丁世鉉・元統一部長官(写真=中央フォト)
丁氏はこの日、ラジオを通じて「自分を何様だと思ってしゃしゃり出てくるのか。自分は韓米の操縦者か」とし「米国が安倍の肩を持ってきたから米国を信じてそうしている」と声を高めた。また「米国の前に立ち、後ろにいる親分(米国)が痛い目に遭わせてくれるだろうと考えて前で大声を出す子分と同じ」とし「この人(安倍氏)は韓半島(朝鮮半島)の軍事的危機が高まり、(日本が)平和憲法を改正して自衛隊の海外進出を可能にすることができると信じて努力している」とも述べた。
丁氏は中央日報の電話インタビューに対し、「韓米合同軍事演習は韓米間で協議するべき問題なのに、安倍首相がそのような話をするのは問題があるという趣旨で述べたもの」と説明した。「9日の韓日首脳会談を控えて文在寅(ムン・ジェイン)キャンプから政策助言を述べてきた丁氏のこのような発言が外交的な波紋を呼ぶのではないか」との問いには「私は当局者でもなく、(文在寅政府に)政策を助言するような者でもない。普段感じていることを、南北関係に役立つ次元で述べた」と答えた。
丁氏はまた、北朝鮮が金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長を代表団長として平昌に派遣することに関連して「少なくとも南北首脳会談に関する金正恩(キム・ジョンウン)(労働)党委員長の口頭メッセージを持ってくるだろう」としながら「マイク・ペンス米副大統領と格を合わせて米国と対話しようという強力な北朝鮮の意志が含まれている」と分析した。ペンス副大統領と個別に面談はしなくても、握手すること自体が米朝対話の可能性への一筋の希望という解釈だ。
丁氏は金永南氏の訪南手段に関しては「平壌(ピョンヤン)からソウルまで4時間以上かけて車で来てからKTXに乗り換えて移動するのは、90歳を越えた人(金永南)には非常に厳しい」としながら「(北朝鮮が)空路で来ると言えば(韓国政府は)拒否しにくいだろう」と述べた。同時に「すでに万景峰(マンギョンボン)号(芸術団)が来ることまで受け入れたので空路は拒否しにくく、これによって制裁違反などの論争がこれ以上起きないほうがいい」と強調した。
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