13日午後に発生した板門店(パンムンジョム)共同警備区域(JSA)亡命事件当時、北朝鮮の警備兵4人が軍事境界線(MDL)の反対側の南側に銃撃を加え、うち1人はMDLを一時越えて戻った事実が、国連司令部が公開した閉回路テレビ(CCTV)映像で確認された。当時、北朝鮮兵士オ氏(24)の亡命を防ぐために北朝鮮の警備兵4人が拳銃と自動小銃で約40発を照準射撃した。
国連軍司令部は22日、映像を公開し、「北朝鮮軍が2件の停戦協定を違反した」と明らかにした。続いて「板門店連絡チャンネルを通じて停戦協定違反について北朝鮮に抗議した」とし「このような事件の再発防止のために会議を開くことを要請する」と伝えた。
国連軍司令官を兼ねたヴィンセント・ブルックス韓米連合司令官は調査結果の報告を受けた後、「今回の事件は停戦協定に対する挑戦」とし、「停戦協定は依然として有効だ」と述べたという。
国連司令部はこの日、北朝鮮軍の停戦協定違反を立証する証拠として亡命の過程が入ったCCTV映像と熱線観測装備(TOD)映像6分57秒分量を公開した。
映像によると、事件は当日午後3時11分ごろ、北朝鮮軍の軍用車が時速70キロほどの速度でJSA北側地域に向かって走りながら始まった。車が検問所をそのまま通過すると、北朝鮮兵士1人が出てきた。この車は「72時間橋」を渡り、金日成(キム・イルソン)主席親筆記念碑を通過した。72時間橋とは1976年8月の板門店斧蛮行事件(ポプラ事件)後に北朝鮮軍が掛けた橋だ。72時間で建設したため「72時間橋」と呼ばれる。金日成親筆記念碑は北側板門店の観光の開始点という。
車は北側統一閣の前で右折した後、軍事境界線へ向かった。3時14分ごろ、自動小銃を持った北朝鮮の警備兵2人が車の方へ走っていくと、板門閣の階段にいた警備兵2人も合流した。警備兵が亡命状況を遅れて把握した状況だ。しかし車は北朝鮮軍の哨所と軍事停戦委員会の建物の間の障害物に引っかかり、前に進まなくなった。国連司令部の関係者は「草むらと舗装地域を分けるコンクリートの段差のためとみられる」と説明した。
タイヤが空回りすると、運転手(オ氏)は車から降りてMDLの方向に走り出した。すぐに車付近に到着した警備兵4人は射撃を始めた。オ氏が警備兵に捕まりかねない瞬間だった。
警備兵2人は拳銃で、残りの2人は自動小銃で射撃した。自動小銃を持つ警備兵1人は伏せた態勢で撃った。オ氏は銃弾が飛ぶ中をしばらく走った。国連司令部は警備兵がMDLを越えたオ氏に対して射撃を停止しなかった点を指摘した。
警備兵は突然、射撃を止めた。オ氏が銃弾を浴びて倒れたという推定が可能だ。オ氏は警備兵が銃を撃った地点から50メートルほど離れたところで発見された。特殊部隊の関係者は「オ氏が遠い距離から撃たれていたとすれば死亡した可能性が高い」とし「近距離だったため銃弾が貫通し、負傷が軽減した方だ」と説明した。
この時、伏せた姿勢の警備兵1人は立ち上がった後、自動小銃を持って南側に走った。しかし何かに気づいたようにすぐに方向を変えて北側に戻った。この時が午後3時15分ごろだった。わずか数秒間であり距離も数メートルほどだったが、MDLを越えたのは確実だと、国連司令部は強調した。
国連司令部の関係者は「映像に出てきた軍事停戦委の建物には窓が4つある。上から2つまでが北側地域で、残りの2つは南側地域」とし「北朝鮮の警備兵が自分がMDLを越えたことを知り、戸惑ったようだ」と話した。
北警備兵が近接射撃…「銃弾貫通で亡命兵士の負傷は軽減」(2)
国連軍司令部は22日、映像を公開し、「北朝鮮軍が2件の停戦協定を違反した」と明らかにした。続いて「板門店連絡チャンネルを通じて停戦協定違反について北朝鮮に抗議した」とし「このような事件の再発防止のために会議を開くことを要請する」と伝えた。
国連軍司令官を兼ねたヴィンセント・ブルックス韓米連合司令官は調査結果の報告を受けた後、「今回の事件は停戦協定に対する挑戦」とし、「停戦協定は依然として有効だ」と述べたという。
国連司令部はこの日、北朝鮮軍の停戦協定違反を立証する証拠として亡命の過程が入ったCCTV映像と熱線観測装備(TOD)映像6分57秒分量を公開した。
映像によると、事件は当日午後3時11分ごろ、北朝鮮軍の軍用車が時速70キロほどの速度でJSA北側地域に向かって走りながら始まった。車が検問所をそのまま通過すると、北朝鮮兵士1人が出てきた。この車は「72時間橋」を渡り、金日成(キム・イルソン)主席親筆記念碑を通過した。72時間橋とは1976年8月の板門店斧蛮行事件(ポプラ事件)後に北朝鮮軍が掛けた橋だ。72時間で建設したため「72時間橋」と呼ばれる。金日成親筆記念碑は北側板門店の観光の開始点という。
車は北側統一閣の前で右折した後、軍事境界線へ向かった。3時14分ごろ、自動小銃を持った北朝鮮の警備兵2人が車の方へ走っていくと、板門閣の階段にいた警備兵2人も合流した。警備兵が亡命状況を遅れて把握した状況だ。しかし車は北朝鮮軍の哨所と軍事停戦委員会の建物の間の障害物に引っかかり、前に進まなくなった。国連司令部の関係者は「草むらと舗装地域を分けるコンクリートの段差のためとみられる」と説明した。
タイヤが空回りすると、運転手(オ氏)は車から降りてMDLの方向に走り出した。すぐに車付近に到着した警備兵4人は射撃を始めた。オ氏が警備兵に捕まりかねない瞬間だった。
警備兵2人は拳銃で、残りの2人は自動小銃で射撃した。自動小銃を持つ警備兵1人は伏せた態勢で撃った。オ氏は銃弾が飛ぶ中をしばらく走った。国連司令部は警備兵がMDLを越えたオ氏に対して射撃を停止しなかった点を指摘した。
警備兵は突然、射撃を止めた。オ氏が銃弾を浴びて倒れたという推定が可能だ。オ氏は警備兵が銃を撃った地点から50メートルほど離れたところで発見された。特殊部隊の関係者は「オ氏が遠い距離から撃たれていたとすれば死亡した可能性が高い」とし「近距離だったため銃弾が貫通し、負傷が軽減した方だ」と説明した。
この時、伏せた姿勢の警備兵1人は立ち上がった後、自動小銃を持って南側に走った。しかし何かに気づいたようにすぐに方向を変えて北側に戻った。この時が午後3時15分ごろだった。わずか数秒間であり距離も数メートルほどだったが、MDLを越えたのは確実だと、国連司令部は強調した。
国連司令部の関係者は「映像に出てきた軍事停戦委の建物には窓が4つある。上から2つまでが北側地域で、残りの2つは南側地域」とし「北朝鮮の警備兵が自分がMDLを越えたことを知り、戸惑ったようだ」と話した。
北警備兵が近接射撃…「銃弾貫通で亡命兵士の負傷は軽減」(2)
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