韓国政府が雇用市場に予算をばらまいている間、経済協力開発機構(OECD)は労働市場構造改革のための政策を勧告していた。先月14日、OECDは韓国労働市場に対する報告書を通じて青年と女性、壮年層を区分して労働市場の問題点を厳しくえぐった。
OECDは韓国労働市場における青年層の動向に対して「教育水準は高いが雇用率(42.3%)はOECD平均(52.6%)より低い」と指摘した。その原因として「大企業・公共部門に就職しようとして青年が追加で正規教育システム以外で資格などを取得しようとするため」と分析した。大企業や公企業だけにしか目を向けていないため就職ができず、そのせいで雇用率が低くならざるを得ないという意味だ。政府が公務員をはじめ公共部門の採用人員を増やせばこの現象はさらに深まるという韓国経済学者の指摘とよく似通っている。
OECDは大・中小企業の間の格差を縮めなければならないという課題も提示した。賃金格差だけでなく市場構造改革を通じて生産性も引き上げなければならない。実際、大企業の生産を100とした場合、韓国中小企業の生産性は29.1%にしかならない。ルクセンブルクは90.3%、ドイツは60.8%、日本も56.5%などの点を考慮すると、韓国中小企業のグローバル競争力は最下位圏を行ったり来たりしている。
女性に対しては「女性の雇用率は56.2%で男性より20%ポイント低い。性別賃金格差は37%でOECD平均(15%)よりも高い」と指摘した。このような不合理な格差が女性の経済活動参加をためらわせているということだ。
壮年層(55~64歳)の雇用率(66%)はOECD平均(58.5%)よりも高いが、臨時職と非正規職の比率が高いと明らかにした。その理由として、OECDは「企業が年功序列の賃金体系により壮年層の正規職雇用を避けるため」と分析した。硬直した賃金体系が雇用の質を落としているということだ。
最低賃金制度の改善に対する言及もあった。勤労奨励税制(EITC)が最低賃金や基礎生活保障制度、雇用保険などと相互にカバーしあえるよう改善を勧めた。「最低賃金さえ上げれば貧困を退治して成長を導くことができる」という韓国政府の考えに変化を促したものだ。
EITCは低所得労働者に奨励金を支給し、実質所得を高める制度だ。政府は今年、最低賃金の引き上げに伴う補填金として、3兆ウォン(約3000億円)の予算を策定した。この予算は労働者を雇用する零細自営業者や中小企業に支給される。低所得勤労者に直接支給するEITCには1兆7000億ウォンが使われているが、このような制度が別々に動いているという指摘がある。建国(コングク)大学金融IT学部のオ・ジョングン特任教授は「最低賃金は1万ウォンにこだわらずに適正水準に引き上げ幅を合わせていくべきだ」とし「EITCなどの各制度の連係を通じて、脆弱階層の所得を増やしながら雇用への悪影響を弱める方法を模索しなければならない」と述べた。
OECDは先月21日から2日間開かれた雇用労働社会委員会会議で新雇用戦略を集中的に話し合った。核心メッセージとして▼良質の雇用が創出できる環境の構築▼個別労働者の保護▼急変する労働市場と商品市場の変化に対する備え--の3つを挙げた。雇用創出のための環境構築に関連しては、雇用費用を軽減するよう税制改革を提案している。
OECDはまた、労働市場の柔軟化措置と並行して、雇用安定性の確保に向けて、労働時間や賃金などに対する柔軟性を確保するよう促した。現政権になってから、柔軟な労働市場を作ろうとする政策がまだ出ていない。さらに、労働時間短縮に伴う柔軟な勤務体系の拡大を政府は受け入れなかった。労使が自律的に合意しても、労働時間を柔軟に運用することができない。
OECDは韓国労働市場における青年層の動向に対して「教育水準は高いが雇用率(42.3%)はOECD平均(52.6%)より低い」と指摘した。その原因として「大企業・公共部門に就職しようとして青年が追加で正規教育システム以外で資格などを取得しようとするため」と分析した。大企業や公企業だけにしか目を向けていないため就職ができず、そのせいで雇用率が低くならざるを得ないという意味だ。政府が公務員をはじめ公共部門の採用人員を増やせばこの現象はさらに深まるという韓国経済学者の指摘とよく似通っている。
OECDは大・中小企業の間の格差を縮めなければならないという課題も提示した。賃金格差だけでなく市場構造改革を通じて生産性も引き上げなければならない。実際、大企業の生産を100とした場合、韓国中小企業の生産性は29.1%にしかならない。ルクセンブルクは90.3%、ドイツは60.8%、日本も56.5%などの点を考慮すると、韓国中小企業のグローバル競争力は最下位圏を行ったり来たりしている。
女性に対しては「女性の雇用率は56.2%で男性より20%ポイント低い。性別賃金格差は37%でOECD平均(15%)よりも高い」と指摘した。このような不合理な格差が女性の経済活動参加をためらわせているということだ。
壮年層(55~64歳)の雇用率(66%)はOECD平均(58.5%)よりも高いが、臨時職と非正規職の比率が高いと明らかにした。その理由として、OECDは「企業が年功序列の賃金体系により壮年層の正規職雇用を避けるため」と分析した。硬直した賃金体系が雇用の質を落としているということだ。
最低賃金制度の改善に対する言及もあった。勤労奨励税制(EITC)が最低賃金や基礎生活保障制度、雇用保険などと相互にカバーしあえるよう改善を勧めた。「最低賃金さえ上げれば貧困を退治して成長を導くことができる」という韓国政府の考えに変化を促したものだ。
EITCは低所得労働者に奨励金を支給し、実質所得を高める制度だ。政府は今年、最低賃金の引き上げに伴う補填金として、3兆ウォン(約3000億円)の予算を策定した。この予算は労働者を雇用する零細自営業者や中小企業に支給される。低所得勤労者に直接支給するEITCには1兆7000億ウォンが使われているが、このような制度が別々に動いているという指摘がある。建国(コングク)大学金融IT学部のオ・ジョングン特任教授は「最低賃金は1万ウォンにこだわらずに適正水準に引き上げ幅を合わせていくべきだ」とし「EITCなどの各制度の連係を通じて、脆弱階層の所得を増やしながら雇用への悪影響を弱める方法を模索しなければならない」と述べた。
OECDは先月21日から2日間開かれた雇用労働社会委員会会議で新雇用戦略を集中的に話し合った。核心メッセージとして▼良質の雇用が創出できる環境の構築▼個別労働者の保護▼急変する労働市場と商品市場の変化に対する備え--の3つを挙げた。雇用創出のための環境構築に関連しては、雇用費用を軽減するよう税制改革を提案している。
OECDはまた、労働市場の柔軟化措置と並行して、雇用安定性の確保に向けて、労働時間や賃金などに対する柔軟性を確保するよう促した。現政権になってから、柔軟な労働市場を作ろうとする政策がまだ出ていない。さらに、労働時間短縮に伴う柔軟な勤務体系の拡大を政府は受け入れなかった。労使が自律的に合意しても、労働時間を柔軟に運用することができない。
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