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<大リーグ>「星から来た」大谷…投げれば勝利、打てば本塁打

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
「悪魔のスプリット」(devilish splitter)。米USAトゥデイがロサンゼルス・エンゼルスの投手・大谷翔平(24)のスプリット(フォークボール)をこう表現した。打者にとって恐ろしいほど打つのが難しいという意味だ。

直球のような軌道で入ってきてホームプレートの前で大きく落ちる大谷のスプリットは、角度が大きいうえ最高球速が145キロと速い。多くの投手のストレートの球速だ。大谷は160キロのストレートと高速スプリットを武器に2試合連続で完璧なピッチングを披露した。

大谷は9日、米アナハイムのエンゼルスタジアムでオークランド・アスレチックス戦に先発し、7イニングを1被安打・12奪三振の無失点に抑えて勝利投手になった。シーズン2勝目。大谷は7回一死まで出塁を許さないパーフェクト投球を見せた。エンゼルスは6-1で勝った。


大谷は日本プロ野球の日本ハムでプレーしていたが、今季メジャーリーグ(MLB)に進出した。MLB30球団が激しい獲得競争を繰り広げた。日本で投手・打者としてプレーして「二刀流」と呼ばれた大谷は、メジャーリーグでも二刀流に挑んだ。

オープン戦では振るわなかった。大谷は投手として2イニング2/3を投げ、防御率27.00だった。打者としては打率1割2分5厘に終わった。「二刀流ではなく二流」という皮肉の声も出てきた。しかしシーズンが始まると180度変わった。開幕後、投手として2試合に先発登板して2勝、防御率2.08と好投した。打者としては4試合に出場し、打率3割8分9厘、3本塁打、7打点をマークしている。最近は3試合連続で本塁打も放った。

投手・大谷が変わったのは「封印解除」したスプリットのおかげだ。大谷はオープン戦では武器のスプリットをほとんど投げなかった。登板回数も少なかったうえ、球種の露出も避けた。その代わり紅白戦とブルペン投球でスプリットを磨いた。シーズン先発デビュー戦となった2日のオークランド戦で、大谷は6イニングを3失点で勝利投手になった。投球全体の26.1%(26/92)がスプリットだった。

2試合の登板ではスプリットが威力を発揮した。駆使率も37.4%(34球)に高まった。この日の12奪三振の決め球はスプリットが8球、ストレートが4球だった。スプリットはボールを落として空振りを誘う球種。大谷は160キロ台の直球で打者を追い込んだ後、スプリットを投げた。34球のスプリットのうち22球がストライク判定だったが、空振りが16球だった。打者の立場ではスプリットだけを狙うこともできない。球速があまりにも速いため、ストライクゾーンから外れるかどうかを瞬時に判断するのが難しいからだ。

米スポーツメディアのデッドスピンドットコムはこの日、「大谷はこの地球の人間ではない」(Shohei Ohtani is very clearly not from this planet)と感嘆した。MLBドットコムは「投打を兼業する天才大谷が記録したシーズン初期10試合での先発2勝と3本塁打は、1919年のワシントン・セネタースのジム・ショー以来99年ぶり」と伝えた。

オープン戦では「高校生レベル」とまで言われた打撃も恐ろしい。打者・大谷は日本では右足を上げるレッグキックで打撃をしていたが、開幕を控えて足の動きを減らすノーステップ打法に変えた。メジャー投手の速い投球パターンに適応するためだ。スポーツニッポンは「イチロー(シアトル)がメジャーリーグに進出してレッグキックをやめたのと似た理由」と分析した。飛距離137メートルの3号本塁打は今季7番目に遠くまで飛んだ打球だ。打球の速度、バットスピード、走塁の速度などすべてがメジャートップ級に入る。

エンゼルスのマイク・ソーシア監督は「大谷のバットスピードとパワーは日本ですでに検証されている。メジャーリーグを理解して調整に入った」とし「時間が流れるほどメジャーの打者からより多くのものを吸収するだろう」と予想した。実力だけでなく精神力も強い。大谷はオープン戦で振るわなかった時期も「よくボールを見てメジャーリーグについて学ぶ」と語った。大きなプレッシャーも乗り越えて平常心を維持していたのだ。

大谷への関心はさらに高まった。9日には大谷のホーム先発デビュー戦を見ようとエンゼルスタジアムに4万4742人の観客が集まった。LAタイムズは「開幕戦より多くの観客が入り、球場周辺が交通渋滞となった。20年前に球場の大きさを縮小して以降、最多の観客数となった」と伝えた。



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