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朴槿恵1審生中継「推定無罪に反する」「公共の利益」議論

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
6日に生中継される朴槿恵(パク・クネ)前大統領の国政壟断事件1審宣告公判をめぐり社会各界からさまざまな意見が出ている。

この事件の中継に世論の耳目が集中するのは司法史上初めて行われる下級審(1・2審)の生中継であることに加え、今後主要事件の先例になりかねないためだ。

朴前大統領の弁護人を務める都泰佑(ト・テウ)弁護士は3日、裁判所に「裁判生中継一部制限仮処分申請書」を出した。判決主文と適用法条を朗読する以外は中継を認めないでほしいという内容だ。彼は「争っている事実関係が含まれた判決理由まで中継するのはこれを確定したかのように取り扱う措置」と主張した。朴前大統領が否認している事実関係まで裁判長の「口」を通じて中継されればまるで最終結論が出たように映りかねないためだ。同日朴前大統領の国選弁護人は「大法院(最高裁)の宣告が出てもいないのに1審宣告を中継するのは推定無罪の原則に反する」という立場を出した。ある国選弁護人は「中継に同意しないという朴前大統領の意志が無視されたことを納得するのは難しい」と話す。


これに対し生中継が必要という主張もある。大韓弁護士協会のキム・ヒョン会長は「今回の生中継は最終判決を公表するのではなく国家的重大事に対する下級審裁判所の判断を国民に正確に知らせるという意味がある。宣告に対する評価は国民各自に任せなければならない」と話した。ソウル高裁のある判事は「朴前大統領が現在すべての裁判日程を拒否している。こうした状況で中継に同意しないという意思表示は重みが減らざるをえない」と話した。

野党陣営などからは今回の生中継が恥をかかせたり人権侵害にあたるという批判が出ている。自由韓国党のキム・ソンテ院内代表は4日の院内対策会議で「たとえ死ぬほどの罪を犯した罪人だとしても保護されるべき最小限の人権はある。権力の座から追い出された前大統領をこれ以上見世物にしようとするな」と話した。

これに対し裁判所関係者は「大法院規則に基づいて下した決定で特定人を侮辱しようとする目的はない」と話す。仁荷(インハ)大学法学専門大学院のイ・ギウ教授は「憲政史上初めての大統領罷免につながる重大事で当時の朴前大統領の身分、地位の重大さを考慮しなければならない。私生活と関係のない容疑を扱うものであり、人権侵害の主張は説得力が落ちる」と主張した。

昨年7月に大法院は下級審の生中継を許容できるよう大法院規則を改正した。この規則によると被告人が同意しなくても裁判所が「公共の利益」に合致すると判断すれば中継を許可できる。

その後李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長、崔順実(チェ・スンシル)氏の裁判が生中継対象として議論されたが各裁判所は「公共の利益より被告人が受ける被害が大きい」という趣旨から生中継を認めなかった。崔氏の裁判の生中継を認めなかったソウル中央地裁は3日の朴前大統領の1審宣告は「公共の利益などさまざまな事情を考慮した」として中継を許可した。これまで裁判の生中継は大法院と憲法裁判所だけで行われていた。大法院は2013年以降、主要事件の公開弁論、宣告などをオンラインで生中継している。憲法裁判所も主要事件の生中継を許可している。

海外では国ごとの司法体系に基づき生中継に対し個別にアプローチしている。陪審員の判断が重要な英米法系の国は中継を一部認めているのに対しドイツやフランスのような大陸法系の国は厳格に制限している。

米国の州裁判所(ワシントンD.C除く)は下級審の生中継を認めている。英国は1審裁判の中継を禁止する代わりに控訴審は判決文朗読、宣告過程に限り公開する。最高裁の裁判は全過程が生中継される。これに対しフランスは開廷後の録音と撮影装置の使用を一切禁止している。





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