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【社説】2万4000人の未婚の母が暮らしにくい国、大韓民国

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
光州(クァンジュ)広域市のあるマンションで発生した女子大生の「新生児救助自作自演」は韓国社会が直面した未婚の母の現実を明らかに見せている。この女性は姉の家のお手洗いで一人で赤ん坊を産んだ後「捨てられた赤ん坊を連れてきた」と嘘をついたが、直後事実でないことが分かった。一人で育てる自信がなく、先が見えなくなるとこのような事を起こしたわけだ。出産するまで家族や友人、誰もが妊娠事実に気付くことができなかったという。身体的変化を隠すためにどのような苦痛を経験したのか想像すらできない。

全国的に乳児遺棄事件は絶えず続いている。警察庁によれば、最近6年(2011~2016)間、718件が発生した。第1子を遺棄して処罰を受けたが第2子まで捨てた女性、赤ん坊をごみ箱に捨てた女子高生もいた。「ベビーボックス」に置いていった新しい命も同じ期間に1005人ということが分かった。年間300人に近い赤ん坊が捨てられている状況だ。

このような悲劇は未婚の母に対する社会的偏見と不十分な社会的セーフティーネットのせいが大きい。若者たちの価値観・結婚観は西洋化しているが、未婚の母は個人問題であり、女性だけの責任で不道徳だという認識は固まっている。そうするうちに、全国2万4487人(2015年基準)の未婚の母は社会的冷遇と差別に涙を流す。月平均所得が78万5000ウォン(約8万円)に過ぎず、経済的にも厳しい。社会的セーフティーネットを全面的に見直して体系的に支援しなければ、不幸が繰り返されるほかはない構造だ。


何より発想の大転換が必要だ。米国と欧州のように未婚の母と同居カップルまで家族形態として認め、育児・福祉のサービスを増やさなければならない。オランダは政府が家や病院費を与え、職業教育まで支援して保護している。16年間超低出生国(出生率1.3人以下)の沼に落ちている韓国にとって赤ん坊一人ひとりが大切だ。昨年は新生児数が過去最低である35万人台に下落した。赤ん坊の誕生は全村の祝福であると同時に責任感の始まりだ。未婚の母の赤ん坊も同じだ。



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