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【社説】韓米の金利逆転、先制的に金融不安の遮断を

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
米連邦準備制度理事会(FRB)が21日(現地時間)、予想通り政策金利を0.25%引き上げた。これで米国の政策金利(1.50-1.75%)は韓国銀行(韓銀)政策金利(1.50%)と逆転した。今後、米国の利上げペースはさらに速くなる可能性がある。もちろん資本の流出を今すぐ心配する段階ではない。外国人投資は各国の金利の差だけでなく、マクロ経済状況と企業実績、為替レートなど、さまざまな変数の影響を受けるからだ。過去にも2回、韓米間の金利が逆転したことがあるが、懸念された急激な資本流出はなかった。韓国経済に特に問題がなければ十分に管理できるリスクだった。

しかし米国の金利が上がれば小規模開放経済の韓国もある程度は同調して利上げするしかないだろう。1450兆ウォン(約140兆円)にのぼる家計負債と輸出・投資に及ぼす影響を考慮すると、韓国が米国の利上げペースについていくのは無理だが、金利格差が広がりすぎないよう管理する必要がある。市場では年内に1、2回の利上げがあると予想されている。

結局、韓国の利上げペースと幅がどの程度かという問題であり、避けられない常数になった。家計と企業、政府など各経済主体は近づく金利正常化時代に備える必要がある。対外経済指標だけを見ると、マクロ経済環境は問題がないようだ。経常黒字は71カ月間続き、外貨準備高は先月末基準で3948億ドルにのぼる。しかし通商環境が悪化している最近の雰囲気を考慮すると、安心できる状況ではない。輸出が主導する韓国経済は米国のトランプ政権が触発した貿易戦争に脆弱だ。


市中金利が上がれば国債を発行する政府の利子負担も増える。青年雇用対策などのために補正予算を推進している政府は新たに国債を発行するのではなく歳計剰余金など余裕資金で補正予算を編成するというが、機会費用を考えれば利上げによる財政負担は避けられない。結局、財政を効率的に必要なところだけに使う形で政府も緊縮しなければいけない。財政は結局、国民が負担しなければならないからだ。

家計は長く続いた「低金利パーティー」の雰囲気の中で所得に比べて過度に増えた負債はないか点検するのがよい。融資を受けて不動産賃貸業をしている投資家は利子の負担に苦しむだろう。不動産の売りが大量に出てくる場合、家主が住宅保証金を返せない問題が浮上する可能性を排除できない。

対外経済環境が不透明な時であるほど政府の役割が重要だ。最低賃金引き上げと勤労時間の短縮に苦しんでいる自営業者と中小・中堅企業が利上げのような衝撃にどれほど耐えられるか把握する必要がある。企業構造調整は有権者の票を念頭に置いて先延ばしにするのではなく、適時にしなければいけない。経済のぜい肉をなくして基礎体力を高めてこそ外部の衝撃にも耐えることができる。



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