先月２８日、仁川（インチョン）国際空港第１ターミナル出国フロアで見つかった時価３億５０００万ウォン（約３６００万円）相当の金塊７個の持ち主が現れた。

仁川本部税関は先月３０日、この金塊の持ち主の３０代男性Ａと金塊を運んだ２０代男性Ｂ、Ｃが税関に自主的に出頭し、事情聴取を受けていることを明らかにした。


税関によると、Ａの要請を受けたＢとＣは香港から金塊を持ってきた後、仁川空港を経て日本に持ち込もうとしていたことが分かった。だが、税関の検索に怖くなったＢとＣが金塊をごみ箱に捨てたことでこのような事実が発覚した。


税関は彼らが日本へ金塊を持ち込み、相場差益をあげようとしていたものとみている。厳しい日本税関の検索を避けるために、韓国を経由する手法を使ったものとみられる。だが、彼らに対し、関税法違反容疑が適用できるかどうかはまだ確実ではない。

税関関係者は「関税法違反で処罰するためには税関申告をせずに韓国内に持ち込む密輸行為がなければならないが、免税区域は関税線（関税法規が適用される境界）の内側なので曖昧な側面がある」と説明した。

また、彼らが当初の目的通り日本へ金塊を持っていったとしても処罰が難しい。韓国の関税線を越えない「乗り換え金塊」を密輸とみなすことは難しいためだ。特に、途中で金塊を捨て、現在としては適用できる容疑がないというのが税関関係者の説明だ。

ただし、税関関係者は「調査の結果、関税法違反以外の犯罪容疑が見つかった場合、警察に通知する考え」と明らかにした。もし、金塊の持ち主であるＡが金塊の返還を要請した場合、税関は正常な通関手順を踏んで金塊を持ち主に返す予定だ。