文大統領は執権から9カ月目に「運転席」に座ったのをきっかけに、韓半島(朝鮮半島)に平和ムードを形成して南北交流を再開しようという意欲を表してきた。しかし現実は厳しい。北朝鮮は国際社会の引き止めにもかかわらず、五輪前日の8日の軍事パレードを強行することが確実視される。平昌に集まった各国首脳の目の前で核兵器とミサイルを公開し、核保有国の地位を認められようという意図がある。
文大統領は平昌に来る北朝鮮代表団をペンス副大統領が率いる米国代表団と会わせて朝米対話を仲介しようという意中を表している。トランプ大統領との電話会談で「ペンス大統領の訪韓が重要な転機になるだろう」と強調したのが代表的な例だ。しかしトランプ大統領は「五輪後については誰も分からない」と述べ、ペンス副大統領は「『戦略的忍耐』は終わったというメッセージを伝えに韓国に行く」と発言した。北朝鮮が五輪を契機に見せている偽装平和攻勢を警戒する一方、韓国が過度に解氷ムードに向かって制裁から離脱する可能性を懸念しているのが分かる。それだけに米国は来月18日にパラリンピックが終わればすぐに韓米連合訓練を再開し、対北朝鮮制裁の強度もさらに高めようと促す公算が大きい。安倍首相が4日、平昌パラリンピックが閉会した後に速やかに韓米合同軍事演習を実施するよう文大統領に求めると述べたのも、こうした展望を後押しする。
文大統領は平昌に来る北朝鮮代表団をペンス副大統領が率いる米国代表団と会わせて朝米対話を仲介しようという意中を表している。トランプ大統領との電話会談で「ペンス大統領の訪韓が重要な転機になるだろう」と強調したのが代表的な例だ。しかしトランプ大統領は「五輪後については誰も分からない」と述べ、ペンス副大統領は「『戦略的忍耐』は終わったというメッセージを伝えに韓国に行く」と発言した。北朝鮮が五輪を契機に見せている偽装平和攻勢を警戒する一方、韓国が過度に解氷ムードに向かって制裁から離脱する可能性を懸念しているのが分かる。それだけに米国は来月18日にパラリンピックが終わればすぐに韓米連合訓練を再開し、対北朝鮮制裁の強度もさらに高めようと促す公算が大きい。安倍首相が4日、平昌パラリンピックが閉会した後に速やかに韓米合同軍事演習を実施するよう文大統領に求めると述べたのも、こうした展望を後押しする。
この記事を読んで…