牡丹峰楽団の玄松月団長が15日、北朝鮮芸術団の平昌冬季五輪への派遣問題を議論した南北実務接触に代表として参加した。(写真=統一部)
情報当局は金正恩委員長が2人の人事移動を通じて核心権力の世代交代を試みると同時に、組織指導部と宣伝煽動部を完全に掌握するために取った措置だと見ている。
与党高位関係者は「金与正氏は昨年中旬まで宣伝煽動部副部長として活動し、金正恩委員長が参加する行事を担当した」とし「だが、昨年下半期から党の主な行事で主席団(メインテーブル)に座るなど、変化の兆しが見えた」と話した。金与正氏は昨年10月7日、第7期第2次全員会議で党核心機構である労働党政治局の候補委員にも選ばれた。政府当局はこの時期に金与正氏が席を移したと見ているという。
この関係者は「金日成(キム・イルソン)主席、金正日(キム・ジョンイル)総書記時代には金日成主席と金正日総書記が直接組織指導部長を引き受けた」とし「金正恩委員長は金氏一族以外に金日成主席のパルチザン最側近である崔賢(チェ・ヒョン)氏の息子、崔竜海(チェ・ヨンヘ)氏を初めて組織指導部長に座らせた後、妹を通じて牽制しようとする可能性がある」と説明した。また、「金与正氏は金正恩委員長に主な懸案を集めて報告する役割を果たしていることが分かった」と付け加えた。
実際、金与正氏は昨年各種行事で金正恩委員長が受けた花束を取りまとめるなど、行事を補佐する姿を見せ、昨年下半期には金正恩委員長と歩きながら何かを報告する場面がメディアに報じられた。また、過去には会議場の聴衆席に座っていたが、労働党細胞委員長大会(11月21日)、金正淑(キム・ジョンスク)100回誕生日記念報告大会(12月24日)の時はメインテーブルに座った。
また、宣伝煽動部副部長に上がった玄松月氏に関して与党関係者は「玄松月氏は15日、南北実務接触の時は『管弦楽団団長』の肩書きだけで紹介されたが、北朝鮮内部では昨年10月を前後に宣伝煽動部副部長に任命されたことが分かった」と話した。
政府のある関係者も「15日会談の北朝鮮代表だった文化省芸術公演運営局のクォン・ヒョクポン局長も宣伝煽動部副部長だが、会談場で玄松月氏に「団長同志」という尊称を使って丁寧に対応した」と説明した。玄松月氏は昨年10月7日、労働党第7期2次全員会議で党中央委員会候補委員としていきなり登場した。候補委員は投票権はないが、全員会議などで発言権があり230人余りの中央党高位幹部の一人だ。
一方、玄松月団長を代表とする点検団は1泊2日間、ソウルと江陵(カンヌン)の公演施設を点検している。点検団はこの日、江陵明倫(ミョンニュン)高校内に位置した黄永祚(ファン・ヨンジョ)体育館と江陵アートセンターを見回した後、1泊をした。韓国側の先発隊は金剛山(クムガンサン)と馬息嶺(マシクリョン)スキー場の施設点検のために23~25日に北朝鮮を訪問する。
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