韓国政府が2015年の韓日慰安婦合意を破棄しない方向で調整している。康京和(カン・ギョンファ)外交部長官がこうした内容を9日に発表する。
外交消息筋は8日、「合意の瑕疵は大きいが、破棄を宣言したり日本側に再交渉を要求したりすることはないと把握している」とし「我々ができる措置、日本に要求できる措置などに分け、瑕疵を最大限に補完するための案を用意することになるだろう」と伝えた。
康長官直属の慰安婦合意検討タスクフォース(TF、作業部会)は昨年12月27日、朴槿恵(パク・クネ)政権が被害者の意見を反映せず一方的に日本と合意を妥結したと発表した。翌日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「この合意で慰安婦問題が解決しないという点を改めて明確にする」と述べ、事実上、破棄の可能性を示唆した。
康長官はTFの発表後、被害者らに会って意見を聞いた。これまで合意の破棄を要求してきた被害者支援施設の居住者などだ。しかし結果的に政府が破棄または再交渉を決定する場合、回復が難しいほど韓日関係が悪化する点などを考慮したという。
慰安婦合意の結果として設立された和解・癒やし財団は活動を暫定中断する可能性が高い。実際、財団はすでに日本が拠出した10億円のうち意思確認が可能な生存被害者と遺族に支援金の支払いを完了し、財団の理事陣も辞任の意思を明らかにした。外交消息筋は「否定的な世論を考慮すると、今の財団をそのまま維持するのも難しく、日本が合意の破棄と認識する解体も適切ではない」とし「すでに財団は機能をほぼ終えたため、その状態でそのまま置くことが一つの方法になる」と説明した。
政府が最も悩んでいるのは10億円の処理問題だ。約40%はすでに支給された。被害者支援団体は10億円を日本に返還することを要求してきた。
政府レベルで返還から残額保管、慰安婦被害を記憶できる事業に使う案までさまざまな意見が出ているが、どちら側でもない第3の方法を選択するという。すでに支払われた金額を政府の予算で満たして10億円にした後、適切な機関に預託する案などが議論される。
このようにすれば、被害者は日本でなく韓国政府の予算で支援金を受けたことになる。青瓦台(チョンワデ、大統領府)の関係者は「お金を返すことは合意の破棄を意味するが、それはない」と述べた。
ただ、韓国政府は12・28合意で慰安婦問題が解決されていないという立場は維持するという。12・28合意で慰安婦問題が最終的・不可逆的に解決したとして合意の履行を要求してきた日本としては依然として反発するしかない。日本外務省の金杉憲治アジア大洋州局長は8日、記者らに対し「韓国に合意の着実な履行を強く促し、今後もそうする」と述べた。
申ガク秀(シン・ガクス)元駐日大使は「破棄でも再交渉でもない状態で『欠陥のある合意』を残せば韓日関係の回復は容易でない」とし「北核問題を我々なりに解決するためにも日本を含む周辺国との関係正常化が重要だ」と指摘した。
外交消息筋は8日、「合意の瑕疵は大きいが、破棄を宣言したり日本側に再交渉を要求したりすることはないと把握している」とし「我々ができる措置、日本に要求できる措置などに分け、瑕疵を最大限に補完するための案を用意することになるだろう」と伝えた。
康長官直属の慰安婦合意検討タスクフォース(TF、作業部会)は昨年12月27日、朴槿恵(パク・クネ)政権が被害者の意見を反映せず一方的に日本と合意を妥結したと発表した。翌日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「この合意で慰安婦問題が解決しないという点を改めて明確にする」と述べ、事実上、破棄の可能性を示唆した。
康長官はTFの発表後、被害者らに会って意見を聞いた。これまで合意の破棄を要求してきた被害者支援施設の居住者などだ。しかし結果的に政府が破棄または再交渉を決定する場合、回復が難しいほど韓日関係が悪化する点などを考慮したという。
慰安婦合意の結果として設立された和解・癒やし財団は活動を暫定中断する可能性が高い。実際、財団はすでに日本が拠出した10億円のうち意思確認が可能な生存被害者と遺族に支援金の支払いを完了し、財団の理事陣も辞任の意思を明らかにした。外交消息筋は「否定的な世論を考慮すると、今の財団をそのまま維持するのも難しく、日本が合意の破棄と認識する解体も適切ではない」とし「すでに財団は機能をほぼ終えたため、その状態でそのまま置くことが一つの方法になる」と説明した。
政府が最も悩んでいるのは10億円の処理問題だ。約40%はすでに支給された。被害者支援団体は10億円を日本に返還することを要求してきた。
政府レベルで返還から残額保管、慰安婦被害を記憶できる事業に使う案までさまざまな意見が出ているが、どちら側でもない第3の方法を選択するという。すでに支払われた金額を政府の予算で満たして10億円にした後、適切な機関に預託する案などが議論される。
このようにすれば、被害者は日本でなく韓国政府の予算で支援金を受けたことになる。青瓦台(チョンワデ、大統領府)の関係者は「お金を返すことは合意の破棄を意味するが、それはない」と述べた。
ただ、韓国政府は12・28合意で慰安婦問題が解決されていないという立場は維持するという。12・28合意で慰安婦問題が最終的・不可逆的に解決したとして合意の履行を要求してきた日本としては依然として反発するしかない。日本外務省の金杉憲治アジア大洋州局長は8日、記者らに対し「韓国に合意の着実な履行を強く促し、今後もそうする」と述べた。
申ガク秀(シン・ガクス)元駐日大使は「破棄でも再交渉でもない状態で『欠陥のある合意』を残せば韓日関係の回復は容易でない」とし「北核問題を我々なりに解決するためにも日本を含む周辺国との関係正常化が重要だ」と指摘した。
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