期は早くても来年以降になると予想される。
KT経済経営研究所は最近報告書を通じ韓国のスマートフォンメーカーが高価格市場と中低価格市場で競争力を確保するためにはベゼルがないフルスクリーンスマートフォン発売が対案になりえると分析した。研究所は「フルスクリーンスマートフォンが100%成功を担保しなくても、現時点で最も効果的に端末を差別化させられる方法。韓国メーカーが来年フルスクリーンスマートフォンを発売するならば2019年上半期まではスマートフォン市場を主導し販売台数を増やせるだろう」と予想する。
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