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<スケルトン>最適体重86キロで時速145キロ… 「怪物」ユン・ソンビン

ⓒ 中央日報/中央日報日本語版
26日、カナダ・ウィスラーのスライディングセンター。世界ランキング1位を象徴する黄色のチョッキを着た「アイアンマン」ユン・ソンビン(23、江原道庁)が氷のトラックの上を力強く走り、ソリに身体を乗せた。ユン・ソンビンはうつ伏せのまま最高時速145.44キロをマークし、長さ1450メートルのコースを疾走した。2週連続のワールドカップ(W杯)優勝。ユン・ソンビンはコース最高記録も更新し、スケルトン世界1位の地位を固めた。平昌(ピョンチャン)冬季オリンピック(五輪)まで残り74日。ユン・ソンビンの疾走は続く。19日に米パークシティで開催されたW杯第2戦に続いて第3戦でも1位になった。通算4回目のW杯優勝だ。ユン・ソンビンが2週連続でW杯を制したのは初めて。

ユン・ソンビンは1回目に51秒99をマークし、昨年1月にトマス・ドゥクルス(ラトビア、52秒11)が出したウィスラートラック最高記録を破った。1回目と2回目の合計が1分44秒34のユン・ソンビンは、2位のニキータ・トレグボフ(ロシア、1分45秒09)を0.75秒差で抑えた。ライバルのマルティンス・ドゥクルス(ラトビア)はユン・ソンビンに1秒17差の6位(1分45秒51)に終わった。

高校3年の2012年9月にスケルトンに入門したユン・ソンビンは5年余りで世界トップ選手に成長した。W杯通算49回優勝の「皇帝」マルティンス・ドゥクルスは入門から12年で世界1位になった。ユン・ソンビンが短期間で世界スケルトン界の最強に浮上した秘訣は何か。


◆スタート技術が向上

まずスタートの技術が確実に良くなった。昨年ウィスラートラックでユン・ソンビンは1回目のスタート記録が4秒58、2回目が4秒59だった。しかし今年は1回目が4秒52、2回目が4秒50だった。韓国ソリは専用競技場の江原道平昌アルペンシアスライディングセンターが建設される前、室内外スタート練習場を先に設置した。そして選手のスタート技術の向上に注力した。ユン・ソンビンも同じだ。ユン・ソンビンは身長が180センチだが、その場でジャンプしてバスケットゴールのリングを両手でつかめるほど瞬発力が優れている。この瞬発力がスタートタイムの短縮に結びついた。

◆体でトラックを覚える

国際大会の経験が増えるにつれ、走行技術も高まった。2010年バンクーバー冬季五輪が開催されたウィスラースライディングセンターは16カ所にのぼるカーブが難しいことで有名だ。しかしユン・ソンビンは氷壁にぶつからず滑降した。イ・セジュン解説委員は「選手本人がトラックを理解する能力がなければ技術を身につけても記録を上げるのが容易でない。ユン・ソンビンは体でトラックを覚える。大変な選手に発展している」と評価した。

◆最適の体重

ユン・ソンビンは記録向上のために実験を繰り返した。コースを速く滑走するために75キロだった体重を90キロまで増やした。しかし体重を増やせば速くなるというわけではなかった。ユン・ソンビンは競技をするうえで最も良い体重を見つけるために体重調節をしながら何度も試した。その結果、記録短縮のためには体重86キロが最も良いという結論を出した。技術向上のために9月には一日に8回も走行練習をした。多くの選手は普通、一日に2、3回の走行練習をする。体力の消耗が激しいからだ。ユン・ソンビンは体力的に十分に乗り越えることができた。

◆コーチの戦略

2015年から韓国代表チームのコーチとして活動中のリチャード・ブロムリー氏(英国)はユン・ソンビンにとって頼もしい存在だ。スケルトン専門家のブロムリー氏はユン・ソンビンの体に適したソリを自ら製作した。競技当日には気象状況に合うソリのエッジを使用する。ブロムリー氏は「毎年成長するユン・ソンビンを見ていると私もやりがいを感じる」と語った。北米地域で開催された3回のW杯で金メダル2個、銀メダル1個を獲得したユン・ソンビンは来月、欧州に移動する。来月8日にドイツのヴィンターベルクで開催されるW杯第4戦に出場する。欧州のコースでドゥクルスなど欧州選手たちと競う。

◆ユン・ソンビンのIBSF世界ランキングの変化(26日現在)

2012-13=70位

2013-14=22位

2014-15=5位

2015-16=2位

2016-17=3位

2017-18=1位

◆「スケルトン世界1位」ユン・ソンビン

生年月日=1994年5月23日(慶尚南道南海)

出身校=南ソウル中-新林(シンリム)高-韓国体育大

所属チーム=江原道庁

スケルトン入門=2012年9月スタート大会

体格=身長178センチ、体重86キロ

ソリ=英ブロムリー社製作。現韓国代表コーチのリチャード・ブロムリー氏と3年目。

ヘルメット=国内ヘルメット製造会社が製作。3Dスキャン技術活用。

ニックネーム=アイアンマン(ヘルメットのデザインもアイアンマン)

2017-18シーズンのW杯成績(第3回現在)=第1戦:銀メダル、第2・3戦:金メダル



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