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<米朝首脳会談>70年の敵対を乗り越えた日に韓国は「トランプショック」

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
米国のトランプ大統領(72)と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(34)が12日、シンガポールで首脳会談を開き、韓半島(朝鮮半島)の平和体制構築のために共に努力することで合意した。また両首脳は米国が北朝鮮体制を保証し、北朝鮮は韓半島の完全な非核化に向けて努力することを約束した。

しかし両首脳がこの日出した4項目の共同声明からは、トランプ大統領がこれまで強調してきた「CVID(完全で検証可能かつ不可逆的な非核化)」は抜けた。

北朝鮮の核廃棄はまた不確実性の世界へと放り込まれた。世界が期待した「核談判」だったが、両首脳はいつどのように核を廃棄して検証するのかについて何も合意しなかった。


トランプ大統領は特に金正恩委員長との首脳会談後の記者会見で韓米連合訓練を中断するという爆弾発言をした。トランプ大統領は強固な同盟の象徴である連合訓練に北朝鮮の非難論理「戦争演習(war games)」 「挑発的」という表現を使用し、「非常に費用が高い訓練」と述べた。韓米同盟の核心である在韓米軍については「(撤収問題は)現在、米朝間の議論に含まれていないが、ある時点にそうなることを望む」と述べた。韓米同盟の根幹を揺るがす発言が北朝鮮の指導者に会った米大統領から出てきただけに、韓国の安保地形は大きな衝撃が避けられない見通しだ。

その一方でトランプ大統領は「金正恩委員長が北朝鮮ミサイルエンジン試験場の閉鎖を約束した」と述べ、大陸間弾道ミサイル(ICBM)にブレーキをかけたことを成果として提示した。トランプ大統領は世界の指導者というより米国の有権者を意識する「政治交渉家」だった。

CVIDに対する金正恩委員長の確約がなかった点は韓国としては残念でならない。非核化の努力をするという金正恩委員長の約束が進展といえば進展だ。

特に米朝首脳が70年ぶりに会って手を握り合い、「数十年間の緊張と敵対行為を克服しよう」と合意したのは、韓半島の冷戦体制を終えて平和体制を構築するきっかけになるとみられる。トランプ大統領が記者会見で米朝国交正常化の可能性に触れながら「韓国戦争(朝鮮半島)が近く終息することを希望する」と述べたのは、そのような期待を高める。さらに金正恩委員長が執権後初めて西側のシンガポールを訪問して開放・改革の目覚ましい成果を目撃したのは、今後、北朝鮮社会の根本的な変化を呼び起こす契機となる可能性がある。

金正恩委員長はトランプ大統領との共同声明を「過去を踏んで新たな出発を告げる歴史的な署名」と表現し、「世界はおそらく重大な変化を見ることになるだろう」と述べた。その「重大な変化」の出発点は北朝鮮の核廃棄だ。

◆米朝首脳の共同声明の要旨

--新しい米朝関係樹立

--持続的で安定した平和体制

--韓半島の完全な非核化に向けた努力

--戦争捕虜の遺骨の回収



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