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【社説】「運命の一週間」…文大統領にかかっている

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
平昌(ピョンチャン)オリンピック(五輪)開幕(9日)を5日後に控えて始まった今週は、平和と戦争の岐路に立つ韓半島(朝鮮半島)の行方を左右する「運命の一週」と言えるだろう。8カ月間にわたり朝米間で続いてきた激しい対立が「五輪休戦」で一時的に小康状態に入った中、北朝鮮を含む21カ国・26人の首脳級が平昌に集結し、外交戦を行うからだ。五輪主催国の首班として米国・日本・中国など14カ国の首脳級に会い、北核外交を主導する文在寅(ムン・ジェイン)大統領の役割が特に注目される。

文大統領は執権から9カ月目に「運転席」に座ったのをきっかけに、韓半島(朝鮮半島)に平和ムードを形成して南北交流を再開しようという意欲を表してきた。しかし現実は厳しい。北朝鮮は国際社会の引き止めにもかかわらず、五輪前日の8日の軍事パレードを強行することが確実視される。平昌に集まった各国首脳の目の前で核兵器とミサイルを公開し、核保有国の地位を認められようという意図がある。

文大統領は平昌に来る北朝鮮代表団をペンス副大統領が率いる米国代表団と会わせて朝米対話を仲介しようという意中を表している。トランプ大統領との電話会談で「ペンス大統領の訪韓が重要な転機になるだろう」と強調したのが代表的な例だ。しかしトランプ大統領は「五輪後については誰も分からない」と述べ、ペンス副大統領は「『戦略的忍耐』は終わったというメッセージを伝えに韓国に行く」と発言した。北朝鮮が五輪を契機に見せている偽装平和攻勢を警戒する一方、韓国が過度に解氷ムードに向かって制裁から離脱する可能性を懸念しているのが分かる。それだけに米国は来月18日にパラリンピックが終わればすぐに韓米連合訓練を再開し、対北朝鮮制裁の強度もさらに高めようと促す公算が大きい。安倍首相が4日、平昌パラリンピックが閉会した後に速やかに韓米合同軍事演習を実施するよう文大統領に求めると述べたのも、こうした展望を後押しする。


文大統領には8日に予定されたペンス副大統領との夕食会、韓正・中国共産党常務委員との会談および9日に予定された安倍首相との会談が最も重要だ。この席で韓米同盟と合同軍事訓練、対北朝鮮制裁連携に対する強い意志を表明して信頼を確認し、その上で対北朝鮮対話の必要性を説得し、平和と非核化が好循環する構造を築いていかなければならないだろう。非核化原則が消えれば朝米対話も平和も空念仏になるしかないのが韓半島列強政治の冷厳たる現実だ。

文大統領は平昌五輪を不安に眺める国民の認識も直視する必要がある。北朝鮮が五輪に大規模な代表団を送り南北対話が何度か行われるからといって、核問題が解決して平和が訪れると信じる国民はほとんどいない。それだけに北朝鮮選手団を温かく迎えて五輪を平和に開催するものの、過度な低姿勢で対話にこだわる姿を見せるのは禁物だ。国民の共感と支持を得ることができない南北交流は逆風だけを招くことを忘れてはいけない。



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