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【コラム】安保に必要な国と協力せよ=韓国(1)

ⓒ韓国経済新聞/中央日報日本語版
本当に厳しい一年だった。大統領を弾劾した。北朝鮮が6回目の核実験で核兵器を完成させた。米国全域を射程圏に入れる大陸間弾道ミサイル(ICBM)も発射した。韓半島(朝鮮半島)の安保構造が完全に変わった。高高度ミサイル防衛(THAAD)体系や慰安婦問題が、韓中・韓日関係を揺さぶった。積弊清算、脱原発など政策逆転…国全体が落ち着かない。

それでもこの程度なら幸運ではないか。突然、大統領選挙を実施した。新政府を準備する余裕がなかった。だから新年はもう少し良くならないだろうか。目前には平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)が迫っている。88オリンピック(五輪)は飛躍の契機だった。先進国では冬季五輪のほうが人気だ。北朝鮮の脅威、刺々しい外交懸案が参加の動向を不透明にしている。

6月には地方選挙だ。2020年総選挙までの政局の流れを左右する。文在寅(ムン・ジェイン)政府が序盤に動力を失ってしまうおそれもある。改憲するかどうかも国政の流れを完全に変えうる。朴槿恵(パク・クネ)前大統領、李在鎔(イ・ジェヨン)サムスン電子副会長の宣告も待っている。


ソウル大のペク・ナクチョン名誉教授は「(文在寅)大統領が国民のもとに行き、ろうそく精神を培っい、ろうそく民心をよく見て、ろうそく革命の完遂を誓う発言を続ければよい」と述べた。「乙の初心を維持するのに役立つ」ということだ。以前の「不通政府」を考えれば絶対に必要な部分だ。だが選挙の雰囲気だけに没頭するのは問題だ。「人気」がすべてのことを解決しないからだ。国政運営者として政策の結果にも責任を負わなければならない。

文大統領は先月18日、在外公館長会議で「新政府の外交を貫く最高の価値は国益と国民」と述べた。「国民の目の高さで外交の方向を決めるように」と注文した。「難題であるほど、国民の常識や国民の知恵から答えを求める姿勢が必要」ということだ。国益を「実利」とするなら国民は「名分」だ。

ところで文大統領は「国益の基準は国民」と述べた。結局、名分論に回帰する。ところが国際政治は道徳的基準だけで裁くことはできない。金大中(キム・デジュン)元大統領は米国ジョージ・W・ブッシュ政府と北朝鮮の対話を求めながら「対話は友達と付き合うことではない。国家の利益のために、必要ならば悪魔とも対話をしなければならない」と述べた。

88オリンピック(五輪)の時だ。開幕式で各国選手団が国旗を前面に掲げて入場した。米国選手団が入ってきた。手を振ったり、写真を撮ったりして自由奔放だった。観覧席からヤジが飛んだ。ロシア(当時ソ連)選手団は軍人のように列を作って入場した。国交のなかったソ連選手団の参加が関心を引いた。拍手喝采があふれた。この姿が全世界にそのまま中継された。当時、開幕式を準備した文化体育観光部幹部は「冷や汗が出た」と振り返る。

文大統領は公館長に「駐在国の国民の心をつかむような外交をしてほしい」と要求した。開幕式の中継を見ていたロシア国民は満足だっただろう。米国国民はどうだっただろうか。平昌五輪ではどうだろうか。中国選手と日本選手が対戦する時、一方的に中国選手だけを応援しないだろうか。。(中央SUNDAY第564号)



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