トランプ米大統領が22日(現地時間)、「6月12日に会談が開催されない可能性がかなり高い」と述べ、初めて米朝首脳会談の条件付き中止・延期論に言及した。文在寅(ムン・ジェイン)大統領との首脳会談の前、36分間にわたり記者らの質問を受けた席でだ。金桂冠(キム・ケグァン)第1外務次官が「一方的な核放棄を強要すれば首脳会談を再考するしかない」と反発してから6日目だ。このためトランプ大統領の米朝会談中止・延期論は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が完全な非核化(CVID)に合意するか、それとも会談をやめるかを自ら選択しろという公開的な警告という分析が出てくる。
ワシントンポスト(WP)は「トランプ大統領は金正恩委員長に対し、会談を望むのなら6月12日までに合意しろという、さらに強い立場を見せることもできたが、完全白紙を望まないために余地を残した」と分析した。
WPによると、トランプ大統領の会談中止・延期示唆は、2週間前に北朝鮮代表団がシンガポール米朝実務者会談に現れなかった後、今週またホワイトハウス副室長と国家安保会議(NSC)副補佐官が北朝鮮側と実務接触をすることにした状況で出てきた。
金委員長は9日、ポンペオ米国務長官との2回目の会談で「迅速かつ包括的」な非核化に対する協議よりも、9600キロ往復航空便の油類問題やシンガポール現地警護など実務的な問題にさらに関心を見せたということだ。こうした状況を考えると、トランプ大統領はこの日、金正恩委員長に「非核化の意志を持って交渉によりいっそう積極的に臨むべき」というメッセージを送ったと見ることができる。
トランプ大統領は同時に会談の成功に対する熱望も表した。トランプ大統領は「金委員長は北朝鮮を偉大にする機会をつかむべきだと考える」と「韓国と中国・日本は巨額の資金を投資して北朝鮮を偉大にすることを喜んで支援することを約束した」と、韓日中3カ国の大規模援助カードにまで言及した。
一部ではトランプ大統領が北朝鮮の「完全な非核化」立場から徐々に退いているという解釈もある。ニューヨークタイムズ(NYT)は「トランプ大統領がボルトン国家安保補佐官式に北朝鮮のすべての核プログラムを包装して一度に米軍の輸送機で積み出す形の即時非核化からは後退した」とし「段階的な核廃棄の可能性に扉を開いた」と分析した。
ビクター・チャ・ジョージタウン大教授は「北朝鮮が突然新しい存在に変わり、核兵器を自由世界編入と交換することで自分が容易に勝利するという考えはもう大統領の心から消えている」とし「北朝鮮に関して童話のような結末はない」と話した。
一方、トランプ大統領はこの日、記者らの質問を受けながら「ワンマンショー」を見せた。両首脳が胸襟を開いて話すために準備された単独会談は遅れ、時間も当初の30分から21分に短縮した。誰か見ても外交的欠礼だった。トランプ大統領は「文大統領と電話で多くの話をしたので、これ以上尋ねることはない。会談は長くない」とし、計28の質問を受けて会見を進めた。このうち文大統領に与えられた答弁の機会はわずか2回だった。トランプ大統領が答弁を勧めた中国の介入問題と韓国記者団の最後の質問だ。特にトランプ大統領は文大統領を隣に座らせたまま国内政治問題について冗長な答弁をした。米連邦捜査局(FBI)のトランプ陣営秘密情報部員問題などについてだ。そして仲裁者の役割をする文大統領を信頼するかという質問が出てくると、「とても信頼している」と称賛するようだったが、突然「彼(文大統領が)が聞けるように通訳するのか。なぜなら今、彼は我々が(英語で)している話を聞いていないため」と話した。「通訳されるまで待とう」とも言った。
当惑させる場面はほかにもあった。「中国の習近平国家主席は世界レベルのポーカープレーヤー」とし、2回目の中朝首脳会談後に北朝鮮が態度を変えたと主張しながら中国を批判している途中、突然「文大統領はどう思うか。これについて意見を聞きたい」と話した。そして「私は文大統領を苦境に陥れたくはない。なぜなら中国の隣に暮らしているので」と冗談を言った。中国の表情を眺めながら意見を述べるのは難しいのではという意味と聞こえる言葉だった。予想できない質問に文大統領は中国には言及せず、「トランプ大統領が世界史的な大転換の偉業を成し遂げると確信する」という趣旨の「的外れ」な答弁をするしかなかった。
36分間の会見の最後に韓国記者団が文大統領に「北の態度の変化が懸念されている状況で、韓国の仲裁者の役割をどうするのか」と尋ねた。文大統領は「私は米朝首脳会談が予定通り開かれると確信する。私の役割は米国と北朝鮮の間で仲裁をする立場というより、米朝首脳会談の成功のために米国と共に緊密に協調、協力する関係」と韓国語で答えた。するとトランプ大統領は笑いながら「私は通訳を聞く必要がない。以前に聞いた話だと確信しているため」と述べ、通訳をさせずに会見を一方的に終えた。
ワシントンポスト(WP)は「トランプ大統領は金正恩委員長に対し、会談を望むのなら6月12日までに合意しろという、さらに強い立場を見せることもできたが、完全白紙を望まないために余地を残した」と分析した。
WPによると、トランプ大統領の会談中止・延期示唆は、2週間前に北朝鮮代表団がシンガポール米朝実務者会談に現れなかった後、今週またホワイトハウス副室長と国家安保会議(NSC)副補佐官が北朝鮮側と実務接触をすることにした状況で出てきた。
金委員長は9日、ポンペオ米国務長官との2回目の会談で「迅速かつ包括的」な非核化に対する協議よりも、9600キロ往復航空便の油類問題やシンガポール現地警護など実務的な問題にさらに関心を見せたということだ。こうした状況を考えると、トランプ大統領はこの日、金正恩委員長に「非核化の意志を持って交渉によりいっそう積極的に臨むべき」というメッセージを送ったと見ることができる。
トランプ大統領は同時に会談の成功に対する熱望も表した。トランプ大統領は「金委員長は北朝鮮を偉大にする機会をつかむべきだと考える」と「韓国と中国・日本は巨額の資金を投資して北朝鮮を偉大にすることを喜んで支援することを約束した」と、韓日中3カ国の大規模援助カードにまで言及した。
一部ではトランプ大統領が北朝鮮の「完全な非核化」立場から徐々に退いているという解釈もある。ニューヨークタイムズ(NYT)は「トランプ大統領がボルトン国家安保補佐官式に北朝鮮のすべての核プログラムを包装して一度に米軍の輸送機で積み出す形の即時非核化からは後退した」とし「段階的な核廃棄の可能性に扉を開いた」と分析した。
ビクター・チャ・ジョージタウン大教授は「北朝鮮が突然新しい存在に変わり、核兵器を自由世界編入と交換することで自分が容易に勝利するという考えはもう大統領の心から消えている」とし「北朝鮮に関して童話のような結末はない」と話した。
一方、トランプ大統領はこの日、記者らの質問を受けながら「ワンマンショー」を見せた。両首脳が胸襟を開いて話すために準備された単独会談は遅れ、時間も当初の30分から21分に短縮した。誰か見ても外交的欠礼だった。トランプ大統領は「文大統領と電話で多くの話をしたので、これ以上尋ねることはない。会談は長くない」とし、計28の質問を受けて会見を進めた。このうち文大統領に与えられた答弁の機会はわずか2回だった。トランプ大統領が答弁を勧めた中国の介入問題と韓国記者団の最後の質問だ。特にトランプ大統領は文大統領を隣に座らせたまま国内政治問題について冗長な答弁をした。米連邦捜査局(FBI)のトランプ陣営秘密情報部員問題などについてだ。そして仲裁者の役割をする文大統領を信頼するかという質問が出てくると、「とても信頼している」と称賛するようだったが、突然「彼(文大統領が)が聞けるように通訳するのか。なぜなら今、彼は我々が(英語で)している話を聞いていないため」と話した。「通訳されるまで待とう」とも言った。
当惑させる場面はほかにもあった。「中国の習近平国家主席は世界レベルのポーカープレーヤー」とし、2回目の中朝首脳会談後に北朝鮮が態度を変えたと主張しながら中国を批判している途中、突然「文大統領はどう思うか。これについて意見を聞きたい」と話した。そして「私は文大統領を苦境に陥れたくはない。なぜなら中国の隣に暮らしているので」と冗談を言った。中国の表情を眺めながら意見を述べるのは難しいのではという意味と聞こえる言葉だった。予想できない質問に文大統領は中国には言及せず、「トランプ大統領が世界史的な大転換の偉業を成し遂げると確信する」という趣旨の「的外れ」な答弁をするしかなかった。
36分間の会見の最後に韓国記者団が文大統領に「北の態度の変化が懸念されている状況で、韓国の仲裁者の役割をどうするのか」と尋ねた。文大統領は「私は米朝首脳会談が予定通り開かれると確信する。私の役割は米国と北朝鮮の間で仲裁をする立場というより、米朝首脳会談の成功のために米国と共に緊密に協調、協力する関係」と韓国語で答えた。するとトランプ大統領は笑いながら「私は通訳を聞く必要がない。以前に聞いた話だと確信しているため」と述べ、通訳をさせずに会見を一方的に終えた。
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