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避けられなかった鉄鋼「関税爆弾」…韓国経済に致命打

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
結局、トランプ発「関税爆弾」を避けることはできなかった。韓国産鉄鋼の輸出戦線に赤信号が灯った。さらに世界的な貿易戦争に巻き込まれる可能性も高まっている。

トランプ米大統領は8日(現地時間)、ホワイトハウスで鉄鋼業界の労働者と労働組合関係者が出席した中、「米通商拡大法232条」を根拠に輸入産鉄鋼には25%、アルミニウムには10%の関税をそれぞれ賦課する鉄鋼・アルミニウム規制措置の行政命令に署名した。カナダとメキシコは免除された。署名日から15日後に発効する。

北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉対象国であるカナダとメキシコの免除を示唆した時は、韓米自由貿易協定(FTA)改定交渉を進行中の韓国も免除国に含まれる可能性があるという一抹の期待感があった。しかしその期待は水の泡となった。


金鉉宗(キム・ヒョンジョン)産業通商資源部通商交渉本部長は先月から、ロス米商務長官、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表、ハッチ上院財務委員長ら政府・議会の要人を対象に韓国を規制措置対象から除外してほしいと要請してきた。政府は韓国企業が現地投資を通じて米国経済に寄与していて、韓国産の鉄鋼が米国の安全保障と経済に全く悪影響を及ぼしていないという点を強調した。しかし結局、規制措置は免れなかった。

今回の措置は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の特使として訪朝した鄭義溶(チョン・ウィヨン)青瓦台(チョンワデ、大統領府)国家安保室長、徐薫(ソ・フン)国家情報院長が北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)労働党委員長のメッセージを持って朝米対話の仲裁のために2泊4日の日程で訪米した当日にあった。

グローバル貿易戦争の引き金を引いたトランプ政権の通商圧力が強まり、韓国としては1月の洗濯機・太陽光パネルに対するセーフガード(緊急輸入制限措置)に続いて連打を浴びることになった。対米鉄鋼輸出が3番目に多い韓国としては大きな打撃だ。

すでに米国への鉄鋼輸出は下降線だが、その傾きが拡大するという懸念が強まっている。国内鉄鋼企業の対米輸出比率は2014年に17.7%でピークとなった後、昨年は11.2%に減少した。2014年当時からすでに鋼板・鋼管など主要製品に関税が適用され、対米輸出量を減らしてきた。米国に昨年輸出した鉄鋼材は365万トンだ。カナダ、ブラジルに続いて3番目に多い。前年比では20万トン近く減少した。さらに大きな問題は米国の通商圧力が今後さらに強まる点だ。輸出に依存する韓国経済は直撃弾を受けるしかない。

チェ・ナムソク全北大貿易学科教授は最近、韓国経済研究院が主催した「対米通商戦略緊急点検セミナー」で、米国の貿易規制が半導体・自動車部品に拡大する場合、5年間の輸出損失規模が最大13兆ウォン(約1兆3000億円)になるという分析を発表した。

政府は行政命令の効力が発生するまで韓国に対する関税免除を要求する計画だが、トランプ大統領の心を変えるのは難しいとみられる。ウォールストリートジャーナル(WSJ)はこの日、「今後、欧州・日本・韓国などの同盟国が関税免除を模索していく可能性が高い」とし「韓国の場合、問題提起をする可能性が高いが、当局者は韓国が安い中国産鉄鋼製品を米国に送る主犯と見ているため容易でない挑戦になるだろう」と伝えた。

韓国政府と業界は9日に緊急会議を開き、トランプ大統領の関税賦課措置への対応策について話し合う。政府は白雲揆(ペク・ウンギュ)産業部長官の主宰でカン・ソンチョン通商次官補ら政府関係者と鉄鋼業界関係者が出席する官民対策会議を開く。この日の会議で米国の関税賦課決定への対応策を議論する方針だ。



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